平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題4は【外国語教授法・教室活動】です。

問3 オーディオ・リンガル・メソッドとコミュニカティブ・アプローチの特徴を比較する問題ですが、両者とも他年度で解説しておりますので、詳しい説明は下記のタグをクリックしてください。

オーディオ・リンガル・メソッド     
・構造言語学、行動心理学         
・口頭能力重視              
・文法を体系的に学習(易しい文型から難しい文型へ)
・誤りは母語の影響によって生じる 

コミュニカティブ・アプローチ 
・機能言語学、社会言語学 
・コミュニケーション能力を重視 
・誤りは言語習得の過程的現象
 
以上より、オーディオ・リンガル・メソッドでは、書き言葉は重視しませんので、2が正解です。


問4
『研究社日本語教育事典』236頁によると、
プロジェクトワークは、タスクを中心とした教室活動の一種で、例えば新製品開発という目標を設け、実際に教室内外で調査をしたり、話し合ったりしながら、学習者が自らの言語知識やストラテジーを駆使して計画を遂行することによって、総合的な目標言語の運用力を伸ばす活動です。
つまり、新製品開発という「課題達成」型の学習であり、調査したり話し合ったり発表したりすることで、読む、書く、聞く、話すの4技能がまんべんなく鍛えられる「技能統合型」の学習であり、実践的で「内容重視」の学習です。
よって、正解は1です。
なお、自己研修型といえば、アクション・リサーチが思い浮かびます。
アクション・リサーチとは、教師が自らの授業を分析し、改善策を実行し(アクション)、その行動によって起きる学習者の学習状況の変化を観察・内省・報告する(リサーチ)という現場密着型の実践研究です。
 

問5
プロセス・ライティングというくらいだから、プロセスが大事なのだろうと推測できます。そこでプロセスを重視しているかという観点から、各選択肢を検討します。
1,「特定の文法・語彙項目の定着を目的」として、それらを「繰り返し」書くというのは、オーディオリンガル・メソッドのパターン・プラクティスに似ていますね。あちらは口頭練習ですが、そのライティングバージョンということでしょうか。プロセス(過程)よりも、結果を重視しています。
2,学術的な文章を書くことを目標にしたアカデミック・ライティングでしょうか。プロセス(過程)を大事にするのとは視点が異なります。
3,専門分野にふさわしい語彙や文体を用いて書くことと、プロセス(過程)重視とは視点が違います。
4,書き直しを学習ととらえ、下書きと推敲を繰り返しているので、プロセス(過程)を重視しています。
よって、4が正解です。
なお、ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』196頁によれば、
プロセス・ライティングとは、プロセス・アプローチの一種で、文章を書くことは思考の循環的なプロセスであるとして、 文章を推敲する過程を重視して何度も書き直しをさせる方法です。

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