平成24年度日本語能力検定試験Ⅰの問題3のCで【形式名詞】の「もの」「こと」について問われていますが、「の」にも形式名詞を含め、様々な働きがあるので、ここにまとめます。


1,名刺につく「の」→「〜の物」を表す。「こと/もの」との言い換えはできない。
例…「この傘は学校だ」(平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1の(7)より)

2,指示連体詞につく「の」→「こと/もの」を表す。
例…「こんながいい」
  「そういうは嫌いです」

3,用言について「こと/もの/人」などを表す「の」(実質名詞に代わる「の」)
例…「僕が食べたは、キャットフードだった」
「の」が食べた「モノ」を表しており実質的な意味がある点が4と異なる。


4,用言について「〜ということ」を表す(表さない場合もある)「の」(形式的意味しか持たない(形式名詞)「の」)用言を体言化する働きがある(準体助詞)。
例…「猫が僕を噛んだは、どうしてだろう」


以上は、
森田良行著『基礎日本語辞典』の437頁を参考にしました。
 

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