日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:口腔断面図

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日本語教育能力検定試験対策本としてのオススメ度:★★★★ 
日本語教育能力検定試験に合格するための音声23 (日本語教育能力検定試験に合格するためのシリーズ) 

試験Ⅱ(聴解)対策に最も有効なのは、過去の試験Ⅱを繰り返し解くことですが、音声を基礎から学びたい、という方には是非おすすめの本です。音声に関連する用語の詳しい説明(一部を下記に列挙)がありますし、音声問題が多数収録されています。苦手な方が多いアクセント形式の問題(試験Ⅱの問題1)は特に充実しており、2拍、3拍、4拍、5拍と短い簡単な問題から徐々に長くなっていくので、自分のレベルを客観的に判定することができます。私は初め3拍レベルで間違えていましたが、繰り返し聞き取ることで拍が多くなっても分かるようになってきました。
また、巻末付録の口腔断面図付き音声記号一覧表は、試験Ⅱの問題3(口腔断面図)対策に最適です。私も拡大コピーして机の前に貼りました。


母音の無声化とは、「がせい」「っくら」の太字の母音のように、母音がササヤキ声のようになる現象。無声化がさらに進むと、「せんたっき(洗濯機)」「たいしょっきん(退職金)」のような促音化が生じることもある(18頁)。

・韓国語や中国語は、声帯振動の有無に意味の違いはない。/k/(イ)と/g/(イ) 、/t/(イ)と/d/(イ)のような区別がない(26頁)。

・韓国語、中国語、タイ語などでは、気息の有無で語の意味を区別する(27頁)。

・東京式・京阪式アクセントには、語の弁別力があるが、すべての語が同じ調子で発音される無アクセント方言もある(45頁)。

・アクセントの平板化(46頁)。

・句末・文末イントネーションの上昇調、平調、下降調の違い(55頁)。文末詞(「ね」「よ』)と文末イントネーション(56頁)。

文頭イントネーション…1拍目と2拍目の高さは常に異なるが、「疑い」「遠慮」「驚き」など平静の状態でないときは、上がり目のタイミングが前後にずれることがある。

・破裂音は調音が一瞬で終わる瞬間音。摩擦音は息が続く限り延々と聴音できる継続音(67頁)。

唇音退化ハ行転呼(83頁)。

・口蓋化(硬口蓋化)(105頁)。

・複合名詞は、後要素の名詞によってアクセントの型が決まる(144頁)。名詞+接辞類も、後要素の接辞類によってアクセントの型が決まる(145頁)。

・音節とモーラ(156頁)…経営は2音節4モーラ(拍)。

・相補分布(166頁)。

・音素と異音(176頁)。

学習者の誤りの傾向(192頁)。 

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平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3は【単音に関する学習者の発音上の問題点】です。

日本語教育能力検定試験に出てくる口腔断面図の見分け方は、平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3をご参照ください。


1番
「ぎゅうにゅう」を「ぎゅうりゅう」と発音しています。
[ ɲ]有声(歯茎)硬口蓋鼻音が、
[ ɾ / r ]有声歯茎弾き音になっています。
[ ɾ / r ]有声歯茎弾き音の口腔断面図は、舌先が反り返って歯茎に接触しているdになります。
よって、正解はdです。


2番
「おつかれ」を「おちゅかれ」と発音しています。
[ts]無声歯茎破擦音が、
[ ʨ / ʧ ] 無声歯茎硬口蓋破擦音になっています。
[ ʨ / ʧ ] 無声歯茎硬口蓋破擦音の口腔断面図は、舌が歯茎硬口蓋についているdになります。
よって、正解はdです。


3番
「もっとゆっくり」を「もっとずっくり」と発音しています。
[ j ]有声硬口蓋半母音が、
[z]有声歯茎摩擦音になっています。
[z]有声歯茎摩擦音の口腔断面図は、舌が歯茎から少し離れたaになります。
よって、正解はaです。


4番
「ほかにも」を「ほがにも」と発音しています。
[k]無声軟口蓋破裂音が、
[g]有声軟口蓋破裂音になっていますので、 声帯振動の誤りです。
よって、正解はcです。


5番
「ほんだな」を「ほんなな」と発音しています。
[d]有声歯茎破裂音が、
[n]有声歯茎鼻音になっていますので、調音法の誤りです。
よって、正解はbです。


6番
「わすれました」を「うぉわすれました」と発音しています。
冒頭の母音、
[a]非円唇低母音が、
[o]円唇中母音になっていますので、唇の丸めの誤りです。
よって、正解はcです。


7番
「はちがつ」を「あちがつ」と発音していますので、子音が脱落しています。
よって、正解はbです。


8番
「れいぞうこ」の「れ」が震えています(巻き舌)。
ɾ ]有声歯茎弾き音が、
[ r ]有声歯茎震え音になっていますので、調音法の誤りです。
よって、正解はbです。

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3は【単音に関する学習者の発音上の問題点】です。
日本語教育能力検定試験に出てくる口腔断面図は、以下のように見分けることができます。

調音点
歯茎尖った舌先歯に近いところ。
歯茎硬口蓋盛り上がった舌が斜め前に向かっています。
硬口蓋盛り上がった舌が真上に向かっています。
軟口蓋盛り上がった舌が斜め後ろに向かっています。

調音法
鼻音のどの奥の上の部位(口蓋帆)が開いており鼻腔へ空気が通るようになっています。
摩擦音・半母音舌と口蓋に隙間があります(半母音の方が隙間が広い)。のどの奥の上の壁(口蓋帆)は閉じています。
破裂音・破擦音・弾き音舌と口蓋がくっついています(弾き音は弾くために舌が反り返っています)。のどの奥の上の壁(口蓋帆)は閉じています。


図がないと分かりづらいという方は、日本語教育能力検定試験に合格するための音声23のp.210-211に、口腔断面図付き国際音声記号表があります。


1番 平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3の問3と同じ誤りです。
「すごい」を「しゅごい」と発音しています。
[s]無声歯茎摩擦音が、
[ ɕ / ʃ ] 無声歯茎硬口蓋摩擦音になっています。
[ ɕ / ʃ ] 無声歯茎硬口蓋摩擦音の口腔断面図は、歯茎硬口蓋に舌が近づいているが狭い隙間があるd。
よって、dが正解です。


2番
「しんよう」を「しんにょう」と発音しています。
[ j ]有声硬口蓋半母音が、
[ ɲ]有声(歯茎)硬口蓋鼻音になっています。
[ ɲ]有声(歯茎)硬口蓋鼻音の口腔断面図は、舌が歯茎硬口蓋にくっついて息が鼻に流れているa。
よって、aが正解です。


3番
「きょうかしょ」を「ちょうかしょ」と発音しています。
[k]無声軟口蓋破裂音が、
[ ʨ / ʧ ] 無声歯茎硬口蓋破擦音になっています。
[ ʨ / ʧ ] 無声歯茎硬口蓋破擦音の口腔断面図は、舌が歯茎硬口蓋にくっついているb。
よって、正解はbです。


4番
「さんねんめ」を「さんにぇんめ」と発音しています。
[n]有声歯茎鼻音が、
[ ɲ]有声(歯茎)硬口蓋鼻音になっていますので、調音点の誤りです。
よって、正解はaです。


5番
「やくそく」を「ざくそく」と発音しています。
[ j ]有声硬口蓋半母音が、
[z]有声歯茎摩擦音になっていますので、調音点と調音法の誤りです。
よって、正解はcです。


6番  平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3の4番と同じ誤りです。
「つづき」を「 つづぎ」と発音しています。
[k]無声軟口蓋破裂音が、 
[g]有声軟口蓋破裂音になっていますので、 声帯振動の誤りです。 

よって、正解はcです。


7番
「じゅぎょう」を「じぎょう」と発音しています。
[ɯ/u](非)円唇後舌高母音が、
[ i ]非円唇前舌高母音になっていますので、舌の前後位置が誤っています。
よって、正解はbです。


8番
「みていたから」を「みて○たから」と発音していますので、母音が脱落しています。
よって、正解はaです。

 

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