日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:子音の脱落

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3は【単音に関する学習者の発音上の問題点】です。
日本語教育能力検定試験に出てくる口腔断面図は、以下のように見分けることができます。

調音点
歯茎尖った舌先歯に近いところ。
歯茎硬口蓋盛り上がった舌が斜め前に向かっています。
硬口蓋盛り上がった舌が真上に向かっています。
軟口蓋盛り上がった舌が斜め後ろに向かっています。

調音法
鼻音のどの奥の上の部位(口蓋帆)が開いており鼻腔へ空気が通るようになっています。
摩擦音・半母音舌と口蓋に隙間があります(半母音の方が隙間が広い)。のどの奥の上の壁(口蓋帆)は閉じています。
破裂音・破擦音・弾き音舌と口蓋がくっついています(弾き音は弾くために舌が反り返っています)。のどの奥の上の壁(口蓋帆)は閉じています。


図がないと分かりづらいという方は、日本語教育能力検定試験に合格するための音声23のp.210-211に、口腔断面図付き国際音声記号表があります。


1番 平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3の問3と同じ誤りです。
「すごい」を「しゅごい」と発音しています。
[s]無声歯茎摩擦音が、
[ ɕ / ʃ ] 無声歯茎硬口蓋摩擦音になっています。
[ ɕ / ʃ ] 無声歯茎硬口蓋摩擦音の口腔断面図は、歯茎硬口蓋に舌が近づいているが狭い隙間があるd。
よって、dが正解です。


2番
「しんよう」を「しんにょう」と発音しています。
[ j ]有声硬口蓋半母音が、
[ ɲ]有声(歯茎)硬口蓋鼻音になっています。
[ ɲ]有声(歯茎)硬口蓋鼻音の口腔断面図は、舌が歯茎硬口蓋にくっついて息が鼻に流れているa。
よって、aが正解です。


3番
「きょうかしょ」を「ちょうかしょ」と発音しています。
[k]無声軟口蓋破裂音が、
[ ʨ / ʧ ] 無声歯茎硬口蓋破擦音になっています。
[ ʨ / ʧ ] 無声歯茎硬口蓋破擦音の口腔断面図は、舌が歯茎硬口蓋にくっついているb。
よって、正解はbです。


4番
「さんねんめ」を「さんにぇんめ」と発音しています。
[n]有声歯茎鼻音が、
[ ɲ]有声(歯茎)硬口蓋鼻音になっていますので、調音点の誤りです。
よって、正解はaです。


5番
「やくそく」を「ざくそく」と発音しています。
[ j ]有声硬口蓋半母音が、
[z]有声歯茎摩擦音になっていますので、調音点と調音法の誤りです。
よって、正解はcです。


6番  平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3の4番と同じ誤りです。
「つづき」を「 つづぎ」と発音しています。
[k]無声軟口蓋破裂音が、 
[g]有声軟口蓋破裂音になっていますので、 声帯振動の誤りです。 

よって、正解はcです。


7番
「じゅぎょう」を「じぎょう」と発音しています。
[ɯ/u](非)円唇後舌高母音が、
[ i ]非円唇前舌高母音になっていますので、舌の前後位置が誤っています。
よって、正解はbです。


8番
「みていたから」を「みて○たから」と発音していますので、母音が脱落しています。
よって、正解はaです。

 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題2は例年どおり【学習者の誤用と異なる種類の誤用】です。

⑴ 「は」を「あ」に間違っているので、子音の脱落です。
1,「へ」を「え」に間違っているので、子音の脱落です。
2,「ほ」を「お」に間違っているので、子音の脱落です。
3,「ん」を「あ」に間違っているので、子音の脱落ではありません。
4,「ば」を「あ」に間違っているので、子音の脱落です。
よって、正解は3です。


⑵「落ちている」(落ちる)を 「落としている」(落とす)に間違っているので、自動詞を使うべきところを他動詞にしているという誤りです。
1,「掛かる(掛かっている)」という自動詞を使うべきところ「掛ける(掛けている)という他動詞に間違っています。
2,まず、活用が誤っています。「置く」は「置きて」ではなく、イ音便化して 「置いて」になります。もっとも、「置く」は他動詞なので「携帯電話が置いている」も正しくありません。自動詞を使いたいところですが、「置く」に対応する自動詞が見つかりません。なので、受身にしてみます。「携帯電話が置かれている」
3,「入る(入っている」」という自動詞を「入れる(入れている)」という他動詞に間違っています。
4,「破れる(破れている)」という自動詞を「破る(破っている)」という他動詞に間違っています。
よって、正解は2です。


⑶「AしながらB」 はAとBという動作を同時に行うことを意味します。「AしたままB」はAの状態でBすることを意味します。「立ちながら食べる」だと、立つ瞬間に食べるという早食い選手権なみの技術が要求されます。瞬間動詞に「ながら」をつけると変になる場合が多いようです。正しくは「立ったまま食べる」でしょう。

1, 「開ける」は瞬間動詞です。窓を開けながら寝たら病気が疑われます。正しくは「開けたまま寝た」でしょう。

2, 「入れる」は瞬間動詞です。コンタクトレンズを入れながらお風呂に入ったらコントです。正しくは「入れたままお風呂に入った」でしょう。

3,「帰る」などの移動動詞は「瞬間動詞」としての性質と「継続動詞」としての性質があります。
例…妻は実家に帰った→別居している状態を示す継続動詞としての性質。
 …家に帰ってお風呂に入った→家に移動するという動作は終わり、その結果が残っている瞬間動詞としての性質(なお、動詞の分類については、ウェブサイト「日本語教師の広場」に詳しい説明がありました)。
そのため、「帰りながら歌を歌った」という表現は、「瞬間動詞」としての性質から違和感がありますし、「帰ったまま歌を歌った」という表現は「継続動詞」としての性質から違和感があります。
どちらも使えなさそうです。「歩きながら歌を歌った」でどうでしょう。

4,「つける」は瞬間動詞です。正しくは「つけたまま出かけた」でしょう。

よって、正解は3です。


⑷ 
「と、ば、たら、なら」の使い分けに関しては日本語教育能力検定試験完全攻略ガイドの114頁以降に詳しい説明があります。


上記本によると、
「と」は、後件に、意志・勧誘・命令などの表現が来ません
よって、「と」を「たら」に変えるべきです。「駅に着いたら」
他の選択肢も全て、後件に、意志、提案、命令などの表現が来ているので「と」は使えません。「たら」に変えます
1,「買ったら」
3,「合格したら」
4,「生まれたら」
これらはいずれも、前件(従属節)が実現したら、後件(主節)という関係にあります。つまり、従属節の後に主節という時間経過になります。
一方で、選択肢2は、前件(従属節)が実現するなら、後件(主節)という関係にあります。つまり、従属節と主節の時間関係は同時です。この場合、「たら」は使えません。「なら」になります。
2,「行くなら」
よって、正解は2です。

なお、「と、ば、たら、なら」の使い分けに関しては、「教えて!goo」にもありました。


ニ格を使うべきところをヲ格に間違えています。
1,ガ格を使うべきです。「が分かる」 
2,ニ格を使うべきです。「に苦しむ」
3,ニ格を使うべきです。「に満足する」
4,二格を使うべきです。「にあきれる」 
よって、正解は1です。 

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平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3は【単音に関する学習者の発音上の問題点】です。

日本語教育能力検定試験に出てくる口腔断面図の見分け方は、平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3をご参照ください。


問1
学習者は「はんにん」と発音すべきところを「はんぎん」と発音しています。
[ɲ]有声(歯茎)硬口蓋鼻音が、
[g]有声軟口蓋破裂音になっています。
[g]有声軟口蓋破裂音の口腔断面図はc。
よって、正解はcです。


問2
学習者は「どうでしょうか」と発音すべきところを「どうでちょうか」と発音しています。
[ ɕ / ʃ ] 無声歯茎硬口蓋摩擦音が、
[ ʨ / ʧ ] 無声歯茎硬口蓋破擦音になっています。
[ ʨ / ʧ ] 無声歯茎硬口蓋破擦音の口腔断面図はd。
よって、正解はdです。


問3
学習者は「あさごはん」と発音すべきところを「あしゃごはん」と発音しています。
[s]無声歯茎摩擦音が、
[ ɕ / ʃ ] 無声歯茎硬口蓋摩擦音になっています。
[ ɕ / ʃ ] 無声歯茎硬口蓋摩擦音の口腔断面図はb。
よって、正解はbです。


問4
学習者は「おじゃましました」と発音すべきところを「おざましました」と発音しています。
[ ʑ / ʒ ]有声歯茎硬口蓋摩擦音が、
[z]有声歯茎摩擦音になっています。
調音点の誤りです。
よって、正解はaです。


問5
学習者は「おんがく」を「うんがく」と発音しています。
[o]円唇後舌中母音が、
[ɯ/u](非)円唇後舌高母音になっています。
舌の高さの誤りです。
よって、正解はaです。


問6
学習者は「でんわ」を「てんわ」と発音しています。
[d]有声歯茎破裂音が、
[t]無声歯茎破裂音になっています。
声帯振動の誤りです。
よって、正解はcです。


問7
学習者は「ほっかいどう」を「おっかいどう」と発音しています。
子音が脱落しています。
よって、正解はdです。


問8
学習者は「えどじだい」を「えろじだい」と発音しています。びっくりです。
[d]有声歯茎破裂音が、
[ ɾ / r ]有声歯茎弾き音になっています。
調音法の間違いです。
よって、正解はbです。




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