平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題1は、【他と性質の異なるものの五肢択一】です。

⑹【形容詞連用形の働き】
1,「真剣に」は動詞そのもの(考える)を形容しています。
一方で、2,3,4,5,は動詞そのものではなく、動詞の対象を形容しています。
2,「柔らかく」は聞こえる対象が柔らかい。
3,「若く」は見える対象が若い。
4,「不思議に」は思われる対象が「不思議」。
5,「涼しく」は感じる対象が「涼しい」。
よって、正解は1です。


⑺【複合動詞の意味】 
平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰ 問題3のD⒂で出題されたように、複合動詞には、複合要素の前項あるいは後項が実質的意味を失い接辞化しているものと、前項、後項とも実質的意味を残しているものがあります。
複合動詞の後項「上げて」がなくても、意味が同じになるか、を検討する問題です。
1,「くむ」「くみ上げる」→どちらも「すくいあげる」という意味。
2,「書く」「書き上げる」→「書き上げる」は最後まで書いて完成させることなので、意味が異なる。
3,「込む」「込み上げる」→どちらも「いっぱいになる」という意味。
4,「読む」「読み上げる」→どちらも「読む」という意味。
5,「取る」「取り上げる」→どちらも「取る」という意味。
よって、正解は2です。


⑻【指示詞の現場指示文脈指示用法】
1,「そんな」→「一緒に旅行に行った」という文脈を指している。
2,「こう」→「みんなで案を出して、一番いいのを投票で決める」という文脈を指している。後方照応です。平成26年度 日本語教育能力検定試験Ⅰの解説 問題3のCをご参照ください。
3,「この」→「私の友達の鈴木」という文脈を指している。
4,「ここ」→現場のボタンを指している。
5,「それ」→「今度の週末、みんなでカラオケ」という文脈を指している。
よって、正解は4です。


⑼【形容詞の種類】
形容詞には、感情形容詞属性形容詞があります。感情形容詞には、人称制限があり、「彼はふるさとが懐かしい」のように第三者の感情を表すことはできません。
1,「懐かしい」は感情形容詞です。
2,「古い」は属性形容詞です。
3,「おとなしい」は属性形容詞です。
4,「安い」は属性形容詞です。
5,「おいしい」は属性形容詞です。
よって、正解は1です。


⑽【「ために」の用法】
「AためにB」には、大きく分けて、①目的、②理由・原因、という二つの用法がありますが、①目的には、Aする(Aになる)ために(①のa)、という意味の他に、Aに貢献・恩返しするために(①のb)、という意味になる場合もあります。『日本語教師の広場』というウェブサイトに詳しい説明があります。

1,「出産するために」と言い換えられるので、①のaの意味。
2,「留学するために」と言い換えられるので、①のaの意味。
3,「仕事をするために」と言い換えられるので、①のaの意味。
4,「健康になるために」と言い換えら得るので、①のaの意味。
5,「両親する(になる)ために」とは言い換えられない。「両親に恩返しするために」と言い換えられる。①のbの意味。
よって、正解は5です。

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