日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:無声化

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題14は【言葉の地域差】です。

問1 日本の方言の比較表が参考になります。
1,九州方言の特徴についてはwikipedia参照。
2,近畿方言は、母音を丁寧に発音するので、母音の無声化が起こりにくいです(詳しくはwikipedia参照)。
3,東京方言では、アクセントの下がり目の有無や位置で単語を区別します。
例…アメ(低高)→飴
  アメ(高低)→ アメ
  ニワトリ(高低低高)→二羽鳥(※東京方言では1語につきアクセントの山は1カ所のみ)
  ニワトリ(低高高高)→鶏
なお、二羽鳥と鶏のように、アクセントによってどこまでが語のまとまりかを示すことをアクセントの統語機能といいます。
4,東北方言については、wikipedia参照。 
よって、正解は2です。
また、日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版の316頁317頁に各方言の特徴一覧があります。


問2 
選択肢のうち、方言形の数が少ないのは、「目」「口」のような基本的な身体部位を表す語彙です。
よって、正解は1です。


問3 周圏分布をなす文法形式の例を選ぶ問題です。
1,来たらが中央(関西)、来ればが周辺(関東)です。
2,見よが中央(関西)、見ろが周辺(関東)です。
3,知らん中央(関西)、知らないが周辺(関東)です。
4,断定の助動詞「だ」「じゃ」「や」の分布図によると、「や」が中央、「だ」が周辺です。
よって、正解は1です。
方言周圏論については、探偵ナイトスクープの企画が元になった面白い本があります。



 問4
混交(混淆)とは、意味や形の似た二つの語・句が混じって、新しい語・句ができることです。
例…「やぶる」と「さく」から「やぶく」
よって、正解は4です。


問5
1,方言は地域や世代によって異なりますので、どの地域、世代の言語変種を選定するか考慮する必要があります。
2,方言は地域によって異なりますので、普遍性を考慮しなくてもよいと思います。
3,教材を開発する上で、何のために用いるか(方言を理解させることか、使用させることか)を考慮する必要があります。
4,教材を開発する上で、その目的(学習者は地域社会の中でどのような役割を担うことが期待されているか)を考慮する必要があります。
よって、正解は2です。
 

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試験Ⅰの問題1は例年どおり、他と性質と異なるものの五肢択一です。

⑴ は【声帯振動】です。
1,[ɸ]無声両唇摩擦音
2,[ ɲ]有声硬口蓋鼻音
3,[ts]無声歯茎破擦音
4,[ɕ]無声歯茎硬口蓋摩擦音
5,[k]無声軟口蓋破裂音
選択肢のうち、2だけが有声音なので、正解は2になります。


⑵は【二つの子音の調音法】です。
選択肢のうち、 1は破擦音と破裂音、2は破裂音(鼻音)と破裂音、3は破裂音と破裂音、4は破裂音と破裂音、5は破裂音と破裂音なので、正解は1になります。


⑶は【母音の無声化】です。
各選択肢を実際に発音してみると、選択肢5の最後、「しき」を発音するときに、声帯が震えていないことに気づきます。母音の無声化です。よって、正解は5となります。
母音の無声化のルールは複雑らしく、参考書を読んでも難しくて頭に入りません。そこで私は実際に発音して答えを出しています。でもよく考えたら、静かであろう本試験で選択肢を発音することなんてできるのであろうか。
致し方ないので基本ルールだけ、以下に書きます。

・母音が無声化する条件
1,[ i ][ɯ]が無声子音に挟まれている。
例:しき
2,[ i ][ɯ]が無声子音の後で、語句の終わり。
例:です。

他にも色々例外ルールがあるようですが、ややこしいので、私は上の二つのルールだけ覚えることにします。
今回の問題は1のルールによって解けます。


⑷は【漢語の構造】です。
選択肢はいずれも、前の語が後ろの語を修飾する関係になっています。
1…進む→路
2…予め→知る
3…晴れた→天
4…産まれた→地
5…造られた→花
このうち、選択肢1,3、4、5は修飾語(前の語)が動詞、被修飾語(後の語)が名詞になっています。
一方で、選択肢2は修飾語(前の語)が副詞、被修飾語(後の語)が動詞になっています。
よって、正解は2になります。

wikipediaの熟語(漢字)の熟語の構造と分類が参考になります。


⑸は【接頭辞と品詞の変化】です。
『はじめて学ぶ言語学』(下記参照)49頁によると、
否定を表す接頭辞は、名詞について『ナ形容詞』を作ることが多いそうです。
本問を見てみると、
選択肢1,2,3,4,は、接頭辞『不』を除くと名詞になります。
1…利益(『利益な』とは言わない)
2…注意(『注意な』とは言わない)
3…都合(『都合な』とは言わない)
4…規則(『規則な』とは言わない)
一方、選択肢5は、接頭辞『不』を除いてもナ形容詞になります。
5…満足な
よって、正解は5になります。

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