日本語教育能力検定試験の過去問解説

最新の過去問はこちらから⇒https://www.hamasensei.com/ 日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

カテゴリ: おすすめの参考書・問題集

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多数ある日本語教育能力検定試験関連書籍の中で、どれが試験合格に役に立つのか独断と偏見を持ってランク付けするコーナーです。

★★★★★…試験合格に最も役立つ本。最小限の労力で合格したい人・時間が足りない人は、五つ星の本だけ使うことをオススメします。
 
★★★★…かなりオススメ。五つ星の書籍では得られない情報をカバーしています。

★★★…まあまあオススメ。その分野に不安がある人・興味がある人・試験が苦手な人・時間に余裕がある人などは読んでみるといいかもしれません。


※本自体の良さをランク付けしているのではありません。試験にどれほど役立つか、という観点から判断しています。
 

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日本語教育能力検定試験対策本としてのオススメ度:★★★★ 
 
[日本語教育能力検定試験に合格するためのシリーズ]日本語教育能力検定試験に合格するための異文化理解13   

「異文化理解」の参考書ですが、私にとって最も役立ったのは、134頁以下の教授法の歴史でした。
基本テキストとして使用すべき参考書『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド』では、164頁以下に各教授法が載っているのですが、それぞれの教授法の関係が分かりにくくて自分の中で整理できていませんでした。参考書『異文化理解13』の『9教授法の歴史を知る』を読むことでストンと、腑に落ちました。
教授法は毎年、試験Ⅰの問題4で出題されますので、理解を確実にしておく必要があります。

また、本試験で何度か出てきた「エンパワーメント」という何だかよくわからない(グーグル検索してもよくわからない)単語についても、178頁以下の『フレイレの教育理論』を読むことでスッキリと、理解できました。

メインとなる異文化理解についても、著者の体験談含め様々な具体例を通じて書かれていますのでイメージが浮かびやすかったです。出題頻度が高い超重要キーワードの一つである高・低コンテキスト文化の違いについても、50頁以下に詳しい説明がありました。

全般にわたって平易な文章で書かれていますので、読みやすく理解しやすい参考書です。読んでいてストレスを感じることはなく、今までモヤモヤを消し飛ばしてくれます。夏場に清涼飲料水を飲んだときのような爽快感がありました。
 

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日本語教育能力検定試験対策本としてのオススメ度:★★★

追記 2017/1/21
2016年の日本語教育能力検定試験では、下記に記載した異文化を理解するためのシミュレーションゲームが出題されました! 日本語教育能力検定試験Ⅲ問題9問3「異文化シミュレーションゲーム」の名称と組み合わせを選ぶ問題です。私がこの問題で正解にたどり着けたのは参考書『異文化トレーニング』のおかげです! ありがとう異文化トレーニング!
 
異文化トレーニング   

導入部の計算問題で異文化とは何かを手軽に体験できます。それ以外にも魅力的なトレーニングが豊富にあり、楽しく異文化トレーニングできる素晴らしい本です。しかしながら、とても実践的な本ので、試験に直結するか、という観点では評価が下がってしまいます。ボリュームもあるため、時間のあるときに読みたい。 

・螺旋的コミュニケーションと直線的コミュニケーション(84頁)
ジョハリ・ウインドウ(96頁)
アクティブ・リスニングとは、相手の話を十分聞いたあとで、自分が正しく理解したか確かめるため、自分のことばで繰り返し言うこと(115頁)
・非言語コミュニケーション(ノンバーバル・コミュニケーション)の重要性とその種類(125頁)
・日本人の表情は日本人にも理解しにくい(135頁)
ボティーバブル(対人距離)…自分が心地よく感じる相手と距離(138頁)
準言語パラ・ランゲージパラ言語)の詳しい説明(145頁)
D.I.E.法(Description(事実の描写)、Interpretation(解釈)、Evaluation(評価))のトレーニング(249頁)
異文化を理解するためのシミュレーションゲーム(305頁)

シミュレーションゲームの一例↓
バーンガ…数名ずつの小グループに分かれ簡単なトランプゲームを学びトーナメント形式で競う。トーナメント中は言葉禁止なので意思疎通のため非言語コミュニケーションを駆使することになる。
バファバファバファー・バファー)…参加者全員を二つの文化の人間に分け、異文化交流を体験。
エコトノス…3文化の代表者が同じテーブルに着き「意思決定」のための話し合いを行う、という設定。
アルバトロス…架空の国アルバトロスで、性別による待遇の違いを体験することで、性差別に関する先入観や固定観念について考えよう。
 

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日本語教育能力検定試験対策本としてのオススメ度:★★★★ 
日本語教育能力検定試験に合格するための音声23 (日本語教育能力検定試験に合格するためのシリーズ) 

試験Ⅱ(聴解)対策に最も有効なのは、過去の試験Ⅱを繰り返し解くことですが、音声を基礎から学びたい、という方には是非おすすめの本です。音声に関連する用語の詳しい説明(一部を下記に列挙)がありますし、音声問題が多数収録されています。苦手な方が多いアクセント形式の問題(試験Ⅱの問題1)は特に充実しており、2拍、3拍、4拍、5拍と短い簡単な問題から徐々に長くなっていくので、自分のレベルを客観的に判定することができます。私は初め3拍レベルで間違えていましたが、繰り返し聞き取ることで拍が多くなっても分かるようになってきました。
また、巻末付録の口腔断面図付き音声記号一覧表は、試験Ⅱの問題3(口腔断面図)対策に最適です。私も拡大コピーして机の前に貼りました。


母音の無声化とは、「がせい」「っくら」の太字の母音のように、母音がササヤキ声のようになる現象。無声化がさらに進むと、「せんたっき(洗濯機)」「たいしょっきん(退職金)」のような促音化が生じることもある(18頁)。

・韓国語や中国語は、声帯振動の有無に意味の違いはない。/k/(イ)と/g/(イ) 、/t/(イ)と/d/(イ)のような区別がない(26頁)。

・韓国語、中国語、タイ語などでは、気息の有無で語の意味を区別する(27頁)。

・東京式・京阪式アクセントには、語の弁別力があるが、すべての語が同じ調子で発音される無アクセント方言もある(45頁)。

・アクセントの平板化(46頁)。

・句末・文末イントネーションの上昇調、平調、下降調の違い(55頁)。文末詞(「ね」「よ』)と文末イントネーション(56頁)。

文頭イントネーション…1拍目と2拍目の高さは常に異なるが、「疑い」「遠慮」「驚き」など平静の状態でないときは、上がり目のタイミングが前後にずれることがある。

・破裂音は調音が一瞬で終わる瞬間音。摩擦音は息が続く限り延々と聴音できる継続音(67頁)。

唇音退化ハ行転呼(83頁)。

・口蓋化(硬口蓋化)(105頁)。

・複合名詞は、後要素の名詞によってアクセントの型が決まる(144頁)。名詞+接辞類も、後要素の接辞類によってアクセントの型が決まる(145頁)。

・音節とモーラ(156頁)…経営は2音節4モーラ(拍)。

・相補分布(166頁)。

・音素と異音(176頁)。

学習者の誤りの傾向(192頁)。 

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日本語教育能力検定試験対策問題集としてのオススメ度:★★★
 
CD付 増補版 日本語教育能力検定試験 合格するための問題集   
 
アルクは毎年、『日本語教育能力検定試験 合格するための本』を出しています。



この中に掲載されている演習問題を4年分まとめた本が、『合格するための問題集』になります。増補版の発売は、平成27年です。

ところが、驚きの事実です!

収録されているのは、平成21年度から平成24年度までの『日本語教育能力検定試験 合格するための本』の演習問題なのです。
発売は昨年なのに中身はかなり古いんです。データは改訂されていますが、問題や解説はほぼそのままです(平成21年度から平成24年度までの『日本語教育能力検定試験 合格するための本』を実際に見て確認しました)。
だからなのかは分かりませんが、平成23年度以降の本試験とは傾向がやや異なる印象です。本試験は「考えさせる問題」「実践的な問題」が割りと出題されるのに比べて、本問題集は単に知識を問う問題が多いのです。
なので、まずは過去問を数年分解いて本試験の傾向をつかむことをおすすめします。
その後に本問題集に取り掛かれば、重要な問題とそうでない問題が分かりますし、圧巻のボリューム(918問!)と解説が素敵なので、知識を確実にすることができます。
ただし解説で、「〜は試験で頻出」という文言をしばし目にしますが、あくまでこの解説が作られた当時に頻出だったのであって、私が実際に解いた平成23年以降の本試験では全く出てこなかった問題も結構ありましたので真に受けないようお気をつけください。 

最後になりますが、オマケの「耳から覚える必須用語」はありがたいです! 私はiPhoneに入れて出歩くときに聞いています。
 

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