日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:品詞

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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題1は、【他と性質の異なるものの五肢択一】です。

(1) 【調音点】
1, [ç]無声硬口蓋摩擦音
2, [t]無声歯茎破裂音
3, [dz]有声歯茎破擦音
4, [ɾ]有声歯茎叩き音
5, [n]有声歯茎鼻音
よって、正解は1です。


(2)【漢字の読み方】
1,手袋(訓訓)
2,献立(音訓)
3,縁組(音訓)
4,菜箸(音訓)
5,茶柱(音訓)
よって、正解は1です。
なお、音訓の読み方を重箱読み、訓音の読み方を湯桶読み(ゆとうよみ)といいます。


(3)【並列表現における品詞】
これは難しい問題だと思います。
【並列表現における品詞】という意味が私にはよくわかりませんでした。

まず、各選択肢の「並列表現品詞」を見てみます。
1,であれ→助動詞「だ」+助動詞「ある」?
2,なり→副助詞
3,にしろ→副助詞?
4,やら→副助詞
5,とか→副助詞
ウェブサイト「国語の文法」によると、2,4,5は副助詞のようですが、1と3の品詞がわかりません。
そこで調べていくと、Yahoo!知恵袋で同じ質問の回答を発見しました。この回答者は、「並列表現の前の品詞」を見ています。
1,歌 踊り
2,検査 尋問
3,観光 買い物
4,驚き 喜び
5,面談 会議
全部、名詞です。
ですが、よくよく見てみると、選択肢4の名詞は元が動詞であることに気づきます(驚く、喜ぶ。このように別の品詞から名詞に転じたものを転成名詞といいます)。
では、選択肢4が正解なのかというと、選択肢1にも、一つだけ転成名詞が紛れ込んでいる(踊り←踊る)ことに気づきます。であれば、選択肢1も選択肢4も、他の選択肢と【並列表現における品詞】が異なるので、いずれが正解か分からない、という袋小路に迷い込みます。そもそも転成名詞も元からの名詞も品詞は同じ名詞なのではないか、という疑問も生じます。

そこでさらに、調べていくと、アークアカデミーの解説を発見しました。
そこには以下の記載がありました。
「1「であれ」の前に置けるのは名詞と形容動詞のみ。他は、形容詞、動詞も可」
なるほど、と思いました。
しかし問題文には【並列表現における品詞】として選択肢が示されています。
アークアカデミーの解説から質問を逆算するならば、【選択肢で用いられている並列表現がとることのできる品詞】としなければならないのではないでしょうか。どうなのでしょうか。
結局、もやもやが残っています。
このように日本語教育能力検定試験には答えるのが難しい問題が時々見受けられます。それらの問題はすぐに諦めないと時間が足りません。
スルースキルの問われる試験です。

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平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のBは【様々な品詞】です。

⑸は、選択肢から適当なものを選ぶ穴埋め問題です。

動詞は主節の述語にも従属節の述語にもなることができます。
例…毎日ごはんを食べないと、僕は死ぬ。
従属節「毎日ごはんを食べないと」 の述語は動詞「食べる」
主節「僕は死ぬ」の述語は動詞「死ぬ」

動詞は名詞を修飾できます。
例…造られた花(動詞「造る」が名詞「花」を修飾している)

よって、正解は1になります。


⑹も穴埋め問題です。
「ある」が持つ他の多くの動詞と異なる特徴を選ぶ必要があります。他の五段活用の動詞と比べてみれば異なる特徴が浮かび上がります。
1、「ある」の可能形は思い浮かびません。五段活用なら「あれる」になるはずですが、おかしいです。
  「ある」のマス形は「あります」。他の五段活用の動詞と同じです(例えば、書きます)。
2,「ある」のナイ形は「ない」。五段活用であれば本来「あらない」になるはずなので特殊です。
  「ある」のテイル形は思い浮かびません。ありている? おかしいです。
3,「ある」のテオク形は思い浮かびません。ありておく? おかしいです。
  「ある」のバ形は「あれば」。他の五段活用の動詞と同じです(例えば、書けば)。
4,「ある」のテアル形は思い浮かびません。ありてある? おかしいです。
  「ある」のタ形は「あった」。「ありた」ではなく促音便になっていますが、促音便は他の動詞にもたくさんあり、異なる特徴とはいえません(例えば、取った、散った、終わった)

よって、二つとも異なる特徴といえる2が正解になります。


⑺も穴埋め問題です。
「病気」の対義表現は「健康」が考えられます。
「健康」は「健康な」と「ナ形容詞」になります。
よって、正解は1になります。
なお、連体詞とは、体言(名詞)を修飾することばで、形容詞に意味が近いけれど、活用はしません。
例…ある人の「ある」、たいした奴の「たいした」、大きな猫の「大きな」。


⑻は数量表現の品詞を考える問題です。
1,「3人の学生が来た」の「3人」は名詞的に働いているので誤りです。
ノ格で名詞に修飾するのは名詞です。
例…猫ご飯(名詞+名詞)、綺麗な猫、美しい猫(形容詞+名詞)

2,「学生が3人来た」の「3人」は、「来た」という動詞に情報を加えているので副詞的です。名詞に情報を加えるのが形容詞です。
例…【速い車】の「速い」は形容詞。【速く走る】の「速く」は副詞。

3,「水を250㏄入れる」の「250㏄」は副詞的に働いています。「250㏄の水を入れる」の「250㏄」は名詞的に働いています。

よって、正解は3になります。

なお、数量表現については日本語動詞文型用例辞典というサイトがとても参考になります。
 

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