日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:予測

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平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題5は【新聞読解の授業(上級)】です。

問1 新聞読解において読みたい記事の概要を素早く理解することはどのような活動に分類されるでしょうか。

スキミングは、全体をざっくり読む。大意をつかむ。
スキャニングは、知りたいとこだけ読む。知りたい部分を探す。

概要とは『物事のおおすじ。大体の内容』(スーパー大辞林3.0)なので、
概要→スキミングです。
よって、正解は1です。


問2 見出しの言語的構造から、記事の内容の展開が予測できるようになるというねらいに沿って「見出し一覧」を作成する際、取り上げる見出しの例として適当なものを選ぶ問題です。
1,主述関係が明示されていると、見出しで完結してしまうので、記事の中身を予測するのは難しいです。
例…「政府は国産技術を守れ」→何の国産技術を守れと言いたいのか見出し以上のことは予測しがたい。
  「署名100万人を越える」→何の署名が100万人を越えたのか、見出し以上のことは予測しがたい。
2,文化的含意があると、国籍や専門が異なる学習者には予測が難しいです。
3,言いさし文は、予測させるのに適しています。
例…「家事ロボット、実用化を視野に」→「今まで○○の問題でできなかったけれど、△△によってそれを乗り越えて、ついに実用化が目前です。実用化される××が便利になるけれど、□□な懸念もあります」などのように記事の内容を予測しやすいです。
4,読書投書欄は、他の新聞記事とは文章の構造が異なる(記者ではなく読者が書いている)ので、新聞記事の見出し一覧としては相応しくないと思います。


問3
ボトムアップ処理とは、単語→文→段落、と小さい部分から全体を理解していく処理。
トップダウン処理とは、まず予測を立て、全体を理解して細部に進む処理。
精緻化リハーサルとは、記憶ストラテジーの一種。既有知識と結びつけて覚える。
例…「猫」という言葉を新たに覚えるのに「いつも私を引っ掻いてくる生き物」という既有知識に結びつけて覚える。「猫」=「引っ掻いてくるやつ」
プロトコル分析とは、観察対象者の発話を分析して、観察対象者の認知過程を調べること。認知心理学の手法。
以上より、見出しから記事の内容を予測するのは、トップダウン処理なので、正解は2になります。


問4
学習者Xは、選手名やルールという自分が知っているキーワードを見つけて面白く読んでいますので、正解は4になります。


問5
この授業の狙いは、予測力を鍛えることです。予測しているのは選択肢3(内容から隠された見出しを考える)だけなので、3が正解になります。

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平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題9は【文章理解と予測の役割】です。

問1
予測は、文章を理解するための過程の中で自動的に行われることが多いので、正解は2です。


問2
スキーマとは、抽象的な知識構造。形式スキーマ(formal  schema)と内容スキーマ(content schema)にわけられる。
形式スキーマ…言語形式の体系的構造に関する知識。
内容スキーマ…社会や文化に関する知識。
よって、正解は1です。


問3
橋渡し推論とは、明示的でない部分を埋める推論。
3,抽象的な内容を具体的にする推論ではありません。
よって、正解は3です。


問4 文章理解を支える、一貫性ある心的表象の形成過程に関する問題です。

心的表象は、読んだり聞いたりして記憶に残ったもの。心的表象の形成においては、表層形式、テキストベース、状況モデルの三つのレベルがある。

表層形式は、表層的な言語表現を記憶。

テキストベースは、テキストの意味を記憶。

状況モデルは、テキストの内容を記憶。

よって、正解は1です。

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