日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:TPR

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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題6は【文法指導】です。

問1
1,ナチュラル・アプローチ…伝達能力を重視し、学習者が理解できる大量のインプットを与える聴解優先の教授法。
2,TPR(Total Physical Response,全身反応法)…幼児の母語習得過程に倣い、聞いた言葉に身体で反応する教授法。
3,オーラル・メソッド…話し言葉や帰納的理解を重視。ダイレクト・メソッドの不備を応用言語学の理論によって補った。
4,文法訳読法…文法規則の解説や語句の意味を母語で説明。その後、個々の言語データに適用して母語訳する。演繹的指導法。
よって、正解は4です。


問2
初級では網羅的に示さないので、1が正解です。


問3
1,「泳ぎ」は普通形ではありません。
2,「泳ぎ」という動詞も、スキーなどの名詞も入ります。
3,「泳ぎ」は動作の対象ではなく、動作です。
4,Nは存在場所ではなく、移動先です。
よって、2が正解です。


問4 「Vべきだ」の使い方のルールに関する問題です。
1,べきは文語に由来しますが、書き言葉でも話し言葉でも用いられます。
2,根拠に基づいたとしても推量には用いられません。
例…彼は腕が傷だらけだから猫を飼っているべきだ。☓ 彼は腕が傷だらけだから猫を飼っているに違いない。○
3,忠告したり、助言を行ったりするときによく用いられます。
例…お互い猫好きなんだから告白すべきだ。
4,後悔の気持ちを表すときに過去の形で用いられます。
例…卒業式までに告白すべきだった。


問5
意味中心の活動の中で、必要に応じて学習者の注意を文法項目に向けさせる指導といえば、フォーカス・オン・フォームが思い浮かびます。フォーカス・オン・フォームといえば、タスク中心言語教育(TBLT Task Based Language Teaching)です(ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』170頁参照)。
よって、正解は1です。

 

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平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題8は【初級学習者の聴解力を伸ばす授業に関する海外の日本語教師の意見交換】です。

問1
「教師が指示を出して学習者が動作で反応する」といえば、トータル・フィジカル・レスポンス(TPR)ですね。TPRには、幼児が母語を習得するときのように、話す力よりも聴く力を先に発達させるべきという考え方が背景にあります。
よって、正解は1です。


問2
文型練習パターン・プラクティス)は、基本練習です。正確さは身につきますが、知らない語には対応できません。
よって、正解は3です。


問3
習っていない言葉にも対応できる力を身につけさせるには、知っている部分から知らない部分を推測する練習が必要です。
よって、2が正解です。


問4
常に理解しているという態度をとってしまったら、知らない言葉は知らないままで、日本語が上達しません。
よって、正解は3です。


問5
「聞き手(在住日本人)に有用な情報」といえるのは、選択肢3だけなので、3が正解です。

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平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は【外国語教育のコースデザインやシラバス、教授法】です。
平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題6でも関連する問題が訊かれています。

問1
1,アチーブメント・テスト到達度テスト) …一定期間における学習の到達状況を見るためのテスト。
2,ニーズ調査…学習目的の調査。
3,外国語学習適性テスト…外国語の学習に対する適性を測るテスト。
4,目標言語調査…学習者の関わる場面で、母語話者がどんなニホンゴやストラテジーを用いているかを調べる調査。
よって、正解は1です。


問2 
日本語教育能力検定試験に合格するための用語集134頁が参考になります。
コンプリヘンション(理解力)・アプローチとは、 聴解活動を中心に、言語内容の理解を最重要視する教授法の総称。オーディオリンガル・メソッドでは、話す聞くが同時に行われ、言語処理に過度な負担がかかり、かえって学習が抑制されてしまうので、目標言語で考えることに有効な聴解を学習の基本に置くべきという基本理念。その理念はTPRなどに引き継がれた。 

よって、正解は3です。

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題5は【日本語学習者向けの聴解教材】です。

1番
問1
「僕たちが高校生だった二十年前は〜」
「三十パーセントくらいかなあ」
「一番低いのは〜」
「鹿児島の三十二パーセント」
などと相手の発話を引き取って会話を続けていますので、cが正解です。

問2
妻と夫で関心の対象が異なるため、答えが一つに絞れません。よって、bが正解です。 


2番
問1
「やっぱりさっきので」としか言っておらず、「買う」という結論が直接的に表現されていませんので、cが正解です。

問2
先に見た帽子と後に見た帽子の情報を比べて選ばなければならないので、b が正解です。


3番
問1
「かかと」ではなく、「かた」に手を添えていますので、「かかと」が聞き取れなかったと考えられます。
 よって、正解はdです。

問2 聴かなくても答えが分かる問題です。
身体語彙でしりとりなんて、日本人でもできないと思います。私にはとても無理です。よって正解はbです。
 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は【外国語教授法とその日本語教授法への影響】です。

試験Ⅰの問題4は毎年、教授法が出題されています。
ということは、
平成28年度の試験Ⅰ問題4も教授法に関する問題だろうと予想できます。

各年度の問題4を比較して、教授法についてどのように問われているのか要検討です。
平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は【外国語教育のコースデザインやシラバス、教授法】
平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は【外国語教育・日本語教育の教授法】
平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は【学習者がグループで話し合う教室活動(ディスカッション・ディベート)】


問1
ダイレクト・メソッド直接法)は、学習者の母語を使わずに教える教授法。

フォネティック・メソッドは、19世紀後半に文法訳読法への批判からフィーエトルスウィートイェスペルセンらが提唱した音声重視の教授法(ヒューマンアカデミー『日本語能力検定試験 50音順 用語集』253頁)。 

 
オーラル・メソッドは、応用言語学者パーマーによって開発された。ダイレクト・メソッドの理論的不備を、応用言語学の異論によって補った。言語観と学習感はダイレクト・メソッドから引き継ぎ、話し言葉や帰納的理解を重視している。教材・教具はダイレクト・メソッドと共通で、絵カード、レアリア、ジェスチャーなどを用いる。ダイレクト・メソッドと同じく、反復と代入を中心とした口答練習。利点及び欠点は、ダイレクト・メソッドと同じく、音声面の能力向上は期待できるが、理解に時間がかかりがち。パーマーは戦前来日し、ともに仕事をした長沼直兄(なおえ)によってオーラル・メソッドが日本語教育に導入された。

ナチュラル・メソッド自然法)は、幼児の言語習得過程を取り入れ、音声面を重視するという考えから開発された直説法による教授法。グアンのグアン法サイコロジカル・メソッドともいう)や、ベルリッツのベルリッツ・メソッドがある。ナチュラル・アプローチとは異なる教授法なので注意。

サイコロジカル・メソッドとは、幼児が思考の順に言葉を使うことに着目した教授法。一連の出来事を起こった順に文に分け、教師が動作と言葉で表現し、学習者にそれを再現させる手法。シリーズ・メソッドともいう。山口喜一郎台湾での日本語教育に導入。

よって、正解は3です。


問2
1,SAPL(Self-Access Pair Learning サプル)は、スイスのファーガソンによって開発された、ペアやグループで学習するコミュニケーション重視の学習法。学習者の自律性を重んじる。

2,TPR(Total Physical Response)は、心理学者アッシャーが提唱した聴解優先の教授法。幼児の母語習得過程が理論的基板。

3,CLL(Community Language Learning)は、心理学者カランカウンセリングの理論を基板に提唱した教授法。カウンセリング・ラーニングとも呼ばれる。

TPRとCLLについては、に詳しい説明があります。

4,VT法(Verbo-Tonal Method)は、言調聴覚論に基づいた発音指導法

よって、正解は2です。


問3 サジェストペディアの特徴を選ぶ問題です。はサジェストペディアに関連した用語を選ぶ問題です。解説はそちらをご参照ください。
正解は1です。



 

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