日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:読解

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題8は【上級レベルの留学生を対象としたクラスにおける読解・口頭表現・作文を組み合わせたグループワーク】でした。
平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題8は【中級前半レベルの文法・読解クラス】です。

授業で使用したテクスト要約+α
タイやベトナムでは入っているのに日本の十二支にネコが含まれていないのはネズミにだまされて神様にあいさつに行くのが一日遅れたから。それ以来、ネコはネズミを追いかけるようになり、トムとジェリーが生まれました。

問1
日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第3版194頁によると、
1,ディクトコンポ…文を途中までディクテーションさせ、その続きを考えさせる。

2,ディクトグロス…①まとまりのある内容を持つ短めの文章を、教師が数回音読している間、学習者はキーワードのメモを取る、②その後、学習者が個別に、または他の学習者と協働して、元の文章と同等の内容・構成になるよう、文章を復元していく活動。
CD付 日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第3版 (EXAMPRESS) 

3,ディクテーション… 読み上げた外国語を書き取ること。また、その試験。(スーパー大辞林3.0)

4,ディクタカンバセーション…なんですかこれは? dictaconversation?

正解は2です。


問2「テクスト」を選ぶ際の留意点
1,注意深く聞かなくても理解できる文章だと習得に結びつきません。インプット仮説。
2,簡単に字句を記憶できる長さだと、ディクトグロスの意味がありません。
3,どこからそのような数字が……
4,中級前半レベルの文法・読解クラスですから、学習対象は文法です。活動の流れ④で「教師が、テクスト中の注意すべき文法項目について説明する」ことからしても、「テクスト」を選ぶ際に大事なのは、「学習対象の文法項目が含まれていること」になります。
よって、正解は4です。


問3
1,振り返ってみるに、小中高大、いずれにおいても、グループ学習において、成績(習熟度)が同程度によって分けられた記憶はありません。同じ中級前半レベルのクラスなのですから、その中でさらに習熟度で分ける必要はないと存じます。

2,学習者の様子を見ながら、テキストを読み上げるスピードを調整する配慮が大事だと思います。問2の選択肢のように簡単すぎても、難しすぎても、習得に結びつきませんから。

3,中級前半なんですから、日本語で頑張ってください。

4,固定する必要はないかと。

よって、正解は2です。

追記)
何の疑問も持たずに正解は2だと決めつけて、よくよくアルク他の解答速報を確認したら、いずれも正解は3になっておりました。日本語教育の経験もないくせに偉そうなことを言って誠に申し訳ございませんでした。
グーグル先生のお力も借りた結果、以下の資料にあたることができました。

中級学習者に対するディクトグロスの実践
ディクトグロスを用いたリスニング能力を伸ばす指導

読んだ結果、考えが変わりました。
2,読み上げる途中でスピードを訂正していたら、学習者の注意力が削がれるのではないかと。
3,あくまで「文法的に正しく整合性のある文章を再構築する」ことが目的なのだから、日本語がうまく話せない学習者には母語使用を認めるべきだろうと。

よって、正解を3に訂正いたします。



問4
「ネコは含まれていない」→「ねこは入られていない」
「ネコがネズミにだまされた」→「ねずみがねこにだました」
など受動表現に問題があるので、正解は1です。


問5 ディクトグロスに期待される効果
1,暗示的な指導…説明しないで自然に習得できるよう誘導
  明示的な指導…学習目標となる言語項目を、学習者がはっきり意識するように説明して教える。
活動の流れ③が暗示的指導、④が明示的指導ではないかと存じます。融合されてます。

2,聞くというインプット活動と、話す書くというアウトプット活動を統合してます。

3,私にはどういうことなのかよく分かりませんでしたので、保留。

4,聞いた目標言語を、自分の言葉で書いてみることで、学習者の中間言語と目標言語の認知比較を促せます。

以上より、消去法で3が正解です。

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どこよりも早い解答速報
平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題6は、【読解】です。

問1「スキミング」の活動例を選ぶ問題です。
スキミング (走り読み)…スキム(skim)とは『すくいとる』という意味であるが、文章の読み方として用いる場合は、すくい読み走り読み斜め読み飛ばし読み大意読みなど様々な呼び方がある。教科書としては『中・上級のための速読の日本語』がある(研究社 日本語教育事典)。 
Rapid Reading Japanese: Improving Reading Skills of Intermediate and Advanced Students
 
よって、
「地方都市の過疎化に関する新聞記事に目を通し、大意を把握する」
3が正解であると思料します。


問2 クラスで行う読解活動の一つである「ジグソー・リーディング」の活動例を選ぶ問題です。
ジグソー・リーディングとは、学習者の持つ情報の差によって、語学力のレベルにかかわらず学習活動への参加度を高めるよう構造化された読解活動。クラスを数人のグループに分け、グループのメンバーそれぞれが一つの読解教材を分割した異なる部分を読んだ後、情報の交換をしながら協働学習を行う。情報の断片から全体を作り上げることで読解力を強化するねらいがある(日本語教育能力検定試験に合格するための用語集118頁)。

よって、
「グループのメンバーが短編小説の異なる部分を読み、互いに読んだ内容を報告して全体のストーリーを再構成する」
2が正解であると思料します。


問3「多読」のルールを選ぶ問題です。
NPO多言語多読によると、多読には以下のルールがあります。
①やさしいレベルから読む
②辞書を引かないで読む
③わからないところは飛ばして読む
④進まなくなったら、他の本を読む

よって、3が正解であると思料します。


問4 読解能力を測定する方法としても活用できる「クローズテスト」の説明を選ぶ問題です。
クローズテストとは、文章中の空所に適当な語や文字を入れて、意味の通る文章を完成させるテスト(研究社 日本語教育事典)。

よって、3が正解であると思料します。


問5 日本語能力試験の読解で出題される「統合理解」の説明を選ぶ問題です。
新しい「日本語能力試験」ガイドブックによると、
「統合理解」のねらいは「複数のテキストを読み比べて、比較・統合しながら理解できるかを問う」とあります。

よって、
「関連がある複数のテキストの内容を比較し理解する問題」
1が正解であると思料します。

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平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題5は【新聞読解の授業(上級)】です。

問1 新聞読解において読みたい記事の概要を素早く理解することはどのような活動に分類されるでしょうか。

スキミングは、全体をざっくり読む。大意をつかむ。
スキャニングは、知りたいとこだけ読む。知りたい部分を探す。

概要とは『物事のおおすじ。大体の内容』(スーパー大辞林3.0)なので、
概要→スキミングです。
よって、正解は1です。


問2 見出しの言語的構造から、記事の内容の展開が予測できるようになるというねらいに沿って「見出し一覧」を作成する際、取り上げる見出しの例として適当なものを選ぶ問題です。
1,主述関係が明示されていると、見出しで完結してしまうので、記事の中身を予測するのは難しいです。
例…「政府は国産技術を守れ」→何の国産技術を守れと言いたいのか見出し以上のことは予測しがたい。
  「署名100万人を越える」→何の署名が100万人を越えたのか、見出し以上のことは予測しがたい。
2,文化的含意があると、国籍や専門が異なる学習者には予測が難しいです。
3,言いさし文は、予測させるのに適しています。
例…「家事ロボット、実用化を視野に」→「今まで○○の問題でできなかったけれど、△△によってそれを乗り越えて、ついに実用化が目前です。実用化される××が便利になるけれど、□□な懸念もあります」などのように記事の内容を予測しやすいです。
4,読書投書欄は、他の新聞記事とは文章の構造が異なる(記者ではなく読者が書いている)ので、新聞記事の見出し一覧としては相応しくないと思います。


問3
ボトムアップ処理とは、単語→文→段落、と小さい部分から全体を理解していく処理。
トップダウン処理とは、まず予測を立て、全体を理解して細部に進む処理。
精緻化リハーサルとは、記憶ストラテジーの一種。既有知識と結びつけて覚える。
例…「猫」という言葉を新たに覚えるのに「いつも私を引っ掻いてくる生き物」という既有知識に結びつけて覚える。「猫」=「引っ掻いてくるやつ」
プロトコル分析とは、観察対象者の発話を分析して、観察対象者の認知過程を調べること。認知心理学の手法。
以上より、見出しから記事の内容を予測するのは、トップダウン処理なので、正解は2になります。


問4
学習者Xは、選手名やルールという自分が知っているキーワードを見つけて面白く読んでいますので、正解は4になります。


問5
この授業の狙いは、予測力を鍛えることです。予測しているのは選択肢3(内容から隠された見出しを考える)だけなので、3が正解になります。

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題8は【上級レベルの留学生を対象としたクラスにおける読解・口頭表現・作文を組み合わせたグループワーク】です。

問1 いわゆる、前作業=背景知識(スキーマ)の活性化問題です。
準備段階で行う背景知識を活性化させる活動については、平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰ 問題5の問2でも出題されています。平成24年度の問い平成27年度の答えで、平成27年度の問い平成24年度の答えという対の関係になっています。
このように、日本語教育能力検定試験では過去に出題されたトピックが、視点を変えて繰り返し出題されています。日本語教育能力検定試験対策で何より重要なのは過去問をできるだけ多く解くことであるとあらためて確信しました。
閑話休題。
背景知識を活性化させる活動として最も適当なのは、平成24年度試験の問いから「トピックについて知っていることを話し合う」ことであるとわかります。
よって、正解は3です。


問2
3,スキャニングでキーワードを見つけ、そこから論旨を考えるやり方では、論旨を正確に理解することができません。
よって、正解は3です。


問3
発表用のスライドといえば、スティーブ・ジョブズが思い浮かびます。
4,項目ごとのまとめを詳細に文字化してはいけません。端的で見やすいスライドがいいと思います。
よって、正解は4です。


問4
1,話のつながりを示すため、接続詞や副詞を効果的に使うことを学習者に留意させるべきです。
2,プロミネンスがないと聞き取りにくいです。
3,フィラーを全く使わずに話すのは日本人でも難しいのではないでしょうか。
4,用意した原稿を間違わずに読むことに留意しすぎると、発表というより朗読作業になってしまいます。
よって、正解は1です。


問5
4,議論する問題を明確にしておけば、「ディスカッション」が散漫にならず、活性化します。
よって、正解は4です。

 

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