日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

カテゴリ:平成25年度日本語教育能力検定試験問題の解説 > 試験Ⅲ

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平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題6は【中級修了者対象の語彙・文法・読解・聴解・作文の試験と上級レベルの作文授業】です。

問1
1,解答者の心理的な負担を軽減することと、振り分け試験の信頼性を高めることに関連性はないと思います。いえ、心理的負担がなさすぎて結果のばらつきが出ないと振り分け試験としての機能が果たせなくなってしまうので、むしろ信頼性を低めることになるのでしょうか。
2,偶然による正解が多くなると振り分け試験としての信頼性が低くなってしまいます。偶然による正解を防ぐため選択肢数が適当かどうか検討するのは、信頼性を高める方法として適当だと思います。
3,上級コースへの振り分け試験なので、解答者のレベルによる影響が必要です。
4,思わず吹き出してしまいました。選択肢4は日本語教育能力検定試験に対する批判です。すでに過去問を数年分解いた方はご存知のように、日本語教育能力検定試験は毎年問題形式がほぼ同じなのです。よって、この選択肢は正しくありません。もし、4が正しいなら、日本語教育能力検定試験は信頼性が低いと自ら主張することになってしまいます。
 
以上より、正解は2です。


問2 中級修了者のライティングの能力を測るテストです。
1,400字程度の文章を読むことはリーディングの能力が要求されるので、ライティング能力を測るテストとして適当ではありません。
2,初級レベルなので、中級修了者の上級コースへの振り分けテストとして適当ではありません。
3,適当だと思います。
4,スポーツ好きが有利になってしまうので、ライティング能力を測るテストとして信頼性に問題があります。
よって、正解は3です。


問3
1,メモをとらないと忘れてしまうので、取ってもよいのでは。
2,気をつけないと、欠点ばかり指摘して二人の仲が険悪になってしまう恐れがあるので、まずは良かった点を褒めるというのは大事だと思います。
3,〈資料2〉作文の評価シートをみると、語彙・表現の正確さも評価の観点になっていますので、文法・語彙にもこだわる必要があります。
4,率直に言い過ぎると殴り合いの喧嘩が始まるかもしれないので、場合によっては間接的な言い方も必要です。
よって、正解は2です。


問4
「面白いが全体的に冗長」というのは内容に関する評価なので、評価シートの観点「内容」を見てみると、「努力しよう」の段階では、「内容が多すぎたり、少なすぎたり」(分量)という基準から評価しているのに対し、「できた」の段階では、「内容の選択」という基準から評価しているので、評価基準が変わってしまっています。
よって、正解は4です。


問5
4,評価としてその「合計点」を相手に伝えさせるのでは、具体的にどの観点がどんなふうに良くなかったのかが分からず、改善できません。
よって、正解は4です。
 

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平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題7は【夏季短期集中講座〈ビデオレポート作成〉】です。

問1 学習者のニーズを選ぶ問題です。
1,確かに学習者Aは、「日本の旅館に泊まりたい」と言っていますが、最近はホテルの予約もネットが多いですし、ネットでは英語や韓国語で読むこともできますから、旅行パンフレットが読めるようになることに対するニーズは小さいと思います。
2,Aさんは「コンビニでアルバイトをしている」ので、客からの質問に応じられるようになるというニーズは大きいです。
3,Aさんの「今の状況、興味・関心」の欄からは、品物の値段について交渉できるようになるというニーズは読み取れません。
4,確かにAさんは、「日本の歌をカラオケで歌いたい」と言っていますが、そのために大事なのは発音や歌詞が読めることであって、「日本の歌の歌詞を」「書けるようになる」までのニーズはないと思います。
よって、正解は2です。


問2
4,「社員食堂の人気メニューベスト10」のビデオレポートで、自国で人気のある料理の作り方を詳細に説明する必要はありません。
よって、4が正解です。


問3
1,楽しい映像になりそうですし、「日本人と日本語を使ってコミュニケーションを行う」ことになります。
2,資料2によると、ビデオレポート作成の目的は「日本人や他の学習者と日本語を使ってコミュニケーションを行う」ことです。インターネットで個人的に調べるだけでは、目的が果たせません。
3,ビデオレポート作成の目的は「日本人や他の学習者と日本語を使ってコミュニケーションを行う」ことです。資料をまとめるだけでは、目的を果たせません。
4,ビデオレポート作成の目的は、「日本人や他の学習者と日本語を使ってコミュニケーションを行う」ことなのですが、母国の人と話すときは韓国語を使ってしまうのでは? 
よって、正解は1です。


問4
4,資料2のビデオレポート作成の目的に鑑みれば、母語に訳する必要はありませんので、正解は4です。


問5
2,質問すべきでしょう。日本人と日本語を使ってコミュニケーションを行うのがビデオレポート作成とその紹介活動の目的です。わからないことを尋ねるなどのやりとり(インターアクション)によって、習得は促進されるのです(インターアクション仮説)。


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平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題8は【CAIとe-learning】です。

問1 
CAI(Computer Assisted Instruction)は、コンピュータ支援教育。コンピュータを使って学習することです。
よって、1が正解です。


問2 
1,CAIはソフトウェアを使っているので、更新・共有はインターネットほど簡便ではありません。
2,CAIはコンピュータソフトウェアなので、ネットワークではありません。
3,CAIは双方向のコミュニケーションではなく、コンピュータとのやり取りになります。
4,マルチメディアとは、文字、画像、音声、動画など、様々な種類の情報をまとめて扱うメディアのことです。本や音声教材と異なり、コンピュータではこれらの情報をまとめて扱うことができます。マルチメディアによる多様な経験がCAIの利点です。
よって、正解は4です。


問3
1,よく利用するウェブサイトを確認してどうするのでしょう。
「日本人ならyahooでしょ!」「俺はサッカー好きだからGoal.comだな」
場の緊張をやわらげる雑談としては役立つかもしれませんが。確認しておくべき、とまではいえません。
 よって、正解は1です。


問4
1,「歌舞伎の写真をウェブ掲示板に載せられなくて残念だった」と言っているので、歌舞伎を「見た」というのが誤りです。
よって、正解は1です。


問5 著作権法についてe-learningと対面授業を比較する問題です。
学校その他の教育機関における著作物の複製に関する著作権法第35条ガイドラインによれば、正解は4です。
 

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平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題9は【教師の会話〈フォーカス・オン・フォームを取り入れた指導〉】です。

問1
フォーカス・オン・フォーム(言語形式の焦点化)は、 コミュニケーション重視の言語活動の中で、学習者の注意(Focus)を文法、文型などの言語形式(form)に向けさせる指導法。
1, フォーカス・オン・フォームでは、文法などの言語形式に焦点をあわせるので、内容語だけでなく機能後も指導対象となります。
2, 研究社日本語教育事典の241R242Lによると、「コミュニカティブ・アプローチでは概念シラバスと合わせた、概念・機能シラバス(notional functional syllabus)が用いられている」とのことですが、フォーカス・オン・フォームがどんなシラバスに基づいて行われることが多いのかは分かりませんでした。同じく概念・機能シラバスでしょうか? 
3,文法などの言語形式に焦点をあてるので、明示的に文法説明をすることを禁止されてはいません。
4,マッピングとは、ある情報を一対一に別の情報に対応させること(大辞林)。フォーカス・オン・フォームは、フォーカス・オン・ミーニング(意味のみに注意が向かう)とフォーカス・オン・フォームズ(言語形式のみに注意が向かう)の中間であり、言語の伝達活動を行う(意味中心)中で、必要に応じて言語形式にも注意を向けるので、意味と形式のマッピングの促進が期待できます。
よって、正解は4です。


問2  モダリティ表現に当てはまらないものを選ぶ問題です。
モダリティ表現は、『文が表す事態』に対する話し手の態度を表す表現です。
文は、命題(客観的な部分)モダリティ(主観的な部分)の2つの部分からなります。
1,「話せるようになる」というのは客観的な部分なので、命題です。「だろう」がモダリティです。
2,「〜後悔している」が客観的な部分なので命題です。「違いない」というのは強い推量、主観なのでモダリティです。
3, 「交通事故に遭ったが、軽い打撲だけで済んだ」が客観的な部分なので命題です。それを「幸い」と考えるのは主観なので、モダリティです。
4,終助詞「ね」で同意を求めているので、話し手の気持ちを表しており、モダリティです。
よって、正解は1です。


問3
フィードバックには、誤用の存在をはっきり示す明示的フィードバックと、応答の中でさりげなく訂正する暗示的フィードバック(リキャスト)があります。 
大場衣織『「インプット貧困環境」におけるリキャストとプロンプトの有効性』によると、明確化要求メタ言語的印誘導繰り返しを総称して「プロンプト(prompt)」と呼ぶとのことです。選択肢3が、繰り返しを使っているので、プロンプトになります。選択肢1は、応答のなかで自然に訂正しているので、リキャスト(暗示的フィードバック)です。選択肢2と4は何でしょうか。私には分かりません。
正解は3です。


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平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題9は【教師の会話〈フォーカス・オン・フォームを取り入れた指導〉】です。

問4 学習者の言語能力を測るテストに関する問題です。
1,文法性判断テストとは、文法的な文と非文法的な文を組み合せて示し,文法性の判定を求める形式のテストです。文法能力は測定できますが、方略的能力は測定できません。

2,ロースプレイテストは、ロールプレイを通して口頭でのやり取りの能力を測るテストなので、文法能力も方略的能力も測定できます。
詳しくは、JF日本語教育スタンダード ロールプレイテストの頁をご参照ください。

3,談話完成テストDCT:Discourse Completion Test)は、ある場面における談話の空欄になっている部分を書き込んでもらい談話を完成させるテストです。談話能力も、文法能力も測定できます。
詳しくは、関山健治『中間言語語用論への招待』のウェブサイトをご参照ください。

4,インタビューテストは、インタビュー形式で様々な質問をすることで、口頭でのやり取りの能力を測るテストです。談話能力も方略的能力も測定できます。
詳しくは、日本語OPI研究会のウェブサイトをご参照ください。

以上より、正解は2です。


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