日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:取り立て助詞

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平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のCは【取り立て助詞と格助詞】です。

取り立て助詞は、平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のEや、平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅰの問題1の⑾から⒂でも出題されていますので、要チェックです。 
取り立て助詞には、文の表面には書いてない情報を表す働きがあります。

(11)
大辞林によると、「極限」とは、「物事の一番の果て。かぎり。極」です。
各選択肢の取り立て助詞を見て(ぱっと見で分からない場合は頭の中で例文を組み立てて)みます。

1,「など」は「極限」を表しません。「累加」(重ね加えること)です。
累加の例… 僕は猫などが好きだ。(猫以外にも好きなものがあると加えている)

2と3,「 ばかり」は「極限」を表しません。「限定」です。
限定の例…僕の家の猫は僕ばかり噛む。

4,「さえ」「でも」「まで」は「極限」を表します。
「さえ」極限の例…あの猫は僕にさえ懐いた。
「でも」極限の例…あの猫は僕でもお腹を触れた。
「まで」極限の例…あの猫にまで僕は噛まれた。

よって、正解は4です。


(12)
強い格弱い格を見分ける問題です。ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』では86頁です。また、『日本語教育能力検定試験に合格するための文法』には詳しい説明があります。
強い格といえば「ガ格」「ヲ格」なので、4が正解です。
強い格を覚えていなかった場合は、(11)で出てきた取り立て助詞の「さえ」を使って、検討してみます。
「が」→がさえ☓ 
「で」→でさえ○ 例…母でさえチョコをくれなかった。
「から」→からさえ○ 例…母からさえチョコをもらえなかった。
「を」→をさえ☓
よって、正解は「が」と「を」の組み合わせ、4です。


(13)
通常の順番、格助詞+取り立て助詞、と異なり、取り立て助詞+格助詞、になる取り立て助詞を選ぶ問題です。(12)に出てきた格助詞「から」を使って実際に組み合わせてみます。
1,「しか」→母からしかチョコをもらえなかった。
2,「も」→母からチョコをもらえなかった。
3,「だけ」→母だけからチョコをもらえた。
4,「なんて」→母からなんて欲しくなかった。
よって、正解は3です。


(14)
1は、睡眠時間以外も活用していることを表しているので、取り立て助詞です。
2は、バイト代以外も取り上げられたことを表しているので、取り立て助詞です。
3は、病気にならない程度には頑張ることを表しているので、取り立て助詞です。
4は、文の表面に書いてない情報を表してはいませんので、取り立て助詞ではありません。
よって、正解は4です。


(15)
1,「関係者以外入れない」は「部屋」という体言を修飾しているので、連体修飾節です。
2,「ぬいぐるみ」という体言を修飾している連体修飾節は、「おじいちゃんにもらった」です。「息子は」は連体修飾節の外です。
3,連体修飾節はありません。
4,「店」という体言を修飾しているのは「料理が安くておいしいお得な」です。「ここは」は関係ありません。
よって、正解は1です。

 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題1の続きです。

⑾【「なら」の用法】 
1,3,4,5の「なら」は、文の表面にはない情報を暗示しているので、取り立て助詞の「なら」です。
1,多くは話せない。
3,ほかの店は置いてない。
4,他の料理は作れない。
5,早くは歩けない。
2の「なら」は「聞き手の発言を受ける用法」(初級を教える人のための日本語文法ハンドブック225頁)です。「「なら」は相手が述べたり質問したりしたことの中から主題を受け取って、それについて話を展開させる場合に用いることができます。このような「なら」は主題の受取りの「なら」と呼ばれることがあります」(中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック336頁)。
よって、正解は2です。
なお、取り立て助詞については、を参照。


⑿【逆接条件の表現】
1,2,4,5は仮定の逆接ですが、3は確定の逆接です。
よって、正解は3です。


⒀【「上で」の用法】
1,2,3,5の「上で」は「(〜する)ために」に言い換えられます。
4の「上で」は「(〜した)のち」に言い換えられます。
よって、正解は4です。
 

⒁【取り立ての対象】
また、取り立て助詞がでてきました。お好きですね。
1,2,3,4,の取り立て助詞の対象は述語ですが、5の対象は主語です。取り立て助詞を抜いてみると分かりやすいです。
1,微動しなかった
2,出血しなかった
3,入賞できなかった
4,想像できなかった
5,教員できなかった
よって、正解は5です。


⒂【複合名詞と複合動詞の対応】
平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰ 問題1の⑸にも同じタイプの問題がありますので(なんと正解も同じです)、比べてみてください。

各選択肢の名詞と動詞を比べてみます。
1,着回し 着回す
2,持ち込み 持ち込む
3,見直し 見直す
4,走り書き 走り書きする
5,やり過ぎ やり過ぎる
4だけ、動詞が「名詞+する」の形になっています。
よって、正解は4です。
ちなみに、
動詞を名詞にするときは、連用形(マス形のマスを省く)にします。
1,着回す→着回し(ます)
2,持ち込む→持ち込み(ます)
3,見直す→見直し(ます)
5,やり過ぎる→やり過ぎ(ます)
名詞を動詞にするときは、「する」を加えます。
4,走り書き→走り書きする

 

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平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のEは【場所を表す格助詞】です。

⒄ 「を」の働きに関する穴埋め問題です。
「はしごを上る」の「はしご」は「到達点」ではありません。「着点」でもありません。「期間」でもありません。「経路」です。
よって、正解は3です。


⒅ 「に」と「へ」を比較した穴埋め問題です。
1、「は」などの取り立て助詞の前に来ることができるのは「に」です。
例…東京には行きません(他の場所なら行くことを暗示)。
なお、取り立て助詞とは、文中のある要素について、文には書いてない情報を表す助詞です。
例…私「は」日本人です(日本人ではない人がいることを暗示)。
  彼「も」日本人です(他にも日本人がいることを暗示)。

2、「の」を伴って名詞を修飾することができるのは「へ」のみです。
例…天国への片道切符。

3、物理的な移動を伴わない動詞と組み合わせることができるのは「に」のみです。
例…東京に住んでいます。

4,方向を表す名詞と組み合わせることができるのは「に」と「へ」です。
例…西へ行く、西に港がある。

よって、正解は2です。 


⒆ 主体の存在場所を表す「に」の具体例を探す問題です。
1の「に」が表しているのは「凧の存在場所」ですが、「主体」は子どもたちです。
2の「に」が表しているのは「存在場所」ではなく、「目的地点」です。
3の「に」が表しているのは「存在場所」ではなく、「目的地点」です。
4の「に」が表しているのは、「主体」である弟の「存在場所」です。
よって、正解は4になります。


⒇ 動作や出来事が起こる場所を表す「で」の具体例として不適切なものを探す問題です。
1の「で」は健康診断という「出来事が起きた場所」が病院であることを表しています。
2の「で」は表彰式という「出来事が起きた場所」が警察であることを表しています。
3の「で」は遠足という「出来事が起きた場所」が学校であることを表していません。遠足という出来事が起きた場所は学校以外のどこかでしょう。遠足とは学校の外に行くことですから。ここの「で」が表しているのは「原因・理由」でしょうか。
4の「で」は停電という「出来事が起きた場所」が図書館であることを表しています。
よって、正解は3になります。

なお、格助詞「で」の働きについて詳しいサイトは、
格助詞「で」
に・で、の使い分け!
があります。

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