平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題10は【明示的知識と暗示的知識】です。

問1
明示的知識とは、誰かに習ったり本を読んだりして意識的に得た知識。
暗示的知識とは、自然と習得した知識。
1,明示的知識と暗示的知識の違いは、習得方法の差であって、言語運用に関わる知識かどうかとは関係ありません。明示的知識(学校で習った発音・文法・語彙)にも暗示的知識(自然習得した発音・語彙)にも、正確で流暢な言語運用に関わる知識があります。
2,母語話者でも、国語の授業で覚えた漢字など明示的知識はいくらでもあります。
3,暗示的知識は、言語に対する直観的知識です。
4,暗示的知識は、自然と得られるものなので、演繹的に学習するわけではありません。
よって、正解は3です。


問2 
直接引用は、元の言葉を変えず、引用部分を「」 で囲みますので、1と2は誤りです。
例…昔の生徒が「翌月の私達の同窓会に先生も出席して頂きたいんです」と言ってきた。
間接引用は、「」を使いません。元発話の文体は普通体に変更されます。元発話のダイクシス表現は使われる場合もあります。
例…昔の生徒が翌週の自分達の同窓会に私も出席して欲しいと言ってきた。
よって、正解は3です。
なお、直接引用ダイクシスについては、平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲ 問題2の問6で出題されています。 


問3
1,引用節が引用動詞(ってった)に先行しています。
2,「って」という引用標識を使っています。
3,簡略化した言語形式です。
4,文要素の修飾構造は単純です。
よって、正解は3です。


問4
意味論は、語や文にどんな意味があるか論じる。
語用論は、どのようにコミュニケーションを行うかを論じる。
(日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第三版46頁『意味論と語用論の違い』)



統語論は、語順などの観点から文の成り立ちや構造を論じる。
形態論は、意味を持つ最小単位形態素を対象に語の成り立ちを論じる。

自然習得環境では、コミュニケーション能力が向上すると思われます。
よって、正解は2です。
なお、平成23年度日本語教育能力検定試験問題7の問3では、【語用論的な適切さに関わる誤用】が問われていますので、要チェックです。


問5
自然習得環境の良い点は、談話の種類が豊富なことなので、正解は4です。


 

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