日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

タグ:ナ形容詞

Sponsored Link

平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題2は例年どおり【学習者の誤用と異なる種類の誤用】です。

(1) 
「しゃ」[ɕ/ ʃ ]無声歯茎硬口蓋摩擦音が、
「さ」[s]無声歯茎摩擦音になっているので、調音点の誤りです。
1,
「つ」[ts]無声歯茎破擦音が、 
「す」[s]無声歯茎摩擦音になっています。
2, 
「し」[ɕ/ ʃ ]無声歯茎硬口蓋摩擦音が、
「すぃ」[s]無声歯茎摩擦音になっています。
3,
 「しゅ」[ɕ/ ʃ ]無声歯茎硬口蓋摩擦音が、
「す」[s]無声歯茎摩擦音になっています。
4,
「じょ」[ʑ/ʒ]有声歯茎硬口蓋摩擦音が、
「ぞ」[z]有声歯茎摩擦音になっています。 
例と2,3,4は、調音点の誤りですが、1は調音法の誤りです。
よって、正解は1です。


(2) 「あたらしい(5拍)」を「あたらし(4拍)」で発音しているので、拍の長さの誤りです。
1,「9時」を「きゅうじ」と発音するのは読み方の誤りです。
2,「びょういん」を「びょいん」と発音しているので、拍の長さの誤りです。
3,「にほんの」を「にほの」と発音しているので、拍の長さの誤りです。
4,「みっつ」を「みつ」と発音しているので、拍の長さの誤りです。
よって、正解は1です。


(3) 「太郎は家に変えるまえに図書館に図書館に寄った」が正しい文です。従属節の中の述語におけるル形とタ形の使い方を間違えています。
ル形…従属節の出来事が主節の後。
例:飼い猫に噛まれるまえにお腹をなでた。
タ形…従属節の出来事が主節の前。
例:飼い猫に噛まれたので悲しくなった。

1,「私は本を買うため書店に行った」が正しい文です。 従属節の中の述語におけるル形とタ形の使い方を間違えています。
2,「肉がやわらかくなったらすぐに火を消してください」 が正しい文です。 接続助詞の選択を間違えています。「て」☓→「たら」○
3,「花子はご飯を食べたあと歯を磨く」 が正しい文です。 従属節の中の述語におけるル形とタ形の使い方を間違えています。
4,今日のテストに合格できるように昨日はたくさん勉強した」 が正しい文です。 従属節の中の述語におけるル形とタ形の使い方を間違えています。
よって、正解は2です。
なお、従属節の中の述語におけるル形とタ形については、ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』104頁に詳しい説明があります。


(4)「息子も、もう大きくなりました」が正しい文です。イ形容詞の活用を誤っています。
1,「白く塗ります」が正しい文です。イ形容詞の活用を誤っています。
2,「甘くしました」が正しい文です。イ形容詞の活用を誤っています。
3,「薄く伸ばします」が正しい文です。イ形容詞の活用を誤っています。
4,「きれいでかわいいです」が正しい文です。ナ形容詞の活用を誤っています。
よって、正解は4です。
「きれい」がイ形容詞に紛れ込んでいる罠には、よく遭遇します。お気をつけてください。
きれい」や「きらい」は「い」で終わりますが、イ形容詞ではありません。ナ形容詞です。「きれいな」「きらいな」


(5)「漢字が読めません」が正しい文です。「読める」は可能動詞なので、「れ」は不要です。
同じように「れ」を抜いてみます。
1,電気が消えません。「消える」
2,卒業式に行けません。「行ける」
3,お酒が飲めません。「飲める」
4,試験前で遊べません。「遊べる」
1だけ可能動詞ではないことが分かります。「消える」の可能動詞は「消せる」です。
1,電気が消せません。が(できないことを表したい場合)正しい文となります。
よって、正解は1です。



スポンサードリンク


日本語教育に関するブログ にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へにほんブログ村

Sponsored Link

平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のCは【接辞】です。


まず、思いつくイ形容詞に「つく」「める」「まる」「る」 を付加して、動詞に変わるか調べます。
「める」…まるめる。
「まる」…まるまる。
次に、思いつくイ形容詞に「み」「そう」「さ」「げ」を付加して、名詞に変わるかみます。
「み」…まるみ、悲しみ。
「そう」…悪そう、賢そう→名詞ではなく、ナ形容詞に変化。
「さ」…新しさ、まるさ、かしこさ、あかるさ。
「げ」…かなしげ、さみしげ。

以上より、「まる」と「さ」の組合せである3が正解になります。



1,「挨拶」は漢語です。「ご」がつくので例外ではありません。
2,「願い」は和語です。「お」がつくので例外ではありません。
3,「礼」は漢語ですが、「お」がつくので例外です。
4,「利用」は漢語です。「ご」がつくので例外ではありません。
よって、正解は3です。



1,「〜的」は和語にも接続します。
例…僕はねこ的な性格なんだ。
2,「〜的」は話し言葉でも使用します。
例…「健康的に痩せるには運動しなきゃ」
3,中国語で使用される「的」には、日本語の格助詞「の」のような意味があります。日本語の「〜的」は名詞について形容動詞の語幹をつくります。
4,「〜的」には、ナ形容詞としての用法以外に、直接名詞を修飾する用法もあります。
例…公的資金(名詞「資金」を直接修飾しています)、身体的特徴(名詞「特徴」を直接修飾しています)。
よって、正解は4です。



1,「〜系」…渋谷系、猫系、草食系、ジャイアン系、など様々な名詞につきます。
2,「〜っぽい」…渋谷っぽい、猫っぽい、草食っぽい、ジャイアンっぽい、など様々な名詞につきます。
3,「〜性」…悪性、倫理性、母性、知性、品性、など様々な名詞につきます。
4,「〜めく」…春めく、秋めく、田舎めく、親めく、など決まった名詞にしかつきません。
以上のとおり、選択肢1から4の中で、もっとも造語力が弱いのは「〜めく」なので、正解は4になります。



1,NHK放送文化研究所が答えを教えてくれます。
大の後が漢語(音読み)だと「だい」
大の後が和語(訓読み)だと「おお」
2,「〜人」は主に、出身や所属を表す場合は「〜じん」(日本人、現代人)、「その動作をする人」を表す場合は「〜にん」(弁護人、公証人、依頼人)と読みます。
3,「〜方」は、動作・作用の方法や様相を表す場合は「〜かた」(やり方、読み方、過ごし方、猫の飼い方)、人を表す名詞につき複数を表す場合は「〜がた」(奥様方、あなた方、保護者方)と読みます。
4,「〜分」は、名詞や数を表す語につきます。分量・割合を表す場合は「〜ぶん・ぶ」(ニ分の一、三割二分五厘)、時間・時刻の単位を表す場合は「〜ふん・ぷん」(五分、十分)と読みます。
よって、正解は1です。

スポンサードリンク


日本語教育に関するブログ にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へにほんブログ村

Sponsored Link

平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のBは【対義語】です。


日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版43頁が参考になります。
また、日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識50の35頁にも表で対義語の種類がまとめられています。





試験に出題されやすい反義語・対義語には以下のようなものがあります。
相補関係(一方を否定すると、 もう片方を肯定する組合せ)…男/女、(抽選に)当たる/外れる。
②程度の大小関係(連続的反義関係)…大きい/小さい、長い/短い、暑い/寒い。
③両極関係…北極/南極、善/悪。
④視点の対立…先生/生徒。 
⑤異なる視点から見た一つの事柄…上り坂/下り坂、貸す/借りる、売り/買い。

また、一方が他方に含まれる関係を包摂関係といいます。例えば、「猫」は「動物」の一種なので、「猫」と「動物」は包摂関係にあります。この場合、「猫」を下位語、「動物」を上位語といいます。

以上より、正解は4になります。



②程度の大小関係を表す対義語は、中間点から相反する方向に段階的な連続性をもつ語なので、程度副詞がつきます。
よって、正解は2です。



⑤一つの事柄や事物を異なる視点から捉えた関係の対義語は、上記の通り、上り坂/下り坂、です。
よって、正解は3です。



何か名詞をつけてみる(連体修飾構造に変換してみる)と、違いが分かります。
1,正しいジャイアン→「です」が削除されたので、イ形容詞
  間違いなジャイアン→ 「です」が「な」に変化したので、ナ形容詞
2,きれいなジャイアン→ナ形容詞。
  汚いジャイアン→イ形容詞。
3,豊かなジャイアン→ナ形容詞。  
  貧しいジャイアン→イ形容詞。
4,丁寧なジャイアン→ナ形容詞。
  ぞんざいなジャイアン→ナ形容詞。
選択肢4だけ、いずれも「ナ形容詞」です。
よって、正解は4です。 


⑽ コンテクストによって対義関係が読み取れるものの例として最も適当なものを選ぶ問題です。
1,「家庭」は「仕事」を辞める原因であり、対義関係は読み取れません。例えば、「病気」「事故」など「仕事」を辞める原因はいくらでもあり、対義関係とは関係ありません。
2, 対義関係とは、意味が反対になっていたり、対照的になっている関係のことです。選択肢2では、「見る」と「する」を対照的に比較していますので、「コンテクストによって対義関係が読み取れる」といえます。
3,「クラシック」と「ロック」 を好きな音楽として並列的に扱っています。
4,カードでできることとして、「電車の乗り降り」や「買い物」を並列的に扱っています。
よって、正解は2です。 

スポンサードリンク


日本語教育に関するブログ にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へにほんブログ村

Sponsored Link

平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のBは【様々な品詞】です。

⑸は、選択肢から適当なものを選ぶ穴埋め問題です。

動詞は主節の述語にも従属節の述語にもなることができます。
例…毎日ごはんを食べないと、僕は死ぬ。
従属節「毎日ごはんを食べないと」 の述語は動詞「食べる」
主節「僕は死ぬ」の述語は動詞「死ぬ」

動詞は名詞を修飾できます。
例…造られた花(動詞「造る」が名詞「花」を修飾している)

よって、正解は1になります。


⑹も穴埋め問題です。
「ある」が持つ他の多くの動詞と異なる特徴を選ぶ必要があります。他の五段活用の動詞と比べてみれば異なる特徴が浮かび上がります。
1、「ある」の可能形は思い浮かびません。五段活用なら「あれる」になるはずですが、おかしいです。
  「ある」のマス形は「あります」。他の五段活用の動詞と同じです(例えば、書きます)。
2,「ある」のナイ形は「ない」。五段活用であれば本来「あらない」になるはずなので特殊です。
  「ある」のテイル形は思い浮かびません。ありている? おかしいです。
3,「ある」のテオク形は思い浮かびません。ありておく? おかしいです。
  「ある」のバ形は「あれば」。他の五段活用の動詞と同じです(例えば、書けば)。
4,「ある」のテアル形は思い浮かびません。ありてある? おかしいです。
  「ある」のタ形は「あった」。「ありた」ではなく促音便になっていますが、促音便は他の動詞にもたくさんあり、異なる特徴とはいえません(例えば、取った、散った、終わった)

よって、二つとも異なる特徴といえる2が正解になります。


⑺も穴埋め問題です。
「病気」の対義表現は「健康」が考えられます。
「健康」は「健康な」と「ナ形容詞」になります。
よって、正解は1になります。
なお、連体詞とは、体言(名詞)を修飾することばで、形容詞に意味が近いけれど、活用はしません。
例…ある人の「ある」、たいした奴の「たいした」、大きな猫の「大きな」。


⑻は数量表現の品詞を考える問題です。
1,「3人の学生が来た」の「3人」は名詞的に働いているので誤りです。
ノ格で名詞に修飾するのは名詞です。
例…猫ご飯(名詞+名詞)、綺麗な猫、美しい猫(形容詞+名詞)

2,「学生が3人来た」の「3人」は、「来た」という動詞に情報を加えているので副詞的です。名詞に情報を加えるのが形容詞です。
例…【速い車】の「速い」は形容詞。【速く走る】の「速く」は副詞。

3,「水を250㏄入れる」の「250㏄」は副詞的に働いています。「250㏄の水を入れる」の「250㏄」は名詞的に働いています。

よって、正解は3になります。

なお、数量表現については日本語動詞文型用例辞典というサイトがとても参考になります。
 

スポンサードリンク


日本語教育に関するブログ にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へにほんブログ村

↑このページのトップヘ