日本語教育能力検定試験問題の解説

日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

カテゴリ:平成27年度日本語教育能力検定試験問題の解説 > 試験Ⅰ

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3Bは【語構成】です。


複数の成文からできている語を合成語といいます。合成語は、複合語・畳語・派生語に分けられます。
畳語とは「人々」「国々」のように同じ語を連ねた合成語です。
よって、正解は2です。


⑺ 本問は、特殊な意味に変化している複合語を選ぶ問題ですが、平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰ 問題1の⑾では、【複合要素の統語的関係】が出題されていますので、ご確認ください。

1,魚釣りとは、魚を釣ることです。
2,値上げとは、値を上げることです。
3,箸置きとは、箸を置くことではありません。箸置きとは箸を置くための小物です。メトミニー換喩:あるものを隣接関係にある他のもので示すこと)が起きて、意味が変化しています。
4,人助けとは、人を助けることです。
よって、正解は3です。


⑻ 接尾辞」による動詞化です。
1,メモの動詞化
2,デコレーションの動詞化
3,ハーモニーの動詞化
4,ネグレクトの動詞化
1だけ省略されていないので、1が正解です。


⑼ この選択肢を見たとき、思わずニヤリとしました。 選択肢1で「外来語はほとんど連濁しない」と言ったそばから、選択肢2で「外来語は連濁することもある」と言うなんて。確かに、1も完全否定はしていないのですが、あまりにも苦しい。どちらかが間違いだろうと予測しました。そして本文の最後に、「(連濁のルールについて)例外は若干存在するため、全てを説明できる万能な法則はいまだ見つかっていない」とありますので、選択肢2で「漢語は連濁しない」と言い切っているのは誤りのなのではないか、と推測しました。
よって答えは2、と私は考えましたが、まっとうな解説は以下のとおりです。
 
1,連濁は、漢語や外来語で起こりにくく、和語に起こりやすい
2,完全に日本語化した漢語や外来語は連濁する傾向にある。
漢語の例…和菓子(かし)、角砂糖、株式会社
外来語の例…雨合羽(カッパ)、いろはガルタ 



ライマンの法則とは、 すでに濁音を含む語は連濁が起こらないこと。
1,「とけい」に濁音はありません。
2,「くせ」に濁音はありません。
3,「したく」に濁音はありません。
4,「はしご」には濁音があります。しかし、縄梯子は「なわばしご」と連濁しています。
よって、正解は4です。



並列的な関係で意味的に関連がない場合は連濁しないと言われています(『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド』413頁)。
例…山河(やまかわ)
よって、正解は1です。
 

 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3Cは【語順】です。

⑿ 実際に具体例を考えてみます。
1,君に僕が借りる。→僕が君に借りる、のほうが普通。
2,野獣を王子に変える。→スッキリ。逆に、王子に野獣を変える、は違和感。
3,城に僕が行く。→僕が城に行く、のほうが普通。
4,城を僕が壊す。→僕が城を壊す、のほうが普通。
よって、正解は2です。


⒀ 
アスペクト的副詞とテンス的副詞の違いが分かりませんでしたが、モダリティ的副詞と、テンス・アスペクト的副詞にならば、分けることができました。
・モダリティ的副詞
「どうやら」「たぶん」「あいにく」
・テンス・アスペクト的副詞
「いつも」「すぐに」「あとで」「かつて」「いずれ」「いまに」「しだいに」「だんだん」「相変わらず」
両者を比べると、モダリティ的副詞が先に来ることがわかります。
よって、正解は4です。
なお、時の副詞について、三鷹日本語研究所に詳しい説明がありました。


⒁ 数量詞の位置が変わると意味が変わる場合については、にリンクしたサイトが参考になります。

50段の階段を上った←階段全体で50段。
階段を50段上った←階段の一部が50段。

よって、正解は2です。



名詞を修飾する要素が複数あるときは、長いものがより前に位置する傾向があります。
例…赤い本→新しい赤い本(△赤い新しい本)→日本語に関する新しい赤い本

よって、正解は3です。




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平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3Dは【文体】です。

⒃ 実際に「デアル体」を試してみます。
名詞…猫である○
イ形容詞…美しいである× 美しい○(ダ体と同じ形)
ナ形容詞…綺麗である○
動詞…歩くである× 歩く(ダ体と同じ形)
よって、正解は3です。


⒄ 
出来事をそのまま描写する場合、聞き手との心的距離を近づけようとする場合、話し手の心情を表明する場合は、普通体になることがあります。
一方で、依頼や勧誘をする場合は、逆に丁寧になることが多いのではないでしょうか。
よって、正解は2です。



1,コードスイッチングとは、異なる言語に切り替えること。『日本語教育能力検定試験に合格するための社会言語学10』72頁によると、バイリンガル、マルチリンガルがコミュニケーションで用いる言語をコードを呼び、相手や場面、話題に応じて言語を使い分けることを「コードスイッチング(言語切り替え)」という。方言も含まれる。家庭では方言を使っていても外部の人が会話に参加すると共通語を使う場合は、方言語と共通語のコードスイッチングが行われる。同一場面・文脈で使われると「コードミキシング(コード混合)」と呼ばれる。J-POPの歌詞に英語が混じっているのもコードミキシングである。
2,アコモデーションとは、相手によって話し方が変わること。フォリナートーク、ベビートークなど。
3,スピーチレベルシフトとは、一つの場面において、普通体と丁寧体を切り替え・混用すること。
4,レジスターとは、言語使用域。ある特定の場面で、常識的に使われる話し方。
例…店員が顧客に対して使う「いらっしゃいませ」
よって、正解は3です。


⒆ 実際に試してみます。
1,(普通体)美人だし、性格もいいです。(丁寧体)美人ですし、性格もいいです。
2,(普通体)美人だけれども、性格はわるいです。(丁寧体)美人ですけれども、性格は悪いです。
3,(普通体)美人だと思います。(丁寧体)美人ですと思います。×
4,(普通体)美人なので、性格もいいです。(丁寧体)美人ですので、性格もいいです。

以上から、問題文のとおり「従属節内の述語は普通体が用いられることが多い。文末が丁寧体の文では、従属節内も丁寧体になることがある」ことが分かります。
しかし、思考の内容を表す「と」は「従属節の従属度が高い」ので、普通体になります。
よって、正解は3です。
なお、従属度が高ければ丁寧形から普通形に変更されることについては、日本語教育能力検定試験に合格するための文法73頁に記載があります。






4,「歩くか?」「食べるか?」女性はあまり使いません。
よって、正解は4です。


 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は【外国語教授法とその日本語教授法への影響】です。

試験Ⅰの問題4は毎年、教授法が出題されています。
ということは、
平成28年度の試験Ⅰ問題4も教授法に関する問題だろうと予想できます。

各年度の問題4を比較して、教授法についてどのように問われているのか要検討です。
平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は【外国語教育のコースデザインやシラバス、教授法】
平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は【外国語教育・日本語教育の教授法】
平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は【学習者がグループで話し合う教室活動(ディスカッション・ディベート)】


問1
ダイレクト・メソッド直接法)は、学習者の母語を使わずに教える教授法。

フォネティック・メソッドは、19世紀後半に文法訳読法への批判からフィーエトルスウィートイェスペルセンらが提唱した音声重視の教授法(ヒューマンアカデミー『日本語能力検定試験 50音順 用語集』253頁)。 

 
オーラル・メソッドは、応用言語学者パーマーによって開発された。ダイレクト・メソッドの理論的不備を、応用言語学の異論によって補った。言語観と学習感はダイレクト・メソッドから引き継ぎ、話し言葉や帰納的理解を重視している。教材・教具はダイレクト・メソッドと共通で、絵カード、レアリア、ジェスチャーなどを用いる。ダイレクト・メソッドと同じく、反復と代入を中心とした口答練習。利点及び欠点は、ダイレクト・メソッドと同じく、音声面の能力向上は期待できるが、理解に時間がかかりがち。パーマーは戦前来日し、ともに仕事をした長沼直兄(なおえ)によってオーラル・メソッドが日本語教育に導入された。

ナチュラル・メソッド自然法)は、幼児の言語習得過程を取り入れ、音声面を重視するという考えから開発された直説法による教授法。グアンのグアン法サイコロジカル・メソッドともいう)や、ベルリッツのベルリッツ・メソッドがある。ナチュラル・アプローチとは異なる教授法なので注意。

サイコロジカル・メソッドとは、幼児が思考の順に言葉を使うことに着目した教授法。一連の出来事を起こった順に文に分け、教師が動作と言葉で表現し、学習者にそれを再現させる手法。シリーズ・メソッドともいう。山口喜一郎台湾での日本語教育に導入。

よって、正解は3です。


問2
1,SAPL(Self-Access Pair Learning サプル)は、スイスのファーガソンによって開発された、ペアやグループで学習するコミュニケーション重視の学習法。学習者の自律性を重んじる。

2,TPR(Total Physical Response)は、心理学者アッシャーが提唱した聴解優先の教授法。幼児の母語習得過程が理論的基板。

3,CLL(Community Language Learning)は、心理学者カランカウンセリングの理論を基板に提唱した教授法。カウンセリング・ラーニングとも呼ばれる。

TPRとCLLについては、に詳しい説明があります。

4,VT法(Verbo-Tonal Method)は、言調聴覚論に基づいた発音指導法

よって、正解は2です。


問3 サジェストペディアの特徴を選ぶ問題です。はサジェストペディアに関連した用語を選ぶ問題です。解説はそちらをご参照ください。
正解は1です。



 

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平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は例年と同じく【外国語教授法とその日本語教授法への影響】です。

問4 オーディオ・リンガル・アプローチ(オーディオ・リンガル法)の特徴を選ぶ問題です。
なお、では、オーディオ・リンガル法の練習方法に関する問題が出されています。

1,オーディオ・リンガル・アプローチのミム・メム練習では、教師のモデル発音をまねして復唱することで発音矯正を行います。

2,オーディオ・リンガル・アプローチでは、口答能力を重視しています。利点は、文法を体系的に理解できること、反復による記憶促進および正確さの向上が期待できること。欠点は、アーミー・メソッド同様、練習が単調になりがち、コミュニケーション能力が育ちにくいこと。
四技能とは、読む・書く・話す・聞く。

3,オーディオ・リンガル・アプローチでは、ミム・メム練習パターン・プラクティス文型練習)、ミニマル・ペアの練習などで、「刺激ー反応」が繰り返され、習慣形成が促されます。

4,オーディオ・リンガル・アプローチでは、上記の口答練習を通じて、母語話者並みの正確で素早い反応が要求されます。

よって、正解は2です。


問5 コミュニカティブ・アプローチ(コミュニカティブ言語教授法)における重要な役割を果たしたシラバスとは、ウィルキンズの機能シラバスです。
機能シラバスは、誘う、依頼する、助言する、ほめるなど、言語の持つコミュニケーション上の働きを中心にしたものです。
よって、正解は3です。

なお、ではコミュニカティブ・アプローチが重視する現実のコミュニケーション過程の三つの要素に関する問題が出されています。
また、機能シラバスについては、の問5で出題されています。

 
 

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