日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

カテゴリ:平成27年度日本語教育能力検定試験問題の解説 > 試験Ⅲ

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題6は【国内の大学進学予備教育で行った論証型レポート作成の授業】です。
 
問1
多数派の主張でなければならないという決まりはありませんので、正解は3です。


問2
日本語文章指導に使用される「中心文」という用語の持つ問題点』 によると、中心文支持文の前に来ることもあれば、後に来ることもあります。
よって、正解は2です。


問3 「ピアで検討」の活動を開始する前に、教師が読み手側の学習者に与えるアドバイスを選ぶもんだいです。
【ピア・ラーニング活動を行う際のねらい】については、平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題5問3で問われていますので、そちらもご確認ください。

2,読み手が理解した内容を自分の言葉で伝えることで、 書き手は自らの意図が正しく伝わっているか知ることができ、本文の推敲に役立ちます。
よって、正解は2です。


問4
1,「企業の定年延長」というテーマは明示されています。
2,「高齢者に働く機会を与えれば、労働力が増えるのではないか。医療技術の発達のために現在の70歳は健康なはずだ」と主張の根拠は示されています。
3,「こうした〜では」「そこで」「このような問題意識に基づき」など、文と文のつながりは分かりやすくなっています。
4,「こうした超高齢化社会では、労働者人口が減ってしまい、日本の経済に深刻な影響を与える。そこで、現在の企業の定年60歳を70歳に延ばす。」
は事実ではなく書き手の意見なので、そうと分かるように、
「 こうした超高齢化社会では、労働者人口が減ってしまい、日本の経済に深刻な影響を与える可能性がある。 そこで、現在の企業の定年60歳を70歳に延ばしてはどうだろうか。」
などと、修正すべきです。
よって、正解は4です。 


問5
2「65歳以上の人口の男女別推移」3「15歳以上の産業別労働者人口の推移」4「15歳から60歳までの男女が負担した医療費の増加率」は、「経済活動を活発にするために、企業の定年延長をする」という書き手の主張とは関係なく、支持するデータになりません。
一方、1「働く意欲のある60歳以上の人口の増加率」というデータによって、「働く意欲のある60歳以上の人口は増加しているので、定年を延長すべきだ」と言え、書き手の主張を支持するデータになります。
よって、正解は1です。 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題7は【初級後半クラスの「私の故郷紹介」をテーマとするスピーチ】です。

問1 結束性一貫性の保持に関する問題です。
3,接続表現はありませんが、語彙的なつながりがあるため(故郷の所在地→その住人→その名所→その観光スポット→その料理→その素材→その素材が日本にはないのでさみしい)、結束性が保持されています。


問2
4,「住む」は継続動詞なので、 一定期間の継続を表す「ている」が必要です。
よって、正解は1です。


問3
1,事前に原稿を用意しても聞き手の存在は意識します。
よって、正解は1です。


問4
4,他の人に相談することで、異なった視点から自分のアイデアを吟味できるでしょう。
よって、正解は4です。


問5
3,他の学習者と自己評価を比較し自分のクラス内での位置を把握させるって、怖い話ですね。 スクールカーストでしょうか。
もちろん、3が正解です。 
 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題8は【上級レベルの留学生を対象としたクラスにおける読解・口頭表現・作文を組み合わせたグループワーク】です。

問1 いわゆる、前作業=背景知識(スキーマ)の活性化問題です。
準備段階で行う背景知識を活性化させる活動については、平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰ 問題5の問2でも出題されています。平成24年度の問い平成27年度の答えで、平成27年度の問い平成24年度の答えという対の関係になっています。
このように、日本語教育能力検定試験では過去に出題されたトピックが、視点を変えて繰り返し出題されています。日本語教育能力検定試験対策で何より重要なのは過去問をできるだけ多く解くことであるとあらためて確信しました。
閑話休題。
背景知識を活性化させる活動として最も適当なのは、平成24年度試験の問いから「トピックについて知っていることを話し合う」ことであるとわかります。
よって、正解は3です。


問2
3,スキャニングでキーワードを見つけ、そこから論旨を考えるやり方では、論旨を正確に理解することができません。
よって、正解は3です。


問3
発表用のスライドといえば、スティーブ・ジョブズが思い浮かびます。
4,項目ごとのまとめを詳細に文字化してはいけません。端的で見やすいスライドがいいと思います。
よって、正解は4です。


問4
1,話のつながりを示すため、接続詞や副詞を効果的に使うことを学習者に留意させるべきです。
2,プロミネンスがないと聞き取りにくいです。
3,フィラーを全く使わずに話すのは日本人でも難しいのではないでしょうか。
4,用意した原稿を間違わずに読むことに留意しすぎると、発表というより朗読作業になってしまいます。
よって、正解は1です。


問5
4,議論する問題を明確にしておけば、「ディスカッション」が散漫にならず、活性化します。
よって、正解は4です。

 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題9は【来日外国人児童生徒と文化受容態度】です。
 
問1
外国人児童生徒の学校での支援については、平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題16でも出題されていますので、要チェックです。
1,生活言語能力(BICS Basic Interpersonal Communicative Skills)は、日常生活に必要な言語能力。BICSが身についていなければ、学校での指導も行う。
2,学習言語能力(CALP Cognitive/Academic Language Proficiency)は、教科学習に必要な能力であり、学校で計画的に指導する。
3,取り出し指導とは、正規の授業から取り出して別室で日本語指導を行うこと。
4,入り込み指導とは、 授業中に日本語指導担当教員や支援員などが教室に入って学習をサポートすること。
よって、正解は2です。


問2
1,文部科学省と連絡を取り、児童生徒への日本語指導の要・不要を決めるなんて……すごいですね。もっと現場で柔軟にやるべきではないでしょうか。
よって、正解は1です。


問3
4,日本人と容姿が似ている児童生徒に対しては、周囲からの同化への過剰期待が生じやすいので配慮する必要があります。
よって、正解は4です。


問4
ベリーの文化受容態度4モデルについては、平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰ 問題10でも問われています。
4,同化は、自分の文化を保持していないので、後に帰国した際は、再適応しにくいでしょう。
よって、正解は4です。


問5
2,統合は母国・滞在国いずれの文化も保持する状態なので、試験Ⅰの問題12にも出てきたバイカルチャリズム(二文化併存)の状態になります。二種の文化を掛け合わせた新しい文化を創造する可能性があるハイブリッドなのです。
よって、正解は2です。 



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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題10は【明示的知識と暗示的知識】です。

問1
明示的知識とは、誰かに習ったり本を読んだりして意識的に得た知識。
暗示的知識とは、自然と習得した知識。
1,明示的知識と暗示的知識の違いは、習得方法の差であって、言語運用に関わる知識かどうかとは関係ありません。明示的知識(学校で習った発音・文法・語彙)にも暗示的知識(自然習得した発音・語彙)にも、正確で流暢な言語運用に関わる知識があります。
2,母語話者でも、国語の授業で覚えた漢字など明示的知識はいくらでもあります。
3,暗示的知識は、言語に対する直観的知識です。
4,暗示的知識は、自然と得られるものなので、演繹的に学習するわけではありません。
よって、正解は3です。


問2 
直接引用は、元の言葉を変えず、引用部分を「」 で囲みますので、1と2は誤りです。
例…昔の生徒が「翌月の私達の同窓会に先生も出席して頂きたいんです」と言ってきた。
間接引用は、「」を使いません。元発話の文体は普通体に変更されます。元発話のダイクシス表現は使われる場合もあります。
例…昔の生徒が翌週の自分達の同窓会に私も出席して欲しいと言ってきた。
よって、正解は3です。
なお、直接引用ダイクシスについては、平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲ 問題2の問6で出題されています。 


問3
1,引用節が引用動詞(ってった)に先行しています。
2,「って」という引用標識を使っています。
3,簡略化した言語形式です。
4,文要素の修飾構造は単純です。
よって、正解は3です。


問4
意味論は、語や文にどんな意味があるか論じる。
語用論は、どのようにコミュニケーションを行うかを論じる。
(日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第三版46頁『意味論と語用論の違い』)



統語論は、語順などの観点から文の成り立ちや構造を論じる。
形態論は、意味を持つ最小単位形態素を対象に語の成り立ちを論じる。

自然習得環境では、コミュニケーション能力が向上すると思われます。
よって、正解は2です。
なお、平成23年度日本語教育能力検定試験問題7の問3では、【語用論的な適切さに関わる誤用】が問われていますので、要チェックです。


問5
自然習得環境の良い点は、談話の種類が豊富なことなので、正解は4です。


 

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