日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:日本語指導が必要な児童生徒

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平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題15は、【日本語指導が必要な児童生徒】です。

問3「国語教育」の義務教育段階の学習指導要領の目標を選ぶ問題です。
文部科学省のウェブサイト『小学校の現行学習指導要領・生きる力』によると、
国語の目標は、
「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力及び言語感覚を養い,国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる」
とあります。

同じく『中学校の現行学習指導要領・生きる力』によると、
国語の目標は、
「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力を養い言語感覚を豊かにし,国語に対する認識を深め国語を尊重する態度を育てる。」

以上より、3が正解であると思料します。


問4「JSLカリキュラム」に関する問題です。
JSLカリキュラムの基本的考え方によると、
JSL(Japanese as a second language)カリキュラム(「第二言語としての日本語」カリキュラム)は、日本語指導と教科指導を統合し、学習活動に参加するための力の育成をめざしたカリキュラム開発であり、「日本語で学ぶ力」の育成を目指している、そうです。

よって、正解は2です。


問5 JSLカリキュラムの「国語科」に関する問題です。
JSLカリキュラム国語科の基本的な考え方・指導の方法によると、
「子どもに対する言葉の指導は、以下の3点を大きな原則とすることが望ましい。
理解と産出を同時に要求せず、十分な理解の段階を確保すること。
②子どもの言語獲得は文法の理解からではなく、子どもにとって意味のあることばとの接触によること。
話し言葉によるコミュニケーション力を身に付けた上で、書き言葉への指導に移ること。

よって、正解は4です。


というわけで2016年の日本語教育能力検定試験Ⅰの解説が終わりました!
やった!

次回は、試験Ⅰ全体の感想を書きたいと思います。その後、試験Ⅲの解説を始めます。 

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平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題15は、【日本語指導が必要な児童生徒】です。

問2 日本語指導が必要な児童生徒への「日本語教育」に関する問題です。
1,答えは学校教育法にあります。
学校教育法第36条
第1項 小学校においては、文部科学大臣の検定を経た教科用図書又は文部科学省が著作の名義を有する教科用図書を使用しなければならない。
第2項 前項の教科用図書以外の図書その他の教材で、有益適切なものは、これを使用することができる
※中学校については、同法第49条で36条の規定を準用。

よって、義務教育段階では文部科学省検定済教科書以外の教材利用は許可されていないというのは誤りです。

2,
文部科学省の学校教育法施行規則の一部を改正する省令等の施行について(通知)によると、
「日本語指導は,複数校への巡回による指導も含め児童生徒の在学する学校において行うことを原則とするが,指導者の確保が困難である場合等は,他の学校における指導が認められること。」とありますので、日本語指導に際して外部機関の協力を得ることは認められてます。


3,
Q30 小学校の児童と中学校の生徒の双方を対象として,同時に同じ教室で「特別の教育課程」による日本語指導を行うことはできますか。によると、
「「特別の教育課程」による指導は,あくまでも当該児童生徒の正規の教育課程の一環として位置付けられるもの」とありますので、外国人児童生徒への日本語の指導は正規の教育過程には含まれていないというのは誤りです。


4,
学校教育法施行規則の一部を改正する省令等について【日本語指導が必要な児童生徒を対象とした「特別の教育課程」の編成・実施】によると、
「年間10単位時間から280単位時間までを標準とする。」とありますように、
特定の教科の全授業時数を日本語指導にあてることは推奨されていません。

以上より、正解は4と思料します。

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平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題15は、【日本語指導が必要な児童生徒】です。

問1「日本語指導が必要な児童生徒」に関して、2010年から2014年の動向に関する問題です。

これは難問でした。

まずは、下記リンクの資料を御覧ください。
文部科学省の「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(平成26年度)」の結果についてに数字とグラフが載っています。

上記資料の表現を引用しますと、

「平成 26 年5月1日現在、公立の小学校、中学校、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校に在籍する日本語指導が必要な外国人児童生徒は 29,198 人(27,013 人)で、前回調査より 2,185 人[8.1%]増加した。」
「また、日本語指導が必要な日本国籍の児童生徒は 7,897 人(6,171 人)で、1,726 人[28.0%]増加した。」

ということは、3が正解だな、と思いたいのですが、
「前回調査」は2012年(平成24年)のため、問題文が聞いている2010年との比較ではないのですね。

仕方がないので、2010年(平成22年)の数字を探してみます。
上記資料の5頁図1、6頁図2にそれぞれありました。

・日本語指導が必要な外国人児童生徒数
2010年(平成22年)…28,511人

・日本語指導が必要な日本国籍の児童生徒数
2010年(平成22年)…5496人


まとめますと、
・日本語指導が必要な外国人児童生徒数
2010年(平成22年)…28,511人
2014年(平成26年)…29,198 人


・日本語指導が必要な日本国籍の児童数
2010年(平成22年)…5,496人
2014年(平成26年)…7,897人

数字としてはいずれも増加しています。

ということでやっぱり3が正解だな、
と思いたいのですが、
上記資料の5頁をみてください。図1をみてください。
図で見るとほとんど増えていません。
若干上向きの横ばいです。
見方によって、横ばいとも増加ともいえそう。
答えが一つに絞れません。

困りました。
仕方がないので、言葉の定義にまで戻ってみます。

「増加」とは、
数量が増えること」(スーパー大辞林3.0)

「横這い」とは、
「①横に這うこと。②相場・物価・売り上げ・賃金などの上下の変動の少ないこと。③カメムシ目ヨコバイ上科の昆虫の総称」(スーパー大辞林3.0)


・日本語指導が必要な外国人児童生徒数
は、28,511人→29,198 人
となっているので、
「数量は増えています」

しかし表で見ると、
「上下の変動が少ない」です。

スーパー大辞林3.0の力を借りても答えが出せません。

さらなる手段です。
問題作成者の気持ちになってみます。

どうしてこんな問題を作ったのか?
どうして2012年との比較じゃなくて、2010年との比較にしたのか?

謎が解けました。
記述問題の書き方でもオススメした「問題作成者の気持ちになる」方法は、
ここでも有効でした。

「日本語指導が必要な児童生徒」
と言われれば、普通は外国人を想像します。
ところが実際は、
日本語指導が必要な外国人児童生徒はそんなに増えていないのに、
日本語指導が必要な日本国籍の児童生徒が明確に増えている。
これは常識と異なることなので、
問題にしたら面白いぞ。
受験生の裏をかけるし、意外な事実を学ぶことができて受験生も幸せだろう。

問題作成者は、そのように考えたに違いありません。

ところがやっかいなことに、
2012年だけ、日本語指導が必要な外国人児童生徒数が明確に減ってしまった影響で、
前回調査(2012年)との比較では、2014年の日本語指導が必要な外国人児童生徒数も明確に増えています。冒頭で確認したように。

このままでは、意外な事実の面白い問題が作れない。
そこで、問題作成者は2010年との比較を持ち出したに違いないのです。

以上の経緯を考えれば、
正解は1であると思料します。

その他の資料としては、日本語指導が必要な児童生徒に対する「特別の教育課程」の在り方等についての1−1日本語指導が必要な外国人児童生徒数の状況に、「近年、横ばい状況」という表現が出てきます(ただし平成22年度(2010年)までの数字です)。
一方、平成28年3月22日文部科学省『日本語能力が十分でない子供たちへの教育について』では、
「公立学校に在籍する外国人児童生徒の約4割が日本語指導を必要としており、増加傾向。」という表現が出てきます。

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題15は【日本国内の学校に在籍する日本語指導が必要な児童生徒の現状】です。
平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題15では【日本語指導が必要な外国人児童生徒】が問われていますので要チェックです。

問1 
「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(平成 26 年度)」の結果についての『日本語指導が必要な外国人児童生徒の学校種別在籍状況(都道府県別)』及び『日本語指導が必要な日本国籍の児童生徒の学校種別在籍状況(都道府県別)』によると、
1位 愛知県
2位 神奈川県
3位 東京都
4位 大阪府
の順なります。
よって、正解は2です。


問2
日本語指導が必要な児童生徒の母語別財政状況は、
1位 ポルトガル語
2位 中国語
3位 フィリピノ語
4位 スペイン語
5位 ベトナム語
6位 英語
7位 韓国・朝鮮語
の順になります。
 よって、正解は1です。


問3
文部科学省のウェブサイトによると、日本語指導担当教員は、教員免許を有している必要があります。
よって、正解は2です。


問4
文部科学省のウェブサイト『特別の教育課程の指導内容等について』によると「当該児童生徒の在籍する学年の教育課程に必ずしもとらわれることなく,当該児童生徒の学習到達度に応じた適切な内容とすること。」とされています。
よって、正解は3です。


問5
外国人児童生徒のためのJSL対話型アセスメントDLA』によると、
DLAとは、教科学習に困難を感じている児童生徒を対象とした対話型の評価方法です。
よって、正解は2です。



 

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平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題15は【日本語指導が必要な外国人児童生徒】です。

問1
 「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(平成 26 年度)」の結果についてによると、
「日本語指導が必要な児童生徒」とは、
「日本語で日常会話が十分にできない児童生徒」及び「日常会話ができても、学年相当の学習言語が不足し、学習活動への参加に支障が生じており、日本語指導が必要な児童生徒」です。
よって、正解は3です。


問2 
1,補習校とは、 普段の学校教育ではカバーしきれない内容を、特定の日に補習授業として行う学校。
2,センター校方式とは、特定の学校に日本語学校を設け、近隣の学校からそこに通う方式。
  拠点校方式とは、日本語指導が必要な児童生徒を特定の学校に集中して在籍させる方式。
3,イマージョンスクールとは、一般教科を外国語で学ぶ学校。
4,マグネットスクールとは、魅力的なカリキュラムを持つため広範囲から児童生徒を引きつける磁石(マグネット)のような学校。
よって、正解は2です。


問3
平成26年5月1日の文部科学省調査によると、
ポルトガル語 8,340人(28.6%)
中国語      6,410人(22.0%)
フィリピノ語 5,153人(17.6%)
スペイン語       3,576人(12.2%)
ベトナム語  1,215人
英語        777人
韓国・朝鮮語       614人
の順番です。
よって、正解は3です。


問4
母語とは、最も頻繁に使う語で、最も熟知している語で、他人によって母語だと見なされている語だと定義しています。
よって、正解は2です。


問5
カナダが母語継承教育を始めたのは、移住者の言語文化を言語資源・社会経済的資源と考え、グローバル人材作りに役立てるためです。
よって、正解は1です。 

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