平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題2は例年と同じく、学習者の語用と異なる種類の語用です。

⑴は、 「ばなな」を【ばらら】と発音しているので、調音法の誤り(鼻音弾き音になっている)です。
選択肢1,2,3は、鼻音(ナ行)が、弾き音(ラ行)になっています。
選択肢4は、 破裂音(デ)が弾き音(レ)になっています。
よって、正解は4です。


⑵は、「忙しい」を【いすがしい】と発音しているので、[o]円唇後舌中母音 を[ɯ]非円唇後舌高(狭)母音に間違えています。
1は、 [ɯ]非円唇後舌高(狭)母音を、[ o ]円唇後舌中母音に間違い。
2は、 [o]円唇後舌中母音を 、[ɯ]非円唇後舌高(狭)母音に間違い。
3は、 [ɯ]非円唇後舌高(狭)母音を、[o]円唇後舌中母音に間違い。
4は、 [ i ]非円唇前舌高(狭)母音を、 [ɯ]非円唇後舌高(狭)母音に間違い。
よって、正解は4です。


⑶【彼の話は面白いだ】は、断定の助動詞「だ」の使い方を誤っていると思われます。
選択肢1,2,3の「だ」も断定したかったのだろうと思われます。
しかし選択肢4は、すでに起きたこと(広島へ行った)なので、その後の「だ」は断定ではありません。
方言でしょうか? 行っただ。
よって、正解は4です。
 

⑷ 【声が聞けません】は、『可能』の意味を表したかったものと思われます。正しくは【声が聞こえません】
1…1000円で映画が見えます→『可能』でしょう。正しくは【1000円で映画が見られます】
2… 小さい字は見られません→『可能』です。正しくは【小さい字は見えません】
3…いつも出身を聞こえます→『可能』ではありません。『受身』です。正しくは【いつも出身を聞かれます】
4…話を聞こえます→『可能』です。正しくは【話を聞けます】 
よって、正解は3です。
なお、可能動詞「見える」と「見られる」の違いは、
の27課に詳しくのっています。


⑸ は変化を表す「なる」と「する」の違いです。
下記のサイトが参考になりました。
変化を表す「なる」
変化を表す「する」 

「なる」は自然な変化を表し、「する」は行為者の意志が感じられる変化、だそうです。

1は、大きいです→大きくなりました。「なる」です。
2は、増加です→増加しました。 「する」です。
3は、高いです→高くなりました。「なる」です。
4は、便利です→便利になりました。「なる」です。
よって、正解は2です。 

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