平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題8は【第二言語習得研究】です。

問1 習得順序研究と発達順序研究に関する記述を選ぶ問題です。
習得順序とは、複数の異なる文法項目が習得される順番のこと。
発達順序とは、ある特定の文法項目や構造が完全に習得されるまでにたどる、いくつかの発達段階のこと。
よって、正解は4です。


問2 一度できたことが、できなくなって、またできる(できる→できない→できる)ようになる発達段階と関係ないものを選ぶ問題です。

1,できる→できない→できる、をグラフにするとU字型になります。U字型発達です。

2,定着とは「ある物・場所などにしっかりついて離れないこと(スーパー大辞林3.0)。できる→できない→できる、とついたり離れたりしているので、定着化ではないですね。

3,できる→できない→できると変化しているので、可変性があります。

4,できる→できない、と逆行しています。

よって、正解は2です。


問3 転移に関する記述として不適当なものを選ぶ問題です。
1,中国語話者は母語に漢字があるので漢字語彙の理解をしやすいです。
2,韓国語話者は母語に助詞があるので格助詞を理解しやすいです。
3,中国語・韓国語にあるのは有声音・無声音ではなく、有気音・無気音の区別です(wikipadeia参照)。 
4,英語・中国語・韓国語では、日本語と異なり、母音の長短をあまり意識しません(wikipedia参照)ので、母音の長短を混同しやすいといえます。
よって、正解は3です。


問4 有標性の具体例を選ぶ問題です。
無標は基本。
有標は応用。
英語を学んだ順番を思い出せば解ける問題です。まず基本(無標)を習って、次に応用(有標)を習います。
1,単数形は基本なので無標、複数形は応用なので有標。
2,否定文は応用なので有標、肯定文は基本なので無標。
3,規則動詞は基本なので無標、不規則動詞は応用なので有標。
4,主語の関係節化は基本なので無標、目的語の関係節化は応用なので有標。
よって、正解は2です。


問5 
ディクトグロスとは、日本語を統合的に練習する活動で、
①まとまりのある内容を持つ短めの文章を、教師が数回音読している間、学習者はキーワードのメモを取る。
②その後、学習者が個別に、または他の学習者と協働して、元の文章と同等の内容・構成になるよう文章を復元していく活動のことです。

よって、正解は1です。

ディクトグロスの説明は、日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版 [ ヒューマン・アカデミー ]
日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版 [ ヒューマン・アカデミー ]第3版194頁を参考にしました。

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