日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

カテゴリ:平成28年度日本語教育能力検定試験問題の解説 > 試験Ⅱ

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平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題1は【アクセント形式】です。解説する部分はありません。
問題2は【プロソディーに関する学習者の発音上の問題点】です。

1番
「ちょうさもくてき」(7拍)を「ちょさもくてき」(6拍)と発音しているので、拍の長さに問題があります。また、そのアクセントも間違っています。
よって、正解はbです。


2番
学習者の発音は、疑問形なのに文末イントネーションが上がっておらず、「行くんですか」が強調されている(プロミネンス)ため、「先生には来てほしくない」という印象を受けます。
よって、正解はdです。


3番
だれと図書館にいたんですか」ときかれているので、「ともだち」にプロミネンスおくべきなのに、「図書館」にプロミネンスがおかれています。
よって、正解はaです。


4番
いつ戻るのか質問したいのに文末イントネーションが上がっていません。
よって、正解はcです。


5番
「かんだら」のアクセントが間違っています。
よって、正解はaです。


6番
「ほんとう」のアクセントが間違っています。また、質問なのに文末イントネーションが上がっていないのも誤りです。
よって、正解はdです。

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平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題3は【単音に関する学習者の発音上の問題点】です。
日本語教育能力検定試験に出てくる口腔断面図は、の見分け方については、平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅱ 問題3の解説をご参照ください。

1番 
「やちん」を「やきん」と発音しています。
ち[ ʨ / ʧ ] 無声歯茎硬口蓋破擦音が、
き[k]無声軟口蓋破裂音になっています。
になっています。 
[k]無声軟口蓋破裂音の口腔断面図は、奥ほうで舌が接触しているb
よって、答えはbです。


2番
「じょうず」を「じょうじゅ」と発音しています。
「ず」が「じゅ」になっています。
各選択肢の口腔断面図を見ていると、

口腔断面図aは、歯茎に舌がついており、のどの奥が閉じているので、歯茎破裂音(タテト・ダデド)あるいは歯茎破擦音(ザズゼゾ・ツ)

口腔断面図bは、歯茎と舌の間に隙間があり、のどの奥が閉じているので、歯茎摩擦音(サスセソ・ザズゼゾ)

口腔断面図cは、歯茎硬口蓋に舌がついており、のどの奥が閉じているので、歯茎硬口蓋破擦音(チ・ジ)

口腔断面図dは、歯茎硬口蓋と舌の間に隙間があり、のどの奥が閉じているので、歯茎硬口蓋摩擦音(シ・ジ)

完全攻略ガイド第3版429頁によると、
語頭と「ン、ッ」の直後以外のジは、歯茎硬口蓋摩擦音とありますので、答えはd
と思ったのですか、公式回答はcです。
それでもう一度、聞きなおしてみたのですが、
確かに、摩擦音ではなく破擦音に聞こえる気もします。
あるいは「ち」に聞こえるような気も…。
どうなんでしょうか。この問題はよくわかりません。


3番
「いみ」を「いび」と発音しています。
み 有声両唇鼻音が
び 有声両唇破裂音になっています。
有声両唇破裂音の口腔断面図は、唇が閉じていて、のどの奥が締まっているC
よって、答えはCです。


4番
「はちがつ」を「はつがつ」と発音しています。
ち 無声歯茎硬口蓋破擦音が
つ 無声歯茎破擦音になっています。
調音点と舌の前後位置が違いますので、答えはdです。


5番
「しんぱい」を「ちんぱい」と発音しています。
し 無声歯茎硬口蓋摩擦音
ち 無声歯茎硬口蓋破擦音になっています。
調音法が違いますので、答えはbです。


6番
「きらい」の「ら」が、フラスン語のrのように聞こえます。
私は音の聞き分けが得意ではないのでよくわからないのですが、
ʁ   有声口蓋垂摩擦音あるいは
ʀ   有声口蓋垂震え音だと思います。

日本語の「ら」は、 有声歯茎弾き音なので、調音点と調音法が違います。
よって、答えはcです。


7番
「じゅうきゅうかい」を「ちゅうきゅうかい」と発音しています。
有声歯茎硬口蓋破擦音が
無声歯茎硬口蓋破擦音になっています。
声帯振動が違いますので、答えはbです。


8番
「うち」を「うてぃ」と発音しています。
ち  無声歯茎硬口蓋破擦音
てぃ 無声歯茎破裂音になっています。
調音点と調音法が違いますので、答えはdです。


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平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題4は【発話の特徴や問題点】です。

1番
問1 
僕が質問するの?
音の高さって?
日本語のアクセントのこと授業で習ったの?
日本人大学生は様々な問いかけをしていますが、この留学生はことごとくスルーしています。
よって、答えはbです。

問2
留学生の「質問をもらってもいいですか」という意味の分からない言葉に対し、
日本人大学生は「僕が質問するの?」と確認しています。
また、留学生の「日本語のアクセントは音の高さによって変わりますね」という言葉に対し、
「音の高さって?」と確認しています。
よって、相手の発話内容や意図の明確化を要求しているといえるので、答えはbです。


2番
問1
この学習者は「晩ご飯」を「晩の食事」という意味であると理解していません。
よって、答えはdです。

問2
a、この教師は、リンさんが「ご飯」という言葉をriceの意味に誤用していることを明示していません。

b、この教師は、「リンさん、よくできました」と学習者の応答を評価しています。

c、この教師は「みなさん、30分は半とおなじでしたね」とクラス中で学習者の発話中の語を確認しています。

d、この教師は、様々な質問によって学習者の発話を引き出しています。

よって、答えはaです。


3番
問1
a、「行ったんだ」「そしたら」「きづかれちゃって」「きまずくなっちゃったんだ」など縮約形を多用しています。

b、「それで~」「そしたら~」「そこのスタッフが~」「気づかれちゃって~」句末の引き伸ばしをしています。

c、アクセントの平板化はしていません。なお、アクセントの平板化については、平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅱの解説 問題4の3番をご参照ください。

d、「鎌倉(に)行った」「店(に)入った」助詞を省略しています。

よって、答えはcです。

問2
「昨日、鎌倉行ったんだ」という日本人大学生の発話を「昨日、鎌倉行ったんだ?」という質問と誤解したり、「ビックリした~」という発話を「ビックリした?」という質問と誤解したのは、文末イントネーションによって意味が変わることを理解していなかったからです。
よって、答えはdです。

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平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題5は【日本語学習者向けの聴解教材】です。

1番
問1
b 相手に発話権を譲るようなイントネーションは使用せず…というかこの女性は譲る気がないですね。
c 婉曲的な表現は見当たりません。
d 形容詞の活用語尾の省略以前に形容詞が見当たりません。

a 「行ったときー」と句末を伸ばして発話を止めることで、「うん」という相づちを促しています。また、「困るじゃない?」と同意を求めるイントネーションを使用しています。
よって、正解はaです。

問2
この聴解問題
「女の人はどうして怒りましたか」
に対する答えは、
「男の人がちゃんと話を聞いていないから」ですね。
でも、男の人は、
「あ、俺、ちゃんと話聞いてないよ」とは言っていません。
なのにどうしてそれがわかるのでしょうか。
それは、相づちの口調です。
てきとうすぎます。聞く気ゼロです。
同じ言葉でも口調によって印象が全然違いますね。こわいこわい。
口調、話しぶりなどのことをパラ言語といいます。
って、正解はcです。


2番
問1
地図上の1、2、3、4から
「男の人がこれから行くところ」
が3番であると特定するためには、
「この道をまっすぐ行って、2つ目信号(c)右(b)に曲がります。それからまっすぐ行くと郵便局があります。その向かい(a)がレストランです」
という言葉を理解する必要があります。
よって、意味を理解しなくても解答に支障がない言葉は、
d(カフェ)です。

問2
この聴解問題をとくためには「郵便局」がどこか見つけなければなりませんが、地図上には日本の郵便局の地図記号しか示されておりません。この記号が郵便局であるとわからない人には難しい問題です。
よって、答えはcです。


3番
問1
この聴解問題
「多くの人は何に共感していますか」
の答えは
「猫を守るために運転前に車のチェックを行うこと」です。
これは、話の最後に出てきます。
b出来事の順序を把握していなくても、c特定分野の知識がなくとも、d自分の経験と照合しなくとも、
話の最後の部分
「動かす前には必ず車をチェックするように呼びかけています。この呼びかけに多くの人が共感しているそうです」が聞き取れれば解けます。
よって、答えはaです。

問2
内容を理解していなくても音読はできるので、音読は内容理解の確認活動になりません。
よって、答えはaです。

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平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題6は【学習者の発話の誤り】です。

1番
「飽きません」と言うべきなのに「飽きられません」と言っています。
不要な助動詞「られる」を付加しています。
よって、正解はbです。

2番
「お返しします」と言うべきなのに「お返ししてあげます」と言っています。
なんか偉そうでイラっときますね。
本が自分から相手に移動するので、授受表現「あげる」を使ったのでしょうが…。
自分のアクションに「てあげる」を使うと偉そうに聞こえるので家族以外に使っちゃだめだよ
と私も学生にアドバイスしております。
よって、正解はdです。

3番
「違います」と言うべきなのに「違いです」と言っています。
「違う」は動詞だから「ます」を使うべきなのに、形容詞のように「です」をつけています(例…高いです、きれいです)。
形容詞と動詞を混同しています。
よって、正解はaです。

4番
「人(々)」と言うべきなのに「人たち」と言っています。
「人」「人たち」は名詞なので、名詞の用法の誤りです。
よって、正解はbです。

5番
「関するルール」と言うべきなのに「関するのルール」と言っています。
「公園の利用に関するルール」は、「ルール」という体言を「公園の利用に関する」が修飾している連体修飾です。
よって、正解はaです。

6番
「派遣されて」と言うべきなのに「派遣して」と言っています。
受身表現が使われていません。
よって、正解はbです。

7番
「食べないのはなぜかというと」に呼応させて「しているからです」と言うべきなのに「しています」と言っています。
よって、正解はdです。

8番
「友達と会います」と言うべきなのに「友達を会います」と言っています。
「会う」対象である「友達」を表す格助詞の誤りです。
よって、正解はcです。

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