日本語教育能力検定試験を今年受験する人が羨ましい。
『本気で日本語教師を目指す人の入門書 日本語教育のスタートライン』を一読して、そう思いました。
私が日本語教育能力検定試験の受験勉強をしていたときには、まだ発売されていなかったのです。
はっきり言います。
私は、過去問と完全攻略ガイド以外の本を、五つ星にするつもりは全くありませんでした。
過去問と完全攻略ガイドを繰り返すだけで日本語教育能力検定試験に十分合格できると思っていたからです。
今でもその気持ちは変わりません。
ですが、過去問と完全攻略ガイドを繰り返す勉強法には、2つの欠点がありました。
1つめ、
つまらないことです。
完全攻略ガイドは試験に必要な知識が必要最小限の文章で網羅されているため無味乾燥でつまらないのです。
正直飽きますし、読んでいてなかなか頭に入ってこない部分もあります。
2つめ、
授業に役立てる方法が分からないことです。
完全攻略ガイドは、日本語教育能力検定試験にはこれが出題される! という観点のみで編集されているため日本語教育能力検定試験対策としては最適なのですが、
完全攻略ガイドの知識が日本語教師としてどう役に立つのか、という視点に欠けているのです。
試験のための勉強、になってしまうのです。
でも、
どうせ勉強するならば、
日本語教師としての将来に役立つ勉強がしたい。
そのための本が、
『本気で日本語教師を目指す人の入門書 日本語教育のスタートライン』
になります。
しかも、文章がとても分かりやすいので、読んでいると良質の講義を受講しているようような幸せな気分に浸れます。
私は不思議に思い、著者『荒川洋平』の名前でAmazon検索しました。
結果を見て納得しました。
著者の荒川洋平先生はなんと!
『もしも…あなたが外国人に「日本語を教える」としたら』の著者でした。
もしも…あなたが外国人に「日本語を教える」としたら (クロスカルチャーライブラリー)
10年以上前に発売されたのにいまだに売れ続けている本です。
私はこの本を先に読みましたが、
全くの素人がマンツーマンで外国人に日本語を教える場合の方法が徹底して具体的に説明されています。めちゃくちゃ分かりやすい文章で。
はっきり言います。
日本語教育の分野で、荒川洋平先生の本ほど分かりやすく実践的な本を私は知りません。
話がそれてきました。
つい語りたくなってしまうほど、荒川洋平先生の本は熱いんですよ。
『本気で日本語教師を目指す人の入門書 日本語教育のスタートライン』の話に戻します。
荒川洋平先生は、「まえがき」ではっきり言っています。
「本書は検定に合格するための本ではない」と。
それでも私が本書を日本語教育能力検定試験対策本として五つ星にするのは、
1,例題が多く分かりやすくて面白いのでスラスラ読めて頭に入ってくる
2,日本語教師として「楽しくて分かりやすい授業」をするための勉強ができる
からです。
今から一から日本語教育能力検定試験の勉強をしようという人へ、
『本気で日本語教師を目指す人の入門書 日本語教育のスタートライン』
おすすめします。
日本語教育のスタートライン 本気で日本語教師を目指す人のための入門書
日本語教育能力検定試験対策本としてのオススメ度:★★★★★
合格率23%の日本語教育能力検定試験を合格率50%にする方法とは?