日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

カテゴリ:平成26年度日本語教育能力検定試験問題の解説 > 試験Ⅲ

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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲは【初級終了レベルの読解授業】です。

問1
本試験の試験Ⅲは、資格学校の問題集とは傾向が微妙に異なっており具体的な授業の内容に関する出題が多いです。特に、授業の三段階(前作業(プレタスク)本作業後作業)のそれぞれの目的や特徴については頻繁に出題されています。
問1のように授業の前作業の目的といえば、背景知識やスキーマの活性化です。
前作業=背景知識(スキーマ)の活性化と覚えるとよいでしょう。
前作業=背景知識(スキーマの活性化問題として、平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの解説 問題8なども要チェックです。
よって、3が正解です。


問2
1,「語句や単語に集中」するには、グループ作業より個人作業です。
2,「なるべく短時間に」「いくつかに分類させる」ので、意識を内容に向けさせ、テキストの大まなか理解を促しているといえます。
3,「なるべく短時間に」検証はできません。
4,「なるべく短時間に」行うので、客観的に認識している余裕はありません。
よって、正解は2です。


問3 
各自の結果を比べて話し合う過程に、場面による言葉の使い分けをする機会は想像できません。
よって、正解は3です。 


問4
1,自分なりの「ストレス度チェック項目」を作る前に、教師が身近な例を示せば参考になるので、個人作業がはかどります。
2,個人のストレスについて気づくきっかけになるので、個人作業がはかどります。
3,キーワードを再確認することで、チェック項目作成に役立ち個人作業がはかどります。
4,発音が正しくできても、自分なりの「ストレス度チェック項目を作ることには役立ちません。
よって、正解は4です。


問5
初級でどういうことをやるのか、私はよくわかっていないので、この問題は解説することができません。
正解は、4です。
実際の授業内容に関する問題は現役教師の方が断然有利ですよね。我ら未経験者には想像するほかありません。涙。

 

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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題7は【就職に必要な知識やスキルを養うことを目的にした日本語コース】です。

問1 学習者同士がコメントする際に、注目させるポイントを選ぶ問題です。
1,学習者同士のコメントとして、難易度の高い表現や慣用句を使っているかはふさわしくないでしょう。やるなら教師です。
2,同じく、学習者にはその知識が足りないので、やるなら教師です。
3,学習者でも、オリジナリティーの評価はできますので、「学習者同士がコメントする際に、注目させるポイント」として適切です。
4,教師がやるべきでしょう。
よって、正解は3です。


問2
〈資料2〉を読むと、タイトル「学生時代に頑張ったこと」に対して、冒頭に「学生時代に頑張ったことは〜」と出てくるので、最初に結論を述べています。
よって、2が正解です。


問3
1,すでに具体例は十分に入っており、印象に残ります。
2,エントリーシートなので、終助詞で感情を表す必要はないでしょう。
3,体験に矛盾は生じていません。
4,一文がとても長いので、簡潔にすべきです。
よって、正解は4です。


問4 この問からも問3の答えが4であることがわかります。
下線部Cの文は、一文が長すぎるせいで、何が対応しているのかわからなくなって主語と述語がねじれているので、2が正解です。


問5
「思いが高めました」としていますが、正しくは「思いが高まりました」です。
高める 他動詞
高まる 自動詞
動詞の自他を混同しています。
1,日本語の動詞の自他と、母語の動詞の自他が対応するとは限らないので、母語の動詞の形の違いから自他の区別を意識させることはできません。
よって、1が正解です。



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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題8は【待遇表現に関する会話の授業】です。

問1
デパートで商品の説明をしてもらうのに、「待遇面で配慮のある適切な表現を用い、丁寧な依頼」をする必要はないので、正解は2です。


問2
「〜してもよろしいですか」は依頼の表現ではないので、3が正解です。


問3 音声なしで動画を見ることの効果を選ぶ問題です。
まず、下線部Cの文章と選択肢を見てみます。
4,文型や表現の意味は、口パクでは分からないので、選択肢4が適当ではないことはすぐに分かります。
他の選択肢は、どれもありえそうです。絞り込むため、クラスの方針をチェックします。
「コンテクスト(文脈)を考えて会話する力をつける」
「既存の表現でタスクに臨ませた後、より適切な表現を学び、運用する「タスク先行型」の授業」」
授業の目標もチェックします。
「提示されたコンテクストにおいて待遇面で配慮のある適切な表現を用い、丁寧に依頼ができる」

必要な情報が揃ったところで具体的に検討します。
例として、問1に出てきた「旅行中に隣人にペットを預かってもらう」を依頼のモデル会話に設定します。
選択肢2,旅行中に隣人にペットを預かってもらうことの背景文化とは何でしょうか。助け合いの精神でしょうか。昔ながらの近所付き合いでしょうか。よく分かりませんが、「背景文化の気づき」について話し合っても(授業の流れ②)、「依頼のための適切な表現」を学ぶことにはならないと思います。
以上より、この選択肢は適切ではなさそうです。
選択肢3,表情などの非言語情報が会話において重要だというのは、過去問でも何度か出てきました。「旅行中に隣人にペットを預かってもらう」場合の表情といえば、まずは、眉根を寄せた表情ですね。困っていることを顔面でアピールします。友人が承諾してくれたら、口角を上げて満面の笑みにしましょう。喜んでいることを顔でわからせます。さて、このように「表情などの非言語行動が持つ意味を理解」することによって、どのような効果が得られるのでしょうか。眉根を寄せたり、口角を上げることに気をつけろということでしょうか。しかし、この授業の目標は「表情筋を鍛えること」ではありません。「適切な表情を学ぶ」ことでもありません。「丁寧な依頼をするための適切な表現を学ぶ」ことです。どうやら、選択肢3も間違いのようです。
選択肢1,音声がありませんので、表情や手振りなどの非言語行動から、「登場人物が話している内容の推測」をしなければなりません。「登場人物が話している内容」はもちろん「丁寧に依頼するための適切な表現」です。口パクの登場人物が何と言ったか話し合う(②)のは、クイズみたいで盛り上がりそうですね。まさに、音声なしで動画を見ることの効果です。「丁寧に依頼するための適切な表現」を「表情や手振りなどの非言語行動」をヒントにして話し合うのですから、授業の目標とも合致します。
よって、正解は1です。


問4
先ほどチェックしたクラスの方針には、「タスク先行型」とありましたので、まずタスク(課題)をしている選択肢を選びます。
1,先にリピート練習をしているので、タスクが先行していません。
3,先にモデル会話文に目を通しているので、タスクが先行していません。
4,先にモデル会話を読んでいるのでタスクが先行していません。
2,先にペアで会話を作るというタスク(課題)をしているので、タスクが先行しています。
よって、正解は2です。


問5
平成23年度 日本語教育能力検定試験Ⅱの問題4の3番にもありましたように、1,要件の終了が確認できたら会話を終了するというのは、待遇面で配慮のある丁寧な依頼とはいえません。お礼を言ってください。2,実質的な内容から会話を初めるのも同じく駄目です。「ちょっとお願いがあるんだけど」「忙しかったらいいんだけど」「猫アレルギーとかない?」「この前、猫好きって言ってたよね」などの導入部を設けましょう。
4,日本語教育能力検定試験に合格するための社会言語学10の98頁によると、日本語の特徴はあいづちの多さだそうです。上記本によると「あいづちを打つタイミングも、アメリカ人は相手の話が終わった後の短いポーズに打つのに比べ、日本人は話し手が話している最中に打ったり、話し手の頭の動きに合わせて打ったりすることが顕著です」とのことです。
よって、相手の話が終わるまで反応を控えてはいけません。あいづちを打ちましょう。
3,相手の反応を見つつ、言いさし等を含めた文末表現を選ぶのは、まさに日本語の特徴ですね。
よって、正解は3です。



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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題9は【初級クラスの聴解練習】です。

問1 早口で、難しい単語・表現が含まれている教材を使う目的を選ぶ問題です。
2,予測や推測は、速いスピードでも、遅いスピードでもします。
3,早口で、難しい単語・表現が含まれている教材を使う目的は、曖昧な理解ではなく明確に意味を理解しようとする習慣を身につけさせることである。
何を言ってるのか分かりません。曖昧な理解ではなく明確な意味を理解しようとする習慣を身につけさせてどうしたいんでしょうか。何の役に立つのか分かりませんので間違いです。
4,「知らない語があった場合は聞き流さないで、その都度その語に注意を向ける」そして、どうしろと? 何の役に立つのか分かりませんので、間違いです。
よって、正解は1です。


問2
1,日本の学校の制服に対する討論(「テキストから得た情報」)を聞いて、この意見に自分が賛成できるかどうか考えるには、「自分の既有知識と関連づけて解釈する(例:自分の国と比較する)」必要があります。
2,日本の食生活についての説明(「テキストから得た情報」)を、自分の国の食生活と比べながら、日本の食生活の特徴を理解するのは、「自分の既有知識と関連づけて解釈する段階」といえます。
3,実際に自分が物事を忘れたときの経験と照らし合せながら、分かりにくい部分を推測するのは、「自分の既有知識と関連づけて解釈する段階」といえます。
4,固定資産税という言葉がわからなかったので、「税」で終わる言葉は税金の種類と推測する、というのは、テキストの言語処理をする段階であり、解釈をする段階ではありません。
よって、答えは4です。


問3 ボトムアップで聞く力に関して、下位レベル、すなわち知覚の段階の処理の失敗で、テキスト全体の理解ができない例を選ぶ問題です。
1,「美容院」を「病院」?
どうやら、「びよういん」を「びょういん」と聞き間違えたようです。知覚の段階の処理の失敗なので、1が正解です。


問4
実際に(心の中で)発音してみると、
3,洗濯機は「せんたっき」とも発音することに気がつきます。
よって、正解は3です。


問5
1,シャドーイングは、次々と流れてくる音声を、聴きながら発音することなので、意味内容の理解は重視されず、自動化もされません。
2,音声を聞き逃さないようにしながら、そのまま正確に発声するシャドーイングは、ワーキングメモリをフルに使うので、ワーキングメモリを鍛える効果があるとされています。その結果、より多くのワーキングメモリがテキストの理解に使えるようになると思います。
3,聞いた文をそのまま発声するので、単音より、プロソディーに関して効果を発揮します。
4,いちいち意識していたら聞き逃してしまうので、音の知覚段階は自動化されるようになります。耳から入った音をそのまま口から吐き出すロボットのようなイメージです。
よって、正解は1です。



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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題10は【語彙知識と初級の語彙指導】です。

問1
プライミング効果とは、脳科学辞典によれば、先の刺激の処理が、後の刺激の処理に影響を及ぼすこと。
よって、「先」というキーワードがある2が正解です。
プライミング効果の意味が分からない場合は、問題文の本文を見ます。
「語の意味」「によってネットワーク化されて記憶に貯蔵」とあります。
「語の意味によってネットワーク化される」というのは、類似語を関連付けて覚える等のことであると分かります。
よって、「関連する語が思い出されやすくなる」という2が正解であると推測できます。


問2
コロケーションとは、やり直し英会話入門によれば、「風邪」といえば「引く」のように、「通常一緒に使われる単語と単語の繋がり」のことです。
よって、正解は3です。


問3
チャンク(まとまり)とは、単語や文法などの細部にこだわらない、複数の語のまとまりのこと。チャンキングとは、複数の語をまとまりとして処理すること。
よって、正解は2です。


問4
1,人の名前を覚えるときも、水野真紀さんと水野美紀さんだと、類似性が高いので、どっちがどっちか分からなくなる記憶の干渉が起こってしまいます。
よって、1が正解です。


問5 初級学習者に新出の対義語・類義語を指導する際の留意点について不適当なものを選ぶ問題です。
1,「きれいな人」といえても「汚い人」とはいえません。すなわち「きれいな」と「汚い」は完全な対義関係にはありません。そのことを学習者に理解させるために、語の意味に合わせてそれぞれ異なる場面設定で導入したほうがよいと思います。
2,「長い」「短い」の使用頻度が分かりませんでしたので、グーグル先生の力を借りました。
「長い」の検索結果は、約 153,000,000 件
「短い」の検索結果は、  約 66,100,000 件。
よって、少なくともインターネット上では、「長い」と「短い」には使用頻度にはっきりとした違いがありました。とすれば、初級学習者に対しては、使用頻度が高い、つまり必要度も高い「長い」から導入したほうがよいといえそうです。
3,問4の答えのように、類似性のある語を同時に覚えようとすると記憶の干渉が起こってしまいます。記憶の干渉を避ける一つの方法は、それぞれに別のイメージを植え付けることです。よって、「異なるものと組み合わせて導入したほうがよい」といえそうです。
4,試験Ⅰの問題9の問3でやりましたように、日本語と母語では似たような意味の単語でも、使える範囲が全く同じとは限りません。よって、4は明らかに誤りです。
以上より、正解は4です。



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