日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:連濁

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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題6は【学習者の発話の誤り】です。

1番
「うでどけい」と連濁すべきなのに「うでとけい」と発音しています。
よって、aが正解です。


2番
「メールが届いたかどうか」とすべきなのに「メールが届けたかどうか」と発話しています。
「届く」を「届ける」に間違っているので、自動詞と他動詞を混同しています。
よって、正解はcです。


3番
「私に大切な本を貸してくれてありがと」とすべきなのに「私に大切な本を貸してありがと」と授受表現を使わずに発話しています。
 よって、正解はbです。


4番
「明日私は必ず行きます」とすべきなのに「明日私は必ず行くそうです」と他人事のように発話しています。
モダリティ表現の誤りなので、dが正解です。


5番
「スペインとても有名です」とすべきなのに「スペインとても有名です」としています。
よって、 正解はbの助詞の誤りです。


6番 
「眠そうでした」とすべきを「眠そうだったです」としているので、丁寧形の過去形の作り方を間違えています。
よって、正解はcです。


7番
「朝ごはんを食ないで」とすべきを「朝ごはんを食べていないで」としているのでアスペクトの誤りです。
よって、正解はdです。


8番
「11月に二十歳なります」とすべきを「11月に二十歳なります」としているので、助詞の誤りです。
よって、正解はbです。 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3Bは【語構成】です。


複数の成文からできている語を合成語といいます。合成語は、複合語・畳語・派生語に分けられます。
畳語とは「人々」「国々」のように同じ語を連ねた合成語です。
よって、正解は2です。


⑺ 本問は、特殊な意味に変化している複合語を選ぶ問題ですが、平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰ 問題1の⑾では、【複合要素の統語的関係】が出題されていますので、ご確認ください。

1,魚釣りとは、魚を釣ることです。
2,値上げとは、値を上げることです。
3,箸置きとは、箸を置くことではありません。箸置きとは箸を置くための小物です。メトミニー換喩:あるものを隣接関係にある他のもので示すこと)が起きて、意味が変化しています。
4,人助けとは、人を助けることです。
よって、正解は3です。


⑻ 接尾辞」による動詞化です。
1,メモの動詞化
2,デコレーションの動詞化
3,ハーモニーの動詞化
4,ネグレクトの動詞化
1だけ省略されていないので、1が正解です。


⑼ この選択肢を見たとき、思わずニヤリとしました。 選択肢1で「外来語はほとんど連濁しない」と言ったそばから、選択肢2で「外来語は連濁することもある」と言うなんて。確かに、1も完全否定はしていないのですが、あまりにも苦しい。どちらかが間違いだろうと予測しました。そして本文の最後に、「(連濁のルールについて)例外は若干存在するため、全てを説明できる万能な法則はいまだ見つかっていない」とありますので、選択肢2で「漢語は連濁しない」と言い切っているのは誤りのなのではないか、と推測しました。
よって答えは2、と私は考えましたが、まっとうな解説は以下のとおりです。
 
1,連濁は、漢語や外来語で起こりにくく、和語に起こりやすい
2,完全に日本語化した漢語や外来語は連濁する傾向にある。
漢語の例…和菓子(かし)、角砂糖、株式会社
外来語の例…雨合羽(カッパ)、いろはガルタ 



ライマンの法則とは、 すでに濁音を含む語は連濁が起こらないこと。
1,「とけい」に濁音はありません。
2,「くせ」に濁音はありません。
3,「したく」に濁音はありません。
4,「はしご」には濁音があります。しかし、縄梯子は「なわばしご」と連濁しています。
よって、正解は4です。



並列的な関係で意味的に関連がない場合は連濁しないと言われています(『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド』413頁)。
例…山河(やまかわ)
よって、正解は1です。
 

 

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平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題6は【学習者の発話の誤り】です。

1番
「届いてませんか」と言うべきを「届いてありませんか」 と言っているので、補助動詞の誤りです。 
よって、正解はbです。

2番
「高校生気づかなかった」 と言うべきを「高校生気づかなかった」と言っているので、対象を表す助詞の誤りです。
よって、正解はcです。

3番
もし行かなかったら、お母さんが怒ります」と言うべきを「もし行かないとき、お母さんが怒ります」と言っているので、従属節の誤りです。
よって、正解はaです。

4番
「今日は日曜日だから学校が休みです」と言うべきを「今日は日曜日から学校が休みです」と言っています。
「から」は接続助詞であり、文と文を接続します(例…台風が来るから学校が休みです)。
名詞を接続するのであれば、助動詞「だ」を加えなければなりません。
よって、正解はdです。
なお、ダイクシスについては、用語検索マンボウを参照。 

5番
 「不足(ふそく」の前に「運動」がつくとき、連濁して「うんどうそく」になります。
しかし学習者は「うんどうふそく」と発話しているので、連濁が起こっていません。
よって、正解はcです。 

6番
「あまがいい」を「あまがいい」と発話しています。
無声音「た」が有声音「だ」になっています。
よって、正解はbです。 

7番
「黒いコート」を「黒いコート」と言っています。黒いはイ形容詞なのに、ナ形容詞と間違っています。
よって、正解はaです。


8番
「失業者を減らすべきです」を「失業者を減るべきです」と言っています。減らすという他動詞を減るという自動詞に間違えています。
よって、正解はcです。 
なお、アスペクトとは、動作や出来事がその動作中のどの時点にあるかという文法的概念。
例えば、
「メモを書くところだ」動作の開始時点
「メモを書いている」動作の継続途中
「メモが書いてある」動作が終わった結果
「メモを書いたばかりだ」動作の完了直後。
「メモを書きかける」動作を開始してすぐの時点
「家が完成しつつある」動作が完了する直前の状態、など。
さまざまな表現によりアスペクトを表すことができる。

アスペクトの説明はアルクの用語集を参考にしました。

 

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平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のAは【動詞の活用と音韻規則】です。

⑴は、辞書形は同音異義でも活用の種類が異なるため過去形などの形が異なる動詞を選ぶ問題です。
1の「切る」はラ行五段活用で、過去形は「切った」
  「着る」は上一段活用で、過去形は「着た」
2の「植える」「飢える」は下一段活用で、過去形は「植えた」「飢えた」
3の「避ける」「裂ける」は下一段活用で、過去形は「避けた」「裂けた」
4の「要る」「炒る」 ラ行五段活用で、過去形は「要った」「炒った」
よって、正解は1です。


⑵は、 選択肢から適当な言葉を選ぶ穴埋め問題です。

1…異音とは、同じ音素が発音される際のバリエーションのこと。
例えば、
音素/s/の異音は[S][θ]
音素/r/の異音は[ r ][ ɾ ][ l ]

2…特殊泊とは、撥音[ン]/N/、促音[ッ]/Q/、長音(引く音)[ー]/R/のこと。

3…同じ意味・機能を持つ形態素が環境によって異なる形態になる。これを異形態という。
例えば、
酒{sake}という形態素は、/sake/の他に、/saka/(酒屋)、/zake/(甘酒)になる。

4…母音で終わる音節を開音節、子音で終わる音節を閉音節という。日本語はほとんど開音節ですが、「本」/hoN/のように撥音・促音を含めば、閉音節もある。

問題文を見てみると、/-ta/と/-da/は過去を表す異形態です。
よって、答えは3になります。

なお、各単語の定義は、日本語教育能力検定試験に合格するための用語集


⑶ と⑷は過去形における/ta/と/da/の使い分けです。問題文にあるとおり、使い分けのルールを知っていれば、そのまま解ける問題です。
知らない場合、⑶は以下の流れで解くことができます。
問題文を読むと、
一段活用と不規則活用をする動詞では常に/-ta/が現れる」とあるので、実際に考えてみる。
例えば、 ⑴の問題にも出てきた下一段活用の「飢える」
飢える/ue ru/→飢えた/ue ta/ 
語幹の末尾が母音なので、選択肢2か3になります。
(一段活用は語幹の末尾音が[i]か[e])
次に、不規則活用の「来る」「する」
来る/k uru/→来た/k ita/
する/s uru/→した/s ita/
語幹の末尾が無声子音なので、正解は2になります。

⑷は、語幹の末尾が有声子音なのに/-da/ではなく/-ta/になる動詞を考えます。
例えば「分かる」
「分かる/wakaru/」の語幹を探すために、活用形を考えます。
「分からない/wakaranai/」「分かります/wakarimasu/」「分かる/wakaru/」「分かれば/wakareba/」「分かろう/wakarou/」
変わらない部分は/wakar/なので、/wakar/が語幹であり、語幹の末尾[r]は有声子音です。
ところが過去形は、/wakarida/とはならず、/wakatta/になります。
促音便です。
よって、正解は1になります。

ついでに、
語幹の末尾が有声子音の場合の過去形は/-da/
という原則も考えてみます。
例えば「嗅ぐ」
「嗅がない/kaganai/」「嗅ぎます/kagimasu/」「嗅ぐ/kagu/」「嗅げば/kageba/」「嗅ごう/kagou/」
変わらない部分は/kag/なので、/kag/が語幹であり、語幹の末尾[g]は有声子音です。
しかし過去形は、/kagida/にならず、/kaida/になります。
イ音便です。

さらに他の動詞も考えます。
例えば「飛ぶ」
「飛ばない/tobanai/」「飛びます/tobimasu/」「飛ぶ/tobu/」「飛べば/tobeba/」「飛ぼう/tobou/」
変わらない部分は/tob/なので、/tob/が語幹であり、語幹の末尾[b]は有声子音です。
しかし過去形は、/tobida/にならず、/toNda/になります。
撥音便です。

以上より、過去形/-ta/と関係が深いのは、促音便。過去形/-da/と関係が深いのは、イ音便と撥音便ということが分かります。
なお、選択肢3の連濁は、前要素と後要素が連なるとき、後要素の先頭が濁音化する現象のことです。
例…本棚「ほん」+「たな」→「ほんだな」
選択肢4の連声(れんじょう)は、 前要素末尾のn,m,tが、後要素のア行音、ヤ行音、ワ行音に影響し、タ行音、ナ行音、マ行音が生じる現象。
例…因縁「いん」+「えん」→「いんねん」 

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