日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:隣接ペア

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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題3は【発話行為】です。

問1
隣接ペアについては、平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅲ問題4でも問われていますので、要チェックです。
挿入連鎖(Insertion Sequence)と隣接ペア(Adjacency Pair)については上記平成27年度の解説をご参照ください。
3,TRP(Transition Relevance Place)(移行適格場所、遷移関連場所)は、話者交代が起こりうるポイント。
4,FTA(Face Threatening Acts)(フェイス侵害行為)は、相手の顔(メンツ)を脅かす行為。 
フェイスについては、平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅲの解説 問題12 の問5を参照。

前の発話によって後の発話が決まる、その最小単位を隣接ペアといいますので、正解は2です。


問2
1,ありえる解釈ですね。
2,ありえる解釈ですね。
3,卑屈すぎて笑ってしまいました。
U「洋子ちゃん、おはよう」
Y「……」
U「ごめんね」
Y「え? どうして?」
U「もうお昼だから。朝の挨拶「おはよう」は間違ってるよね」
Y「……(どうしちゃったの)」
となりますよね。
よって、3の解釈は不適当なので、正解は3です。


問3
平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12の問2でも出題された優先構造(「受け入れ」優先応答(肯定的対応)、「断り」非優先応答(否定的対応))に関する問題です。
1,理由や説明を繰り返し述べるのは、非優先応答(否定的対応)の場合です。
2,「依頼」の発話が終わったあとに、すぐに開始されることが多いのは、優先応答(肯定的対応)です。
3,ターンの後方に現れることが多いのは、非優先応答(否定的対応)です。
4,発話の中に、沈黙や言いよどみが現れることが多いのは非優先応答(否定的対応)です。
よって、正解は2です。


問4
相反する二つの行為が反応として可能になるのは、誘い、依頼、忠告、苦情、などです。
例…「早く帰った方がいいよ」
1,受け入れる場合「分かりました」
2,拒否する場合「うーん、そうしたいのは山々なんですけど、明日の朝までにやらなければいけない仕事がまだ残ってまして……」
よって、正解は4です。


問5
1,「知ってる?」といえば、「何か言いたいことがあるんだな」と思うので、その後の自分が行う発話行為を予測させる機能を果たします。
2,「あの犬、かわいいですね」に対し、相手が何と応えるかは分かりませんので、自分が次に行う発話行為を予測させる機能は果たしていません。
3,「時間ありませんか」といえば、「何かお願いがあるんだな」と思うので、その後の自分が行う発話行為を予測させる機能を果たします。
4,「聞いてよ」といえば、「何か言いたいことがあるんだな」と分かるので、次に自分が行う発話行為を予測させる機能を果たします。
よって、正解は2です。



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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12は【言葉の言い換え】です。

問1
1,熟年については、wikipedia参照
2,化学のことを「ばけがく」と呼ぶのは、科学との混同を避けるための湯桶読み。
3,医療ドラマでよく出てくるように、お医者さんは手術を「オペ」って言いますよね。
4,モラルハザードを「倫理崩壊」というのは、外来語の言い換え。
よって、正解は3です。


問2
隣接ペアとの再会です。たった八問前に出会ったばかりなのに。
隣接ペアには「苦情ー謝罪/弁明」のように、第二成文を二つ以上持つものがあります。
このうち、肯定的対応を優先応答(preferred response)、否定的対応を非優先応答(dispreferred response)といいます。人はなるべく肯定的対応を取ろうとし、否定的対応をする場合でも、まずは肯定的な対応をしようとしたり(「すみません(謝罪)。ですが〜(弁明)」)、言いにくそうに、婉曲的に否定的対応をします。そのため、肯定的対応を優先応答といいます。

よって、正解は4です。


問3
質の公理は、平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題11で出題されています。
質の公理とは、自分が間違いだと思っていることや不確かなことを言わないことです。
よって、正解は3です。


問4
1,「何か」の意味
2,「など」の意味。単数なのに複数にぼかしています。
3,軽んじる意味。
4,「何か」の意味。
よって、正解は2です。


問5
日本語教育能力検定試験に合格するための用語集』の63頁、64頁が参考になります。
また、平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題11に【フェイスとポライトネス】が出題されていますので、要チェックです。

ポジティブ・フェイス…他人に認められたい、よく思われたい、という自分のフェイスを高めたい積極的な気持ち。
ネガティブ・フェイス…他人に邪魔されたくない、バカにされたくない、自分の領域を守りたい、というフェイスを守るための自己防衛的な意識。

ポジティブ・ポライトネスとは、ポジティブフェイスを満足させるための発話行為。
例…仲間内でのみ通じる言葉を使う、冗談を言って親しい雰囲気をつくる、など。
ネガティブ・ポライトネスとは、ネガティブフェイスを保障するための発話行為。
例…必要以上に謝る、直接的な表現を避ける、など。

 黄美花著『接触場面の自然会話における「なんか」の機能のポライトネス効果』によると 、
ブラウン&レヴィンソンポライトネス理論は、フェイス侵害行為が行われるときにその侵害度を少しでも軽減するためのストラテジーとして、ポライトネスを位置づけているが、フェイスの侵害行為にかかわらない、あって当たり前のポライトネスもあるはず。そこで、フェイス侵害行為にかかわらない当たり前のポライトネスを無標ポライトネス、フェイス侵害行為にかかわるポライトネスを有標ポライトネスと捉えた。
 
仲間内の言葉はポジティブ・ポライトネス、控えめに表現するための「ヘッジ」はネガティブ・ポライトネスとして機能する。
よって、正解は3です。 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題4は【談話】です。

問1 話し言葉では書き言葉の文に相当するものを発話と呼ぶ理由として不適当なものを選ぶ問題です。
4,話し言葉でも文法的に正しい「文」を話すことはあります。
よって、正解は4です。


問2 隣接ペアを選ぶ問題です。
平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲ 問題12の問2でも隣接ペアについて出題されていますので要チェックです。
隣接ペアは、前の文によって後の文の型が決まります。以下のような種類があります。
1,「あいさつーあいさつ
例…「おはよう」「おはよう」
2,「質問ー答え
例…「昨日の夜、何を食べましたか」「国の料理です」
3,「不平ー否定/謝罪
例…「新品のiPhone7に傷がついていたんですけど」「そんなはずはありません/申し訳ございません」
4,「確認ー言明
例…「昨日の夜?」「昨日の夜」
5,「勧誘ー承諾/拒否
例…「ご飯にいきませんかーいいですね/いやです」

また、挿入連鎖といって、隣接ペアの中に、もう一つ(以上)の隣接ペアが挿入されることもあります。
例①「昨日の夜、何を食べましたか」
 ②「いつ?」
 ③「昨日の夜」
 ④「国の料理です」
上の会話は、①と④が「質問ー答え」の隣接ペアになっていますが、その中の②と③も「質問ー答え」の隣接ペアになっています。

 ④「国の料理です」
 ⑤「いいですねえ」
のペアは、前の文が後ろの文の型を決めるわけではありませんので、隣接ペアではありません。
よって、正解は2です。


問3
1の文章は、「お雑煮は知っています。でも、ぜんざいは知りません」と直すことができます。文と文の間を適切につなぎ、関連づけることに関する誤用ではありません。

2の文章は、「私は6時に着きました。けれど、電車はすでに出た後でした」と直すことができます。文と文の間を適切につなぎ、関連づけることに関する誤用です。

3の文章は、「暖房はいりません。私は少し寒くないです」と直すことができます。文と文の間を適切につなぎ、関連づけることに関する誤用ではありません。

4の文章は、「確かに東京は物価が高いです。しかし多くの外国人が暮らしています」と直すことができます。文と文の間を適切につなぎ、関連づけることに関する誤用ではありません。

よって、正解は2です。


問4 談話全体の目的を考えて発話を組み立てる能力を学習者が身につけられるような練習に関する問題です。
1の会話は、雨が降っているという話題が、傘を持っていますかと心配りする次の会話につながっています。

「質問ー応答」のやりとりは、質問をし、それに答えることで、目的が達成されるような場合だけではなく、その次の別の目的のために行う場合があります。これを先行連鎖といいます。
例(2の会話)
 「今、忙しいですか」
 「いいえ。何ですか」
 「昨日の宿題が分からないんですが」
 「どれですか」

 (3の会話)
 「もう昼ごはんを食べましたか」
 「いいえ、まだなんです」
 「一緒に学食へ行きませんか」
 「いいですね。行きましょう」

一方で、4の会話は、質問をし、それに答えることで、目的が達成される会話です。その次の別の目的のために行う会話ではありませんので、談話全体の目的を考えて発話を組み立てる能力を学習者が身につけられる練習とはいえません。
よって、正解は4です。


問5
平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12問5では、高コンテクスト文化低コンテクスト文化の違いを訊いていますので、そちらも要チェックです。
高コンテクスト・コミュニケーションでは、非言語的要素に依存することが多く、言葉ではっきりと表現されません。このような言葉を制限コードといいます。
低コンテクスト・コミュニケーションでは、曖昧性のない具体的なコミュニケーションが好まれ、伝えるべき内容をできる限り正解に言葉にします。このような言葉を精密コードといいます。

1,日本語は、高コンテクスト的特徴を持つため、話し手が話した内容の解釈を聞き手に委ねる傾向があります。 
よって、正解は1です。 

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平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12は【待遇表現】です。

問1
平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題11の問6と同じように、「規範的な立場」から敬語を考える問題です。
「規範的な立場から見て」という言葉がよく分かりませんでしたが、「社会通念上」とか「社会規範的に」という意味でしょうか。
 「ご苦労様」は本来誰にでも使える一般的な言葉であり(目上から目下へは「様」をつけず「ご苦労」と言っていた)、「ございました」という敬語もつけているので、敬語の形自体は問題ありません。しかし現在では、「ご苦労様」という言葉を目上の人に使うのは失礼であると言うのが、定説になってきています。
よって、正解は1です。


問2
1,スモール・トークとは、雑談のことです。

2,最小対(ミニマル・ペア)とは、酒/sake/と竹/takeのように、1カ所の音素の違いによって意味の区別がある語のペアのことです。

3,隣接ペア(adjacency pair)とは、連続して起こる発話のやりとりの最小単位のことです。
例…「おはよう」—「あ、おはよう」
  「今何時?」—「八時だよ」

4,ターン・テイキング(話者交替)とは、二者が交互に話すことです。

よって、正解は3です。


問3
丁寧な言葉はモーラ数が長いので、正解は2です。1と2は丁寧ではありませんし、4は丁寧と関係がありません。


問4
交感とは、互いに感じ合うこと、心が通じ合うことです。
あいさつには、交感的な機能があります。
よって、正解は4です。


問5
1,レベルに関係なく挨拶は重要です。
2,文化の強要はいけません。
3,そのとおりです。
4,非言語による挨拶は個人差がありますが、非言語による挨拶も重要であることには変わりありません。
よって、正解は3です。


 

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