日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:可能動詞

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平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題5は【初級中期クラスの授業〈動詞の可能形〉】です。

問1 文型練習(パターン・プラクティス)をする時の一般的な留意点として不適当なものを選ぶ問題です。
4,文頭から単語を区切って発話させると母語話者のような発音になりません。文型練習では、母語話者並みの正確で素早い反応を要求します(ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』168頁)。
よって、4が正解です。


問2 変形練習をするにあたって、変形すると可能形の意味がほかと異なるものを探します。
1,図書館で2週間本を借ります。→図書館で2週間本を借りられます。
2,空港でお土産を買います。→空港でお土産を買えます。
3,鈴木さんは英語を上手に話します。→鈴木さんは英語を上手に話せます。
4,駅前に車を止めます。→駅前に車を止められます。
1,2,4の元の文は、動作を行おうとしているのに対し、可能形の意味は「できる」ことを示しているだけで、実際にその行為をするのかは分かりません。
3の文は、元の文も可能形の意味も「できる」ことを示しています。
よって、正解は3です。


問3 可能形とともに練習しておくとよい表現として不適当なものを選ぶ問題です。
可能形と相性の悪い表現を選びます。
1,「あまり」できない、「少し」できる、可能形と馴染みます。相性いいです。
2,「しか」できません、「だけ」できます、可能形との相性はいいです。
3,「どころか」できません、「ばかりか」できません、可能形と相性悪いです。
4,「ので」できます、「(すぎ)て」できません、可能形と馴染みます。
よって、正解は3です。


問4
4,タスク練習は、インターアクション(やり取り)における意味交渉によって習得を促進する手段(『研究社日本語教育事典』70R)なので、会話をすぐに止めるのではなく、学習者間のやり取りの中で誤りが修正されるのを見守ることも大事ではないでしょうか。
よって、正解は4です。


問5
 学習項目である「歌が歌えます」のフレーズを学習者が使えるような質問をすべきです。各質問によって、どんな答えが期待できるか確認します。
1,Bさんは何ができますか→Bさんは歌が歌えます
2,Bさんは何をしますか→Bさんは歌を歌います。
3,誰が歌を歌いますか→BさんとCさんとDさんです。
4,歌が歌えるのは誰ですか→BさんとCさんとDさんです。
よって、正解は1です。
 

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平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題2は例年どおり【学習者の誤用と異なる種類の誤用】です。

(1) 
「しゃ」[ɕ/ ʃ ]無声歯茎硬口蓋摩擦音が、
「さ」[s]無声歯茎摩擦音になっているので、調音点の誤りです。
1,
「つ」[ts]無声歯茎破擦音が、 
「す」[s]無声歯茎摩擦音になっています。
2, 
「し」[ɕ/ ʃ ]無声歯茎硬口蓋摩擦音が、
「すぃ」[s]無声歯茎摩擦音になっています。
3,
 「しゅ」[ɕ/ ʃ ]無声歯茎硬口蓋摩擦音が、
「す」[s]無声歯茎摩擦音になっています。
4,
「じょ」[ʑ/ʒ]有声歯茎硬口蓋摩擦音が、
「ぞ」[z]有声歯茎摩擦音になっています。 
例と2,3,4は、調音点の誤りですが、1は調音法の誤りです。
よって、正解は1です。


(2) 「あたらしい(5拍)」を「あたらし(4拍)」で発音しているので、拍の長さの誤りです。
1,「9時」を「きゅうじ」と発音するのは読み方の誤りです。
2,「びょういん」を「びょいん」と発音しているので、拍の長さの誤りです。
3,「にほんの」を「にほの」と発音しているので、拍の長さの誤りです。
4,「みっつ」を「みつ」と発音しているので、拍の長さの誤りです。
よって、正解は1です。


(3) 「太郎は家に変えるまえに図書館に図書館に寄った」が正しい文です。従属節の中の述語におけるル形とタ形の使い方を間違えています。
ル形…従属節の出来事が主節の後。
例:飼い猫に噛まれるまえにお腹をなでた。
タ形…従属節の出来事が主節の前。
例:飼い猫に噛まれたので悲しくなった。

1,「私は本を買うため書店に行った」が正しい文です。 従属節の中の述語におけるル形とタ形の使い方を間違えています。
2,「肉がやわらかくなったらすぐに火を消してください」 が正しい文です。 接続助詞の選択を間違えています。「て」☓→「たら」○
3,「花子はご飯を食べたあと歯を磨く」 が正しい文です。 従属節の中の述語におけるル形とタ形の使い方を間違えています。
4,今日のテストに合格できるように昨日はたくさん勉強した」 が正しい文です。 従属節の中の述語におけるル形とタ形の使い方を間違えています。
よって、正解は2です。
なお、従属節の中の述語におけるル形とタ形については、ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』104頁に詳しい説明があります。


(4)「息子も、もう大きくなりました」が正しい文です。イ形容詞の活用を誤っています。
1,「白く塗ります」が正しい文です。イ形容詞の活用を誤っています。
2,「甘くしました」が正しい文です。イ形容詞の活用を誤っています。
3,「薄く伸ばします」が正しい文です。イ形容詞の活用を誤っています。
4,「きれいでかわいいです」が正しい文です。ナ形容詞の活用を誤っています。
よって、正解は4です。
「きれい」がイ形容詞に紛れ込んでいる罠には、よく遭遇します。お気をつけてください。
きれい」や「きらい」は「い」で終わりますが、イ形容詞ではありません。ナ形容詞です。「きれいな」「きらいな」


(5)「漢字が読めません」が正しい文です。「読める」は可能動詞なので、「れ」は不要です。
同じように「れ」を抜いてみます。
1,電気が消えません。「消える」
2,卒業式に行けません。「行ける」
3,お酒が飲めません。「飲める」
4,試験前で遊べません。「遊べる」
1だけ可能動詞ではないことが分かります。「消える」の可能動詞は「消せる」です。
1,電気が消せません。が(できないことを表したい場合)正しい文となります。
よって、正解は1です。



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