日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

カテゴリ:平成26年度日本語教育能力検定試験問題の解説 > 試験Ⅲ

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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題1は【誤用】です。

問1
実際に誤用を直してみます。
1,この指輪は母から結婚祝いです。
2,事務所へ(への)提出が遅くなってしまいました。
3,私はハイキング中止を知りませんでした。
  私はハイキングが中止になったのを知りませんでした。
4,会場まで移動は時間がかかる。
  会場まで移動するのは時間がかかる。
選択肢3は過去形を使っているので、例と同じ二つの直し方は、選択肢4です。


問2
実際に選択肢の誤用を直してみます。
1,私はこの仕事をやめません(「〜しようとしません」は一人称を取れない)。
2,私はこの仕事をやめないつもりです。
3,私はこの仕事をやめようとしませんでした。
  私はこの仕事をやめないことにしました。
4,私はこの仕事をやめないと思います。
  私はこの仕事をやめようとは思いません。
いずれの直した結果も、問題文の文章とは異なる(選択肢4は一つのみ合致)ので、答えが出せませんでいた。
しかし、公式の正解は1なので、さらに考えてみますと、上記1の修正では「〜しようとしません」のニュアンスが出せていないことに気がつきました。
一人称では使えない「〜しようとしません」の意味として「つもりはありません」「〜ようとは思いません」を使うと考えれば、正解の1が導き出せます。
しかしながら、本試験で一つの問題を長考すると時間不足に陥るので、長考問題はスルーが正解と思われますが、本問でそうすると次の問題も落としてしまうので判断が難しいですね。


問3
1は一人称には使えない表現を用いていましたので、正解は3です。


問4
1,「混んで」に「ばかり」は使えない。
2,「了解」→「理解」
3,「降りて」→「落ちて」
4,「割れて」→「壊れて」
よって、正解は1です。


問5
1,平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅰの解説 問題2に出てきたように、「と」は、後件に、意志・勧誘・命令などの表現を使えません。文法に関わる誤用です。
2,「とか」は口語なので、「調査」に関する文章としては不適切です。
3,「ある」→「あった」テンスの間違いなので、文法に関わる誤用です。
4,「しか」のあとには否定がくるので「しか書けません」となります。文法に関わる誤用です。
よって、正解は2です。


 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題2は【文法の指導】です。

問1
「例外を認めない選択肢は誤りの可能性が高い」ストラテジーを使うと、「学習者の目的に関わらず網羅的に教える必要がある」と断言している4が正解であるとわかります。他の選択肢を見てみると、
1,「可能である」
2,「初級段階学習者には〜重視して教える」
3,「〜かまわない」
といずれもやさしい表現を使っているので、明らかに4だけ浮いています。


問2 
初級では、まず基本の文を作れるよう命題(客観的な部分)の構成に関わる表現を中心に習います。中級ではそれを応用して、ムード(モダリティ(主観的な部分))を習います。命題とモダリティの違いについては、ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』105ページにあります。
ムードの例…「らしい」「つもりだ」「てください」「てはいけない」「てもいい」 など。
よって、正解は4です。


問3
1,男女の文体の違い。
2,ダ体とデアル体。
3,文体の違いではなく待遇表現の違い。
4,普通の文体と砕けた文体。
よって、正解は3です。


問4
実際にプラスの意味の表現とマイナスの意味の表現を入れてみます。
1,すぐに答えてもらわなくてはならない。○
  すぐに答えてももらわなくてはいい。☓
2,ストーリーが進めば進むほど面白い。○ 
  ストーリーが進めば進むほどつまらない。○
よって、正解は2です。



問5
1,逆です。
2,画面に応じた適切に関わる誤用も、適切か否かという観点があります。
3,文頭か文末かという基準はありません。
4,コミュニケーションをどの程度重視するか、すなわち、意味は通じるエラー(ローカルエラー)なら、直さなくてもよい、という考えもあります。
よって、正解は4です。



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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題3は【発話行為】です。

問1
隣接ペアについては、平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅲ問題4でも問われていますので、要チェックです。
挿入連鎖(Insertion Sequence)と隣接ペア(Adjacency Pair)については上記平成27年度の解説をご参照ください。
3,TRP(Transition Relevance Place)(移行適格場所、遷移関連場所)は、話者交代が起こりうるポイント。
4,FTA(Face Threatening Acts)(フェイス侵害行為)は、相手の顔(メンツ)を脅かす行為。 
フェイスについては、平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅲの解説 問題12 の問5を参照。

前の発話によって後の発話が決まる、その最小単位を隣接ペアといいますので、正解は2です。


問2
1,ありえる解釈ですね。
2,ありえる解釈ですね。
3,卑屈すぎて笑ってしまいました。
U「洋子ちゃん、おはよう」
Y「……」
U「ごめんね」
Y「え? どうして?」
U「もうお昼だから。朝の挨拶「おはよう」は間違ってるよね」
Y「……(どうしちゃったの)」
となりますよね。
よって、3の解釈は不適当なので、正解は3です。


問3
平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12の問2でも出題された優先構造(「受け入れ」優先応答(肯定的対応)、「断り」非優先応答(否定的対応))に関する問題です。
1,理由や説明を繰り返し述べるのは、非優先応答(否定的対応)の場合です。
2,「依頼」の発話が終わったあとに、すぐに開始されることが多いのは、優先応答(肯定的対応)です。
3,ターンの後方に現れることが多いのは、非優先応答(否定的対応)です。
4,発話の中に、沈黙や言いよどみが現れることが多いのは非優先応答(否定的対応)です。
よって、正解は2です。


問4
相反する二つの行為が反応として可能になるのは、誘い、依頼、忠告、苦情、などです。
例…「早く帰った方がいいよ」
1,受け入れる場合「分かりました」
2,拒否する場合「うーん、そうしたいのは山々なんですけど、明日の朝までにやらなければいけない仕事がまだ残ってまして……」
よって、正解は4です。


問5
1,「知ってる?」といえば、「何か言いたいことがあるんだな」と思うので、その後の自分が行う発話行為を予測させる機能を果たします。
2,「あの犬、かわいいですね」に対し、相手が何と応えるかは分かりませんので、自分が次に行う発話行為を予測させる機能は果たしていません。
3,「時間ありませんか」といえば、「何かお願いがあるんだな」と思うので、その後の自分が行う発話行為を予測させる機能を果たします。
4,「聞いてよ」といえば、「何か言いたいことがあるんだな」と分かるので、次に自分が行う発話行為を予測させる機能を果たします。
よって、正解は2です。



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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題4は【教室談話】です。

問1 教室談話が、会議や雑談などと異なる構造を持つ理由を選ぶ問題ですが、選択肢が悩ましいです。
教室談話は、制度的談話制度的会話)と言われています。
wikipediaによると、
発言権は基本的に教師にあり、学生が発話するには教師に指名される必要があるなどの特徴があります。
研究社日本語教育辞典の142頁にかなり詳しい説明があります。
上記本によると、
「教室談話は、教師と学習者という分担された役割に基づいて、学校教育という社会的制度の中で目的に沿って行われる。そのやりとりは、役割による不均衡な力関係に基づいて、談話の構造が形成される」とあります。

1,ちょっと何を言っているのか分かりません。授業にしろ会議にしろその場その場での役割を参加者に割り振るってどういうことでしょうか。司会者が意見を求めたり、先生が学生に発言を求めるということでしょうか? でもそれが「役割を割り振る」という意味であれば、以降の選択肢に出てくる「役割」とは発言者と聞く人ということになってしまいますし、よく分かりません。
2,「参加者の役割関係」というものがいまいち分からなかったのですが、会議で言えば、司会者と参加者ということでしょうか? それとも部長とか課長とか役職のことでしょうか? 私は前者のことだと考えました。教室での参加者の役割関係とは何でしょうか。教師と学生ということでしょうか。日直とか学級委員でしょうか。発言者と聞く人でしょうか。教師と学生のことだと考えました。教師と学生の関係は授業以外でも持続されるから教室談話は会議や雑談等と異なる構造を持つ、なんていえないと思います。理屈が繋がりません。どうして関係が持続したら構造が異なるのでしょうか。
 教室談話と会議や雑談が異なる構造を持つのは、当たり前です。目的が異なるからです。これじゃだめでしょうか? だめなんですよね。選択肢にありませんもの。
3,「参加者の社会的役割」とは何でしょうか。会議でいえば、部長とか課長とか平社員のことでしょうか。でもそれは「社会的」というよりも「会社的」役割なのでしょうか。「社会的役割」とはなんぞや。労働者ということでしょうか。授業の参加者の社会的役割といえば、教師と学生でしょう。授業と会議では確かに参加者の社会的な役割が異なります。会議では皆、労働者という同じ役割を持つ等しい関係なのに対し、授業では教師(教える者)、学生(学ぶ者)、という異なる役割を持つ対等ではない関係なので、教室談話と、会議・雑談は異なる構造を持つといえそうです。
4,「社会的役割」を先ほどのように理解すれば、授業での社会的役割も決まっていると思います。
よって、3が正解です。


問2
教師が学生に対し、時間を聞いたり(2),名前を聞いたり(3)、「これは何?」(4)、と聞いたりすることはありそうですが、「どっちがいい?」とは雑談以外ではやらないですよね。雑談は、IRE/IRFではありません。
よって、1が正解です。


問3
自分が学生だった頃を思い出してみます。
1,3,4のような使い分けは想像できます。
2はどう使い分けるのかさっぱり分かりません。
よって、正解は2です。


問4
談話標識(ディスコース・マーカー)とは、談話の交通標識。談話の冒頭や境目に現れて、談話単位間の関係を示す。単一の品詞ではなく、「だから」「でも」などの接続詞、「やっぱり」「とにかく」などの副詞、「まあ」「なんか」などの間投詞、「それはさておき」などの慣用的な表現などがある。
よって、2が正解です。
なお、談話標識は、平成23年度 日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12の問2にも選択肢の一つとして登場しています。


問5
「過激発言は誤り」というストラテジーを用いれば、IRE/IRFパターン・プラクティスなどのように現役で使われているものを、「学習者にとって有効とはいえない」と決めつけて、「排除できる」などと過激なことを言っている1が不適当であると分かります。
よって、1が正解です。



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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題5は【ビジターセッション】です。

問1 
1,「正確な」日本語を使えるようにするには、学習者同士で話し合うのではなく、教師が指導するほうがよいでしょう。ビジターセッション前に行う目的として不適当です。
よって、正解は1です。


問2
中国人相手ならば、漢字を書くというやり方も通用しますが、漢字を知らないタイ人相手に、一文字ずつ漢字を書いても効果的ではありません。
よって、正解は2です。
 

問3
むかし、終助詞「よ」の使い方に問題のある芸人さんがいましたね。思い出しましたよ! このように、終助詞「よ」は話し手が自分の意見を聞き手に一方的に伝える終助詞なんだよ! だから、下線部Cのように相手に同意するときには使わないんだよ! 
よって、正解は4なんだよ!


問4 
ビジターセッションでは、文法等の正確さは重視されていませんので、1と2は誤りです。また、活動の妨げになりますので、そのつど誤りを訂正すべきではありません。
よって、正解は3です。


問5
日本人同士の会話は、言いさし表現が多いですが、初級の学習者には理解が困難なので、文末を省略せず、完全な文で話すようにすべきです。
よって、4が正解です。




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