日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:接続助詞

Sponsored Link

平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のDは【複文】です。

(16)
ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』107頁によると、
単文とは、述語が1つある文。
複文とは、述語が複数ある文。
よって、正解は2です。 


(17) 因果関係を表す複文のうち、順接的なつながりの「原因・理由」の用法例を選ぶ問題です。
1,会議が長引いた「原因・理由」は、役員が遅刻したことなので、「原因・理由」の用法です。
2,急いで走っていった「目的」は、「電車に間に合うように」です。 
3,「逆接」です。
4,「会う」ことと「大きくなっている」ことに因果関係はありません。
よって、正解は1です。


(18)
「逆接的なつながり」なので、「1並列」ではないとすぐに分かります。他の選択肢はじっくり見てみます。
大辞林によると、
2,比況…他と比べること。
3,譲歩…自分の主張の一部または全部をまげて、相手の意見と折り合いをつけること。
4,否定…そうではないと打ち消すこと。
という意味です。
逆接(に接続)。
比況には、の意味がないので、「2比況」ではなさそうです。3と4は単語の一般的意味から削るのが難しいので、「仮定の逆接」の具体例を考えてみます。
例…懐かなかったとしても、僕はあの猫が好きだ。
「否定」はしてないですね。
というわけで、消去法的に「譲歩」が残りました。
実は、加藤重広著『日本文法入門ハンドブック』115頁によりますと、「文法における譲歩(concessive)とは、一般的な考えや念頭にある概念を後退させて別の可能性を検討する余地を作ることを意味する」そうです。
上の例で言えば、「懐くから好き」という一般的な考えを後退させて、「懐かなくても好き」という別の可能性を示しているので、譲歩といえます。
以上より、正解は3です。


(19)
反事実条件」の複文を実際に作ってみます。
1の例…あの猫が生き返るなら、僕は一生独身でもいい。
すぐに思い浮かんだので、まれとはいえなさそうです。
2の例…思い浮かびません。
3の例…思い浮かびません。
4の例…あの猫を飼えばよかったのに。
後件に「のに」を使うことができました。

2と3が残ってしまったので、「例外を認めない選択肢は誤りの可能性が高い」ストラテジーを使います。2は「まれ」と例外を認めているのに対し、3は「できない」と断言しています。
よって、正解は2です。


(20)「複文」を構成する接続助詞を終助詞的に使う用法の例を選ぶ問題です。
接続助詞ということはその後に文が続くはずなので試してみます。
1,これ、道に落ちていたんです、あなたのですか。
2,今日中に終わらなかったら、許さないから、ご飯おごりなさいよ。
3,だから、やめときなよ。危ないって言ってるでしょ。
4,私はこれで。明日、会社もあることだ、帰ります。

全ての選択肢で文を続けることができましたが、3だけ雰囲気が違いますね。
3の「って」は、接続助詞(節と節をつなぐ役割)ではなく、格助詞です。詳しくは、デジタル大辞泉の解説をご参照ください。
よって、正解は3です。

スポンサードリンク


日本語教育に関するブログ にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へにほんブログ村

Sponsored Link

平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題6は【学習者の発話の誤り】です。

1番
「届いてませんか」と言うべきを「届いてありませんか」 と言っているので、補助動詞の誤りです。 
よって、正解はbです。

2番
「高校生気づかなかった」 と言うべきを「高校生気づかなかった」と言っているので、対象を表す助詞の誤りです。
よって、正解はcです。

3番
もし行かなかったら、お母さんが怒ります」と言うべきを「もし行かないとき、お母さんが怒ります」と言っているので、従属節の誤りです。
よって、正解はaです。

4番
「今日は日曜日だから学校が休みです」と言うべきを「今日は日曜日から学校が休みです」と言っています。
「から」は接続助詞であり、文と文を接続します(例…台風が来るから学校が休みです)。
名詞を接続するのであれば、助動詞「だ」を加えなければなりません。
よって、正解はdです。
なお、ダイクシスについては、用語検索マンボウを参照。 

5番
 「不足(ふそく」の前に「運動」がつくとき、連濁して「うんどうそく」になります。
しかし学習者は「うんどうふそく」と発話しているので、連濁が起こっていません。
よって、正解はcです。 

6番
「あまがいい」を「あまがいい」と発話しています。
無声音「た」が有声音「だ」になっています。
よって、正解はbです。 

7番
「黒いコート」を「黒いコート」と言っています。黒いはイ形容詞なのに、ナ形容詞と間違っています。
よって、正解はaです。


8番
「失業者を減らすべきです」を「失業者を減るべきです」と言っています。減らすという他動詞を減るという自動詞に間違えています。
よって、正解はcです。 
なお、アスペクトとは、動作や出来事がその動作中のどの時点にあるかという文法的概念。
例えば、
「メモを書くところだ」動作の開始時点
「メモを書いている」動作の継続途中
「メモが書いてある」動作が終わった結果
「メモを書いたばかりだ」動作の完了直後。
「メモを書きかける」動作を開始してすぐの時点
「家が完成しつつある」動作が完了する直前の状態、など。
さまざまな表現によりアスペクトを表すことができる。

アスペクトの説明はアルクの用語集を参考にしました。

 

スポンサードリンク


日本語教育に関するブログ にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へにほんブログ村

↑このページのトップヘ