日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:モジュール型教材

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この記事は日本語教育能力検定試験対策におすすめの参考書というカテゴリですが、正直に言います。私が『日本語教育能力検定試験に合格するための教授法37』を読んだのは、日本語教育能力検定試験受験後です。受験前には読みませんでした。教授法に関しては、『おすすめテキスト 日本語教育能力検定試験に合格するための異文化理解13の感想』に書いたとおり、『日本語教育能力検定試験に合格するための異文化理解13』で学んでいたので不要だろうと思っていたのです。
間違いでした。
もちろん、最低限の労力で、受かることだけを考えるならば、五つ星の本である『過去問』と『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド』だけでよいのですが、より高みを目指すならば、『日本語教育能力検定試験に合格するための教授法37』も必要だったのです。
具体的にいうと、『モジュール型教材』です。
モジュール型教材というのは、日本語教育能力検定試験が好きなワードの一つで過去問にも何度か登場していました。なのに私はあいまいな理解のまま本試験に臨んでしまい、間違えてしまいました。解説も間違えてしまいました。

nihongokyouiku.net


『日本語教育能力検定試験に合格するための教授法37』の111頁を読んでおけば、こんな過ちを犯すことはなかったのです。
日本語教育能力検定試験では、試験Ⅰの問題4で教授法が、問題5で教材・シラバスが、毎年出題されます。

kyujin.nihongokyouiku.net

  

kyujin.nihongokyouiku.net 
 

試験Ⅲでは、実践的な教室活動に関する出題もあります。
『日本語教育能力検定試験に合格するための教授法37』を読めばそれらの問題に対応できるのです。
私は「教授法」という言葉から、文法翻訳法、ナチュラル・メソッド、ベルリッツ・メソッド、フォネティック・メソッドなど外国語教授法について書かれた本だと思っていたのですが間違いでした。
もちろんそれらの外国語教授法についての説明もありますが、最終章第5章170頁以降にすぎません。
『日本語教育能力検定試験に合格するための教授法37』における「教授法」とは、もっと広い意味での教授法でした。「日本語を外国人にどう教えるか」という意味の教授法でした。
具体的には、
第1章 コース・デザイン
第2章 教室活動
第3章 教材・教具
第4章 評価
第5章 外国語教授法と日本語教育
という構成になっています。
これらはいずれも日本語教育能力検定試験において重要な分野です。
私は残念ながら受験後に気づいたのですが、『日本語教育能力検定試験に合格するための教授法37』はなかなか良い本です。おすすめします。

日本語教育能力検定試験に合格するための教授法37 (日本語教育能力検定試験に合格するためのシリーズ)  

日本語教育能力検定試験対策本としてのオススメ度:★★★★

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どこよりも早い解答速報
平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題5は、例年どおり【教材・シラバス】です。

2017/1/22 追記
解説を書き直しましたので、下記ブログをご参照ください。

kyujin.nihongokyouiku.net



問1 
4,「様々な情報を盛り込んだ詳細な図」だと、余計分かりにくくなるのではないでしょうか。私はシンプルが好きです。
よって、正解は4と思料します。


問2 
オンラインでの学習と、教室での対面学習を効果的に組み合わせた学習形態といえば、ブレンディッド・ラーニング(混ぜた学習)です。
よって、正解は2です。


問3「モジュール型教材」という文字を見て、またかよ! どんだけ好きなんだよ! と思いましたよ私は。過去問以外ではあまり目にしないワードですが、過去問では平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題5平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題7で出題されています。

モジュールとは、交換可能な構成部分という意味です。目的に合わせて組合せを変えることができます。

ということで、4が正解と思料します。

追記)
コメントいただいたとおり、正解を2に訂正いたします。


問4「トピックシラバス」の特徴を選ぶ問題です。
研究社 日本語教育事典
 
研究社日本語教育事典によれば、
トピックシラバス(話題シラバス)とは、『実社会で話題になっている事柄や、学習目標、学習者のニーズ、関心等に応じて必要性が高いと思われる話題を配列したもの。これらの話題を理解し、付随する学習活動を行うのに必要な語彙や文型を提示している。中級以上の学習者を対象にした教科書で採用されることが多い。』

日本語教育能力検定試験に合格するための用語集によれば、
トピックシラバス(話題シラバス)とは 、『「旅行」「家族」「日本の教育」など、コミュニケーションの際に挙がる話題で分類し構成されたシラバスのこと。ある話題について意見を述べたり、話し合ったりする能力を養成するのに適しているが、一方で体系的に学習を構成することが難しいという難点もある。コース開始直後から話題に関する語彙や表現を網羅的に学ぶこと、相応のコミュニケーション能力も求められることから、中級以上の学習者に適している。ナチュラル・アプローチの中心を成すシラバスである。』

以上より、正解は1と思料します。


問5 教科書を選ぶ際に行う「教科書の『構造分析』」の観点として不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は迷いました。
教科書を選ぶ際にどんな観点で教科書を分析するかと聞かれても、日本語教師の経験がないため想像力を働かせるほかありません。
自分が教師になって教科書を選ぶとしたら、選択肢の中では、
3,課の構成の背景にはどのような学習理論があるか。
が一番検討しない観点だと思いましたので、正解は3でしょうか。

追記)
コメントでご教示いただいた過去問と比較した結果、たしかにおっしゃるとおりだと思いましたので、正解を4に訂正いたします。
過去問が重要としつこく繰り返しておきながら、私自身過去問を見逃しているという大失態、申し訳ございませぬ。 

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平24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題7は【コースデザイン】です。

問1 学習者のニーズに関する記述として適切なものを選ぶ問題です。
学習者のニーズとは、日本語を学ぶ目的のことです。なので、各選択肢のニーズという言葉を、(日本語を学ぶ)目的に言い換えます。

1,学習者の(日本語を学ぶ)目的は、生活状況の変化や言語能力の向上に伴い変わりうる。
そうですね。

2、(日本語を学ぶ)目的には学習者の学習能力、学習態度、学習ストラテジーが含まれる。
意味が分からない日本語になってしまいました。
ちなみに学習ストラテジーとは、新しい知識の獲得のために学習者が用いる方略のことです。ニーズ(目的)を達成するための手段であり、ニーズ(目的)には含まれません。

3,同じ目的の学習集団は、学習方法の好みも共通する。
そうとは限りません。文法訳読法が好きな学習者(場独立の学習者)もいれば、コミュニケーションが好きな学習者(場依存の学習者)もいます。

4, 語学学習の目的は、学習者の文化的背景によって類型化される。
アメリカ人が日本語を学ぶ目的は皆、ニンジャになりたいからだ、とでもいうんでしょうか。とんでもないステレオタイプですね。

よって、正解は1です。 



問2 レディネス調査に関係ないものを選ぶ問題です。
コース・デザインをするために、学習者のプロフィールに関する情報を収集することをレディネス調査といいます。
・外的条件(国籍、母語・母文化、年齢、職業、経済的条件、時間的条件、学習環境、生活環境など)
・内的条件(外国語学習経験の有無、日本語を学習済の時間、使用教材、取得済みの資格レベル、運用能力に関する自己評価、学習スタイルなど)
について、アンケートやインタビュー(面談)によって調べます。日本語既修者には現在の日本語レベルを測り適切なクラスに配属するため、プレースメント・テストを実施します。

2の目標言語は、学習者のプロフィールと関係ありません。
よって、正解は2です。 



問3 特定の学習者を対象にした特定の目的を持つコースを選ぶ問題です。
1は「国内に住む国際結婚の配偶者」という「特定の学習者」を対象にしていますが、「特定の目的」を持っているのかは分かりません。
2は「ブラジルに住む日系人」という「特定の学習者」を対象にしていますが、「特定の目的」を持っているのか分かりません。 
3は「オーストラリアの専門学校生」という「特定の学習者」を対象にした、「観光ガイド」という「特定の目的」を持つコースです。
4は「日本語を母語としない人」という「特定の学習者」を対象に「カラオケ」という「特定の方法」で学ぶコースですが、「特定の目的」を持っているのかは分かりません。

よって、正解は3です。



問4  自律学習の説明を選ぶ問題です。
自律とは、自分の行動を自分の立てた規律に従って正しく規制することです。
1,自学自習と自律は意味が異なります。
2,自分のペースで進めていくことと、自律は意味が異なります。
3,自律とは自分を評価することではなく、自分を制御することです。
4,自分の行動に責任を持つことは自律です。
よって、正解は4です。



問5  モジュール型教材の説明を選ぶ問題です。
平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題5問1にも「モジュール型」が出てきています。要注意キーワードですね。
モジュールとは、交換可能な構成部分という意味です。目的に合わせて組合せを変えることができます。
よって、正解は3になります。

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