どこよりも早い解答速報
平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題8は、【異文化適応のプロセス】です。

問1 「Uカーブ仮説」に関する問題です。
3,カーブの形は、異文化と自文化の違いの大きさによって異なるだろうから、3が正解であると思料しました。


問2「カルチャーショック」に関する問題です。
過去には、平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題11【カルチャーショック】などで問われています。

1,同じ言語文化圏への渡航では、カルチャーショックは起こりにくい。
→平成24年は「同じ言語を使用する国に行った場合には生じることはない」と言い切っていたので簡単だったのですが、今年はぼかしてきました。
しかしそれでも、フランス人がアフリカのフランス語圏に渡航した場合など、カルチャーショックは起こりにくいとはいえないでしょうし、アメリカ人とイギリス人も互いにカルチャーショックを受けそうですし、言語が同じだからこそ文化も同じ感覚になってしまって、実際違ったときのショックが大きいのではないかと存じます。

2,適応に支障をきたすため、なるべく経験しないよう避けるのがよい。
→避けようと思って避けられるものではありませんし、「Uカーブ仮説」によれば、ショック期のあとは、回復期が待っていますから、適応に支障をきたすとはいえないと思います。

3,不眠や食欲不振などの身体症状も、カルチャーショックに含まれると存じます。

4,異文化下でのストレスの蓄積により、徐々に現れることが多い。
→「Uカーブ仮説」によれば、移動直後の短い初期ショックの後、「ハネムーン期」に入り、時間が経つにつれて、「ショック期」に移行します。とすれば、この選択肢が正解でしょうか。一つ気になるのは、Uの字は「一気に」落下しているので、「徐々に」とは言えないのではないかという点です。しかし、ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』218頁によれば、「ハネムーン期」は一週間程度の海外旅行、何もかもが楽しい、とありますし、私が長期滞在していたタイにおいても、短期旅行者は皆楽しそうにしていますが、沈没組など滞在が長くなってくるとストレスが蓄積して「ショック期」に入っている方もおられましたので、やはり4が正解であると思料します。


問3「リエントリー・ショック」に関する問題です。
1,外国滞在中の自身の経験に、母国の人々が興味を示さないのは、寂しいことですが、リエントリー・ショックとは関係ありませんので、1が正解であると思料します。

追記)
アルク、大原、ヒューマンアカデミー、いずれも正解を3としているので、改めて考えましたところ、私はリエントリーショックというものについて誤って理解していたようです。
母国の人々が興味を示さないのは、予想外でそれもリエントリーしたときのショックだから、リエントリーショックなのですね。
一方、自身の価値観の変化に気づいていたら、ショックはあまり受けないんじゃないかということでしょうか。
正解を3に訂正します。


問4
1,コーピングとは、ストレスを評価し、対処しようとすること(スーパー大辞林3.0)。

2,アフォーダンスとは、環境の意味や価値は認識主体によって加工されるのでなく、環境からの刺激情報のうちにすでに提供され、固有の形をとっているという思想(スーパー大辞林3.0)。

3,フィルタリングとは、選別し、不要なものを取り除くこと(スーパー大辞林3.0)。

4,コンコーダンス(コンコルダンス)とは、聖書や特定の作家の用語索引(スーパー大辞林3.0)。

以上より、1が正解であると思料します。

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