日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:母音の無声化

Sponsored Link

どこよりも早い解答速報
平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3Cは【日本語の音変化】です。
日本語は、ア行以外は子音+母音という構造になっています。

2017/1/17 追記

解説を下記のサイトで書き直しました。

kyujin.nihongokyouiku.net



(11)
日本語の子音には、有声/無声の対立がありますので、1が正解であると思料します。


(12)
異音とは、意味が変わらない別の音。
自由異音とは、異音が現れる条件が決まっていない異音。
条件異音とは、異音が現れる条件が決まっている異音。

1,2,3は「直後の音によって」という条件があるので条件異音ではないでしょうか。
よって、4が正解であると思料します。


(13)
母音が無声化する条件については、平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの解説 問題1の⑴から⑸までをご参照ください。
私は試験会場において、蚊の鳴くような声で実際に発音してみました。
その結果、「した」が正解と思料しました。
近くにいらした方、もし聞こえていましたら、ご迷惑おかけして申し訳ございません。

平成24年度解説に記載した条件をいま確認してみても、選択肢のうち、「無声化」が生じやすいのは、4ではないかと存じます。

kyujin.nihongokyouiku.net


 
(14)
連声(れんじょう)とは、漢語において、先行する拍の子音が後の音節の頭の母音(もしくは半母音+母音)に影響し、後の音節が変化する現象。後の音節がア行・ヤ行・ワ行であるなら、後の音節はナ行(観音:かん+おん→かんのん)の音に変化する(ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』413頁コラム『同化そその他の音変化』より)。

よって、正解は2です。

kyujin.nihongokyouiku.net



(15)
1,イ音便の具体例を考えてみます。
「書いて」→「書きて」kakite(語幹末尾の音素はk、弾き音ではない)
語幹末尾の音素が弾き音の具体例を考えてみます。
「切る」
「切って」→促音便。
 
2, 語幹末尾の音素が破擦音の具体例がよく分かりませんでした。テ形がウ音便の動詞も思い浮かびませんでした。

3,語幹末尾の音素が両唇音の具体例を考えます。
「噛む」
「噛んで」→撥音便 
「死ぬ」
「死んで」→撥音便。
むむむ。この選択肢は正解の香りがします。

4,「切って」は促音便ですが、 語幹末尾の音素が弾き音でした。他にも促音便の動詞を考えてみます。
「買って」→「買いて」kawite
「待って」→「待ちて」matite
摩擦音ではありません。

以上より、3が正解と思料します。 
 

kyujin.nihongokyouiku.net


スポンサードリンク


日本語教育に関するブログ にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へにほんブログ村

Sponsored Link

日本語教育能力検定試験対策本としてのオススメ度:★★★★ 
日本語教育能力検定試験に合格するための音声23 (日本語教育能力検定試験に合格するためのシリーズ) 

試験Ⅱ(聴解)対策に最も有効なのは、過去の試験Ⅱを繰り返し解くことですが、音声を基礎から学びたい、という方には是非おすすめの本です。音声に関連する用語の詳しい説明(一部を下記に列挙)がありますし、音声問題が多数収録されています。苦手な方が多いアクセント形式の問題(試験Ⅱの問題1)は特に充実しており、2拍、3拍、4拍、5拍と短い簡単な問題から徐々に長くなっていくので、自分のレベルを客観的に判定することができます。私は初め3拍レベルで間違えていましたが、繰り返し聞き取ることで拍が多くなっても分かるようになってきました。
また、巻末付録の口腔断面図付き音声記号一覧表は、試験Ⅱの問題3(口腔断面図)対策に最適です。私も拡大コピーして机の前に貼りました。


母音の無声化とは、「がせい」「っくら」の太字の母音のように、母音がササヤキ声のようになる現象。無声化がさらに進むと、「せんたっき(洗濯機)」「たいしょっきん(退職金)」のような促音化が生じることもある(18頁)。

・韓国語や中国語は、声帯振動の有無に意味の違いはない。/k/(イ)と/g/(イ) 、/t/(イ)と/d/(イ)のような区別がない(26頁)。

・韓国語、中国語、タイ語などでは、気息の有無で語の意味を区別する(27頁)。

・東京式・京阪式アクセントには、語の弁別力があるが、すべての語が同じ調子で発音される無アクセント方言もある(45頁)。

・アクセントの平板化(46頁)。

・句末・文末イントネーションの上昇調、平調、下降調の違い(55頁)。文末詞(「ね」「よ』)と文末イントネーション(56頁)。

文頭イントネーション…1拍目と2拍目の高さは常に異なるが、「疑い」「遠慮」「驚き」など平静の状態でないときは、上がり目のタイミングが前後にずれることがある。

・破裂音は調音が一瞬で終わる瞬間音。摩擦音は息が続く限り延々と聴音できる継続音(67頁)。

唇音退化ハ行転呼(83頁)。

・口蓋化(硬口蓋化)(105頁)。

・複合名詞は、後要素の名詞によってアクセントの型が決まる(144頁)。名詞+接辞類も、後要素の接辞類によってアクセントの型が決まる(145頁)。

・音節とモーラ(156頁)…経営は2音節4モーラ(拍)。

・相補分布(166頁)。

・音素と異音(176頁)。

学習者の誤りの傾向(192頁)。 

スポンサードリンク


日本語教育に関するブログ にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へにほんブログ村

Sponsored Link

試験Ⅰの問題1は例年どおり、他と性質と異なるものの五肢択一です。

⑴ は【声帯振動】です。
1,[ɸ]無声両唇摩擦音
2,[ ɲ]有声硬口蓋鼻音
3,[ts]無声歯茎破擦音
4,[ɕ]無声歯茎硬口蓋摩擦音
5,[k]無声軟口蓋破裂音
選択肢のうち、2だけが有声音なので、正解は2になります。


⑵は【二つの子音の調音法】です。
選択肢のうち、 1は破擦音と破裂音、2は破裂音(鼻音)と破裂音、3は破裂音と破裂音、4は破裂音と破裂音、5は破裂音と破裂音なので、正解は1になります。


⑶は【母音の無声化】です。
各選択肢を実際に発音してみると、選択肢5の最後、「しき」を発音するときに、声帯が震えていないことに気づきます。母音の無声化です。よって、正解は5となります。
母音の無声化のルールは複雑らしく、参考書を読んでも難しくて頭に入りません。そこで私は実際に発音して答えを出しています。でもよく考えたら、静かであろう本試験で選択肢を発音することなんてできるのであろうか。
致し方ないので基本ルールだけ、以下に書きます。

・母音が無声化する条件
1,[ i ][ɯ]が無声子音に挟まれている。
例:しき
2,[ i ][ɯ]が無声子音の後で、語句の終わり。
例:です。

他にも色々例外ルールがあるようですが、ややこしいので、私は上の二つのルールだけ覚えることにします。
今回の問題は1のルールによって解けます。


⑷は【漢語の構造】です。
選択肢はいずれも、前の語が後ろの語を修飾する関係になっています。
1…進む→路
2…予め→知る
3…晴れた→天
4…産まれた→地
5…造られた→花
このうち、選択肢1,3、4、5は修飾語(前の語)が動詞、被修飾語(後の語)が名詞になっています。
一方で、選択肢2は修飾語(前の語)が副詞、被修飾語(後の語)が動詞になっています。
よって、正解は2になります。

wikipediaの熟語(漢字)の熟語の構造と分類が参考になります。


⑸は【接頭辞と品詞の変化】です。
『はじめて学ぶ言語学』(下記参照)49頁によると、
否定を表す接頭辞は、名詞について『ナ形容詞』を作ることが多いそうです。
本問を見てみると、
選択肢1,2,3,4,は、接頭辞『不』を除くと名詞になります。
1…利益(『利益な』とは言わない)
2…注意(『注意な』とは言わない)
3…都合(『都合な』とは言わない)
4…規則(『規則な』とは言わない)
一方、選択肢5は、接頭辞『不』を除いてもナ形容詞になります。
5…満足な
よって、正解は5になります。

スポンサードリンク


日本語教育に関するブログ にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へにほんブログ村

↑このページのトップヘ