日本語教育能力検定試験の過去問解説

最新の過去問はこちらから⇒https://www.hamasensei.com/ 日本語教師になるには過去問です。大学で日本語教育課程を専攻していない人が日本語教師になるには①日本語教師養成講座420時間コース受講か②日本語教育能力検定試験合格です。独学でも日本語教育能力検定試験に合格できます。日本語教育能力検定試験では似た問題が繰り返し出題されるので日本語教師になるには過去問に慣れることが大事です。本ブログではH23以降の日本語教育能力検定試験を分かりやすく解説しました

2017年02月

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二度、日本語教育能力検定試験を受ける前に諦めかけたことがあります。
一度目は、日本語教育能力検定試験の出題範囲を見たときです。
日本語教育能力検定試験の出題範囲は広すぎるので、見るだけで人からやる気を奪うのです。
「うわぁ…こんなにたくさん勉強しないといけないの…絶対ムリ…諦めよう…」
こうなります。
だから決して見てはいけません。
この記事の最後に日本語教育能力検定試験の出題範囲を書きますが、決して見てはいけません。
出題範囲が分からなければ勉強できない?
安心してください。
過去問があれば十分です。
出題されるポイントはほとんど決まっているからです。
試験の8割以上は過去に問われた事項です。視点を変えて同じポイントを聞いているにすぎません。
日本語教育能力検定試験は7割取れれば合格点と言われていますから、過去問が解ければ合格できます。

しかし過去問は難しすぎる。
初めて過去問を解いたとき、それが二度目に諦めかけたときです。
「こんな難しい問題解けるようになるはすがない…」
初めて過去問を目にした人間は心が折れそうになります。
耐えて頑張って!
一問ずつでいいので、過去問を解き続けてください。
わからないところは本ブログの解説や完全攻略ガイドで調べてください。
そのうち解けるようになります。
諦めなければ完全に合格です。
CD付 平成29年度日本語教育能力検定試験 合格するための本 (アルク地球人ムック)


日本語教育能力検定試験の出題範囲(太字は基礎項目)

区分1 社会・文化・地域
1,世界と日本
(1)諸外国・地域と日本
(2)日本の社会と文化
2,異文化接触
(1)異文化適応・調整
(2)人口移動(移民・難民政策を含む。)
(3)児童生徒の文化間移動
3,日本語教育の歴史と現状
(1)日本語教育史
(2)日本語教育と国語教育
(3)言語政策
(4)日本語教育哲学
(5)日本語及び日本語教育に関する試験
(6)日本語教育事情:世界の各地域、日本の各地域
4,日本語教育の資質・能力
区分2 言語と社会
1,言語と社会の関係
(1)社会文化能力
(2)言語接触・言語管理
(3)言語政策
(4)各国の教育制度・教育事情
(5)社会言語学・言語社会学
2,言語使用と社会
(1)言語変種
(2)待遇・敬意表現
(3)言語・非言語行動
(4)コミュニケーション学
3,異文化コミュニケーションと社会
(1)言語・文化相対主義
(2)二言語併用主義(バイリンガリズム(政策))
(3)多文化・多言語主義
(4)アイデンティティ(自己確認、帰属意識)
区分3 言語と心理
1,言語理解の過程
(1)予測・推測能力
(2)談話理解
(3)記憶・視点
(4)心理言語学・認知言語学
2,言語習得・発達
(1)習得過程(第一言語・第二言語)
(2)中間言語
(3)二言語併用主義(バイリンガリズム)
(4)ストラテジー(学習方略)
(5)学習者タイプ
3,異文化理解と心理
(1)社会的技能・技術(スキル)
(2)異文化受容・適応
(3)日本語教育・学習の情意的側面
(4)日本語教育と障害者教育
区分4 言語と教育
1,言語教育法・実技(実習)
(1)実践的知識・能力
(2)コースデザイン(教育課程編成)、カリキュラム編成
(3)教授法
(4)評価法
(5)教育実技(実習)
(6)自己点検・授業分析能力
(7)誤用分析
(8)教材分析・開発
(9)教室・言語環境の設定
(10)目的・対象別日本語教育法
2,異文化間教育・コミュニケーション教育
(1)異文化間教育・多文化教育
(2)国際・比較教育
(3)国際理解教育
(4)コミュニケーション教育
(5)異文化受容訓練
(6)言語間対照
(7)学習者の権利
3,言語教育と情報
(1)データ処理
(2)メディア/情報技術活用能力(リテラシー)
(3)学習支援・促進者(ファシリテータ)の編成
(4)教材開発・選択
(5)知的所有権問題
(6)教育工学
区分5 言語一般
1,言語の構造一般
(1)言語の類型
(2)世界の諸言語
(3)一般言語学・日本語学・対照言語学
(4)理論言語学・応用言語学
2,日本語の構造
(1)日本語の構造
(2)音声・音韻体系
(3)形態・語彙体系
(4)文法体系
(5)意味体系
(6)語用論的規範
(7)文字と表記
(8)日本語史
3,コミュニケーション能力
(1)受容・理解能力
(2)言語運用能力
(3)社会文化能力
(4)対人関係能力
(5)異文化調整能力

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日本語教育能力検定試験を今年受験する人が羨ましい
本気で日本語教師を目指す人の入門書 日本語教育のスタートライン』を一読して、そう思いました。
私が日本語教育能力検定試験の受験勉強をしていたときには、まだ発売されていなかったのです。
はっきり言います。
私は、過去問と完全攻略ガイド以外の本を、五つ星にするつもりは全くありませんでした。
過去問と完全攻略ガイドを繰り返すだけで日本語教育能力検定試験に十分合格できると思っていたからです。
今でもその気持ちは変わりません。
ですが、過去問と完全攻略ガイドを繰り返す勉強法には、2つの欠点がありました。
1つめ、
つまらないことです。
完全攻略ガイドは試験に必要な知識が必要最小限の文章で網羅されているため無味乾燥でつまらないのです。
正直飽きますし、読んでいてなかなか頭に入ってこない部分もあります。
2つめ、
授業に役立てる方法が分からないことです。
完全攻略ガイドは、日本語教育能力検定試験にはこれが出題される! という観点のみで編集されているため日本語教育能力検定試験対策としては最適なのですが、
完全攻略ガイドの知識が日本語教師としてどう役に立つのか、という視点に欠けているのです。
試験のための勉強、になってしまうのです。
でも、
どうせ勉強するならば、
日本語教師としての将来に役立つ勉強がしたい。
そのための本が、
本気で日本語教師を目指す人の入門書 日本語教育のスタートライン
になります。
しかも、文章がとても分かりやすいので、読んでいると良質の講義を受講しているようような幸せな気分に浸れます。
私は不思議に思い、著者『荒川洋平』の名前でAmazon検索しました。
結果を見て納得しました。
著者の荒川洋平先生はなんと!
『もしも…あなたが外国人に「日本語を教える」としたら』の著者でした。

もしも…あなたが外国人に「日本語を教える」としたら (クロスカルチャーライブラリー)

10年以上前に発売されたのにいまだに売れ続けている本です。
私はこの本を先に読みましたが、
全くの素人がマンツーマンで外国人に日本語を教える場合の方法が徹底して具体的に説明されています。めちゃくちゃ分かりやすい文章で。
はっきり言います。
日本語教育の分野で、荒川洋平先生の本ほど分かりやすく実践的な本を私は知りません。
話がそれてきました。
つい語りたくなってしまうほど、荒川洋平先生の本は熱いんですよ。
本気で日本語教師を目指す人の入門書 日本語教育のスタートライン』の話に戻します。
荒川洋平先生は、「まえがき」ではっきり言っています。
「本書は検定に合格するための本ではない」と。
それでも私が本書を日本語教育能力検定試験対策本として五つ星にするのは、
1,例題が多く分かりやすくて面白いのでスラスラ読めて頭に入ってくる
2,日本語教師として「楽しくて分かりやすい授業」をするための勉強ができる
からです。

今から一から日本語教育能力検定試験の勉強をしようという人へ、
本気で日本語教師を目指す人の入門書 日本語教育のスタートライン
おすすめします。

日本語教育のスタートライン 本気で日本語教師を目指す人のための入門書

日本語教育能力検定試験対策本としてのオススメ度:★★★★★ 

合格率23%の日本語教育能力検定試験を合格率50%にする方法とは?

 

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私が日本語教育能力検定試験の受験を決めたとき、日本語教師養成講座420時間コースにも日本語教育能力検定試験対策講座にも通っておらず情報が全くなかったので、グーグル先生に訊ねました。
独学でも日本語教育能力検定試験合格できるの?」
グーグル先生はいくつかの答えを提示されました。
「試験勉強が得意じゃないと独学はきついかも」
「合格に必要な本は過去問とか完全攻略ガイドとか」
「私は4ヶ月間の独学で合格したけど大変だからすすめないよ」
「僕は6ヵ月かかりました」
「この勉強法なら3ヶ月で合格できるよ」
3ヶ月で合格できるとか言われましても…
仕事の忙しい人が毎日2時間勉強した3ヶ月と、
私のような無職暇人が毎日10時間勉強した3ヶ月では、
全く勉強時間が違うのだけれど。
どっちなんだ。
前者なら、2時間×90日=180時間
後者なら、10時間×90日=900時間
そこで私は自分の勉強時間をメモすることにしました。
合格に要した勉強時間をブログで公開すれば、他にはない情報だからブログのアクセスが上がって私は嬉しい、勉強時間の目安が分かって皆も嬉しい、ということで素晴らしいですね。
ところが、です。
合格したことで初心を忘れ、日本語教育能力検定試験の勉強時間とか勉強スケジュールを書くのをすっかり忘れていたのです。
そんな私のもとに「独学で合格するためのアドバイスが欲しい」とのメールが届きました。
また、ツイッターでも「日本語教師としての将来のために日本語教育能力検定試験の勉強がどう役立つの知りたいのにそういうブログがない」というような嘆きを拝見しました。
後者の、日本語教師に役立つ日本語教育能力検定試験の知識に関しては超おすすめの本を最近発見しましたので、次回の更新でご紹介します。
今回は、独学で日本語教育能力検定試験に合格するためのスケジュールを考えます。

日本語教育能力検定試験の合格率

日本語教育能力検定試験の合格者数の推移や平均点は、JEES(日本国際教育支援協会)のサイトで公表されています。
2016年の試験では、
応募者が6167人、全科目受験者が4909人、合格者が1231人です。
応募者が6167人なのに、全科目受験者は4909人しかいません。毎年同じように、2割の人が消えています。
なぜか?
日本語教育能力検定試験が思ったより難しかったから最後まで戦わず諦めたのです。
2016年の試験は簡単で合格者も多かったのですが、
それでも、
応募者に対する合格率が、19.9%
全科目受験者に対する合格率が、25.0%
です。
合格者はたったの2割
ほとんどの人が受からない試験。
それが日本語教育能力検定試験です。
2015年の試験では、
応募者が5920人、全科目受験者が4727人、合格者が1086人です。
応募者に対する合格率が、18.3%
全科目受験者に対する合格率が、22.9%
となっています。
日本語教育能力検定試験合格率20%しかない難しい試験なのです。
難しい試験に対しては、きっちりとした対策が必要です。

日本語教育能力検定試験の合格点

日本語教育能力検定試験は、午前中に行われる試験Ⅰの配点が100点、午後の試験Ⅱ(聴解問題)の配点が40点、最後の試験Ⅲの配点が100点、合計240点満点になっています。
日本語教育能力検定試験は7割とれれば受かると言われています。
240×0.7=168点
合格点は168点ということです。
各年度ごとの具体的な合格点・平均点の推移については、
有志の方が作成した『日本語教育能力検定試験合格最低点推移』が詳しいのでご参照ください。
上記リンク先の分析によると、
2016年の合格最低点が165点
2015年の合格最低点が158点
となっています。

日本語教育能力検定試験合格に必要な勉強時間

私が日本語教育能力検定試験の解説をこのブログに書き始めた9月17日から試験前日の10月22日までは、1日平均12時間勉強していました(本ブログに解説を書くことも勉強時間に含めています)。9月17日以前はメモによると72時間勉強していました。
合計の勉強時間は約500時間になります。
500時間勉強した結果、私は余裕で合格できました。
勉強・試験が得意な人であれば、半分の250時間でも十分合格できると思います。もちろん直前期の250時間です。記憶は時間が経つとあいまいになりますから試験1ヶ月前の1時間と試験1年前の1時間では全く価値が違います。
普通の人でも、ぎりぎりでの合格で良いなら、落ちるリスクを取るならば、
直前期の200時間から300時間でいけるでしょう。
でも、
受かるに決まっているという状態で精神的に余裕を持って受験に臨みたいですよね。
仕事がある人は直前期に時間が取れませんよね。
であれば、500時間(知識ゼロからの場合)です。
そもそも日本語教育能力検定試験は合格が目的ではありません。
日本語教師になること、日本語教育に役立つ知識を得ることが目的です。
最低限の勉強ではなく、きっちりと時間をかけて学びたい。
短時間の勉強は短時間で忘れてしまいますから。
というわけで、500時間です。

いつから勉強を始めるべきか?

いまからです。
日本語教育能力検定試験は毎年10月の第4日曜日に行われており、
2017年の場合は、2017年10月22日になります。
今日から計算すれば、あと260日あります。
あと260日しかありません。
毎日2時間勉強すれば520時間になります。
今日から毎日2時間勉強すれば余裕で合格できます。

合格するための具体的な勉強方法

日本語教育能力検定試験の試験範囲はこちらの記事に書きましたが、範囲が広すぎるのでやみくもに手を付けていたら終わりません。日本語教育能力検定試験ではよく出題される項目があります。例えば試験Ⅰの問題4は教授法、問題5は教材というように。ですから、なるべく早くなるべく多くなるべく繰り返し過去問を解くことで、日本語教育能力検定試験の傾向を身につける必要があります。 
もちろん試験が得意な人は直前期にちょいちょいと過去問を1年分解くだけで合格することも可能でしょう。しかし試験が苦手だという人は、なるべく早く過去問に触れてください。過去問を解き、完全攻略ガイドの周辺分野を読み込むのです。
平成23年度から昨年までの6年分の過去問は、問題数にして合計1320問(記述問題を除く)あります。この1320問が95%以上正解できるまで繰り返し解くのです。500時間は30,000分。1320問で割ると、22.7分です。
500時間と聞くと、たくさん時間がありそうですが、1問あたりで計算すると23分にも満たないのです。
だから一刻も早く過去問に取り組まねばなりません。過去問を解いて分からないことがあれば本ブログの解説を見てください。本ブログの解説を見ても分からない場合、解説に疑問がある場合は、当該記事からコメントください。お答えします。誤字・脱字を発見した場合もご連絡頂けると助かります。

それでも不安な方は下記記事をご参照ください。
合格率23%の日本語教育能力検定試験を合格率50%にする方法とは?

 

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