苦手な人のための記述問題対策には書かなかったのですが、
とても大事なことを、ふと思い出したので追記させてください。 

受験生の中には下記のような本を使って、多くの記述式問題を解いた方がおられると思います。

改訂版 日本語教育能力検定試験に合格するための記述式問題40
 
先に申しておきますと、この本について、賞賛したり、批判したりするわけではございません。読んでおりませんので、そんな資格はございません。

私が言いたいのは、
記述問題対策をやりすぎると、その知識に引っ張られて本試験の記述問題で失敗する恐れがある
ということです。

旧司法試験では、10年以上受験を続けているベテランの方がたくさんいらしたのですが、
ベテランの方々が陥る罠がまさに、
知識に頼って論文を書いて自滅する 
だったのです。

大学の講義でも経験ありませんか?
偉い学者さんの書いた基本書にもありませんか?
難しすぎて細かすぎて何言ってるか分からないや、
というものが。

全て同じ過ちを犯しています。

読み手(受け手)ではなく、自分中心で書いているのです。

知識がありすぎる状態で、本試験の記述問題に取り掛かると、
「ああ、この問題は前にも見たな。あれと同じように答案を書けばよいぞ」
「やった! これ予備校でやったやつとほぼ同じだ! 同じように書けば楽勝!」
などとつい考えてしまいます。
そのまま答案を書き始めると、失敗する可能性大。

なぜか?
問われていることが、微妙に異なっているからです。

例えば、
日本語クラスでディベートを取り入れるというテーマの記述問題でも、

「平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題17」
のような問い方と、

「日本で働きたい留学生に日本のビジネスマナーを理解してもらうため、ただ知識を教えるのではなく、日本のビジネスマナーの是非について、ディベート形式で議論してもらうのはどうか」
みたいな問い方では、

解答の書き方が、全然違いますよね?

ところが、知識に頼りすぎると、
「おっしゃ。以前やったディベートの話だ。同じように書けば余裕」
なんて考えて、失敗するのです。

唐突に、自慢させて頂きます。
私は大学4年生のときに旧司法試験に受かりました。
ベテランの受験生に比べて圧倒的に知識が足りなかった私が生み出した論文対策が、
問いに始まり、条文につなげ、あとは適当に書く」
というものでした(司法試験の論文試験では司法試験用六法が使えます)。
「問いの言葉」と「条文の言葉」で答案を埋めて、知識の足りなさをカバーするのです。
この書き方には、思わぬ利点がありました。
既有知識に頼らないので、ストレートに問いに対応できるのです。
だから今回、日本語教育能力検定試験の記述問題対策を書くにあたっても、同じようなやり方が有効なのではないか、と思ったのです。
日本語教育能力検定試験では六法が使えませんから、
「問いの言葉」しかありませんが。

知識に頼る前に、
問いに頼ってください。

問いに応えてください。
問題文の言葉をなるべく使ってください。

そうすれば、相手に伝わる答案が書けるはずです。

スポンサードリンク