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平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題7は、【評価】です。

問1 コースの途中で指導や学習を改善する目的で行う評価に関する問題です。
CD付 日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第3版 (EXAMPRESS)
 
の202頁によると、
1,総括的評価…コース修了時に到達度を見たり、成績評価をしたりするために行われる。
例)期末テスト

2,診断的評価…コース開始前に実施される。
例)レベル・チェック、組分けテスト

3,選抜的評価(選抜評価)…候補者の選び出しを行う。
例)入学試験

4,形成的評価…学習状況を見るためにコース開始後に随時実施される。
例)クイズ(小テスト)、単元テスト

以上より、4が正解であると思料します。


問2「集団基準準拠テスト」に関する問題です。
集団基準準拠テスト」と「目標基準準拠テスト」の違いについては、テストの種類(CRTとNRTの違い)をご参照ください。

1,目標に対する個人の到達度を測るのは「目標基準準拠テスト」かと存じます。

2,受験者感の能力の違いを明らかにするのは「集団基準準拠テスト」と存じます。

3,個人の結果の解釈に平均値や標準偏差などを用いるのは「集団基準準拠テスト」と存じます。

4,得点分布から受験者の特徴を理解できるのは「集団基準準拠テスト」と存じます。

よって、1が正解であると思料します。


問3 テストに求められる「妥当性」「信頼性」「客観性」のうち「妥当性」に関する問題です。
テストの妥当性とは「テストが測ろうとしているものを適切に測れているか」ということです(ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』207頁)。

よって、2が正解であると思料します。


問4「文法テスト」と「聴解テスト」の得点の関係を示した図に関する問題です。

正の相関…X軸が増えるとY軸が増える。
負の相関…X軸が増えるとY軸が減る。

文法テストと聴解テストの得点分布図は、X軸が増えるとY軸が増えているので、正の相関です。
しかし、ばらつきも大きいので
「弱い正の相関である」
2が正解であると思料します。


問5「Can-do Statements」に関する問題です。
国際交流基金のウェブサイト「Can-do Statements」がもたらすものによると、
Can-do Statementsとは、
・「日本語を使って何ができるか」を記述したもの
・学習者にとって現在の能力を診断するものであると同時に、今後の学習の目標ともなるもの
・あくまでもサンプルとしての行動記述であり、学習上達成すべき行動のリストではありません。学習者のニーズ等も考慮しながら、指導の目標を定める際の参考のひとつとすることにより、評価と指導が裏表で一体化し、学習者と目標が共有されることにこそ、その価値があると言える
・外部指標としてのCan-do statementsはあくまでも参照的なレベル記述であり、それらの記述を参考としながらも、各教室における学習内容にあった内部指標としてのCan- do statementsを開発することが必要
・日常的または職業的なコミュニケーション場面で達成可能な行動を記述したコミュニカティブタスクに基づいたものが多いですが、教室での学習を考える際には、その達成の下支えとなるスキルやサブスキルを学ばせることも多く、学習タスクに基づいたCan-do statementsが同時に存在することが望ましい

日本語能力試験のウェブサイト『日本語能力試験Can-do自己評価リストとは』によると、
日本語能力試験Can-do自己評価リストは、
・学習者が自分のできることとできないことを確認して、今後の学習の目標を持つことができる。
・日本語教育関係者は、教授活動を組み立てる際の参考にできる。

以上の知識を踏まえ、、各選択肢を検討します。

1,自己評価として使うことで、学習者が自身の能力を正確に測定できる。
→上にも自己評価リストというキーワードがありますし、そのとおりだと思います。

2,日本語コースの各レベルの言語行動目標を教員や学習者に明確に提示できる。
→上の説明では、「学習上達成すべき行動のリストではありません」「目標を定める際の参考のひとつ」と弱々しい発言なのに対し、この選択肢では「目標を明確に提示」と強気に言い切っている部分が気になりました。一方で、日本語科目における言語行動目標の設定 : Can-do-statementsを利用してというそのものスバリの論文があるようなので、この選択肢もやはり適当なのでしょうか。

3,実社会のコミュニケーション活動を想定したコースデザインができる。
→上の説明では、「日本語教育関係者は教授活動を組み立てる際の参考にできる」「Can-do statementsは日常的または職業的なコミュニケーション場面で達成可能な行動を記述したコミュニカティブタスクに基づいたものが多い」と言っているので、この選択肢も適当なのではないかと思ってしまうのですが。

4,教育現場の状況に合わせ、独自の「Can-do statements」を作成することができる。
→上の説明で「各教室における学習内容にあった内部指標としてのCan- do statementsを開発することが必要」とはっきり言っていますので、この選択肢は適当だと思います。

なんということでしょう。
どれも正しい気がしてきました。
1と4は明確な説明があるので、不適当ではないと思うのですが、
2と3は明確な説明がなかったので、このどちらかでしょうか。
と見せかけて、1か4だったり?
さっぱり分かりません。

追記)
コメントでご教示いただいたとおり、「正確に」測定とまではいえないと思いましたので、
正解は1と考えます。 

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