平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題1の続きです。

⑾【「なら」の用法】 
1,3,4,5の「なら」は、文の表面にはない情報を暗示しているので、取り立て助詞の「なら」です。
1,多くは話せない。
3,ほかの店は置いてない。
4,他の料理は作れない。
5,早くは歩けない。
2の「なら」は「聞き手の発言を受ける用法」(初級を教える人のための日本語文法ハンドブック225頁)です。「「なら」は相手が述べたり質問したりしたことの中から主題を受け取って、それについて話を展開させる場合に用いることができます。このような「なら」は主題の受取りの「なら」と呼ばれることがあります」(中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック336頁)。
よって、正解は2です。
なお、取り立て助詞については、を参照。


⑿【逆接条件の表現】
1,2,4,5は仮定の逆接ですが、3は確定の逆接です。
よって、正解は3です。


⒀【「上で」の用法】
1,2,3,5の「上で」は「(〜する)ために」に言い換えられます。
4の「上で」は「(〜した)のち」に言い換えられます。
よって、正解は4です。
 

⒁【取り立ての対象】
また、取り立て助詞がでてきました。お好きですね。
1,2,3,4,の取り立て助詞の対象は述語ですが、5の対象は主語です。取り立て助詞を抜いてみると分かりやすいです。
1,微動しなかった
2,出血しなかった
3,入賞できなかった
4,想像できなかった
5,教員できなかった
よって、正解は5です。


⒂【複合名詞と複合動詞の対応】
平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰ 問題1の⑸にも同じタイプの問題がありますので(なんと正解も同じです)、比べてみてください。

各選択肢の名詞と動詞を比べてみます。
1,着回し 着回す
2,持ち込み 持ち込む
3,見直し 見直す
4,走り書き 走り書きする
5,やり過ぎ やり過ぎる
4だけ、動詞が「名詞+する」の形になっています。
よって、正解は4です。
ちなみに、
動詞を名詞にするときは、連用形(マス形のマスを省く)にします。
1,着回す→着回し(ます)
2,持ち込む→持ち込み(ます)
3,見直す→見直し(ます)
5,やり過ぎる→やり過ぎ(ます)
名詞を動詞にするときは、「する」を加えます。
4,走り書き→走り書きする

 

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